夜のはじまり
灰泥軽茶

夜眠る
じっとして目を瞑る
夜はこれから
しんとする
自動車の音も消えていき
ゆっくりとなだらかな
長い坂を下っていくような
細長いストローで息を吹きかけて
手のひらがくすぐったいような
安らかなオオボエが
身体の奥から
静かに鳴り始める
身体は温かく震え
響きあう日々
はじまりはじまる


自由詩 夜のはじまり Copyright 灰泥軽茶 2015-11-25 00:12:47
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