短歌にも喉笛があり芯があり血も骨もある。刃を這わす。
此の秋も
彼の酒蔵の冷やおろし
無事に届いた
月夜
肴よ
わからない昨日と明日を留めるため安全ピンを胸ポケットに らどみ
「文明の力」と書いて「ぶんめいのりき」と読むんだ おぼえておいて
ひとりではないと教える月夜でもそれでもひとり、ひとりなんだな
セックスの時は
いっつも電球を消してくれって
君はせがんだ
朝が来る
別に来なくていいのにな
夜だけでいい
ずっと寝てたい
うみのような体ですから波打って別れ際にもずっと濡れてる
予定などない休日はゆっくりと時間は過ぎて自然の流れ
梅雨は雨梅雨は湿気で溢れてる傘が集まり一つの模様
社会人二年目となり慣れてきた最初の気持ち胸に残して
テレビでは議員の話題で持ち切 ....
暑気払い思い出シロップかき氷忘れられない今年のことは らどみ
ほろ苦い薬膳カレー胃を癒やすぜんぶ平らげ医食同源 らどみ
秋の夜が長いというからどれどれと測ってみれば測るトコない
夕焼けを百枚撮って朝焼けも百枚撮れば焼けの勇者よ
「つまんない」大人になって言ったって別にいいじゃん人間だもの
時計とはすな ....
雷が断続的に鳴り響く飼い猫は僕から離れない
神社へと続く階段二百段神と一つになった感覚
詐欺師達何年か経ちまた古い方法使い詐欺を働く
夏までは後少しだと梅雨が言う最後の悪足掻きみたい ....
恋が又
出会い頭に
獰猛な
化け物じみた
毒牙をさらす
内乱の起こらぬ国に生まれ出で今宵の空に星は干からび
反戦の歌を詠んでは徒党組む組織となりて何処へ向かうぞ
人として生まれてくればいずれかの国の民なりそれを選べず
一本の 道があるよと
それだけで
救いのような希望のような
恐竜がいたんだとそう 想うこと。
それだけで ほら すくわれてゆく
また一つ やっかいごとが 増えていく
青方偏移。
おとめ ....
曇り空ジメジメ感に襲われる梅雨を楽しむ気分になれず
味噌汁は日本人に合った味昔から受け継がれてる味
テレビ見て気になるコマーシャルがある心を掴むその面白さ
カラオケで大好きな歌見つか ....
若冲もここを歩いていたかなと錦市場の打ち水を見る
「えびフィレオ。チキンフィレオも単品で」にいさんあんた、お金持ちだね
「スタバってWiFiあるの?スタバって」あるよ。あるとも。みんな言いたげ
「街よりもパラオがいいね」って国 ....
カリンバに心あはせて奏でたし仰ぐダイクは初恋の味
{引用=日常の5首}
ジャガイモをチンするだけの簡単なこともできないそんな日もある
一輪のオオキンケイギクを手で折ってはたと花瓶の小ひびを{ルビ憶=おも}う
「あの花は? ....
初恋を{ルビ啄=ついば}む小鳥に啄まれたとこがいつまでたっても甘い
祖父のつくったハーモニカはなつかしい波の音がするカモメも鳴くし
泣き虫の泣き声で孕んだ空気が夏の青と白に融けてゆ ....
抱き合った玩具のタイガー吊されて開園近い「富士サファリパーク」
「うみがたり」名を改めてリニューアル暗い通路のデンキウナギたち
{ルビ無料=ただ}で観る動物たちのうたた寝も悪くない ....
サバンナの親分みたいな顔をしてちゃっかりヒモのダンデライオン
ラマルクもびっくり首と首ぶつけ{ルビ嘶=いなな}くキリン午后の決斗
ヌーという黒い怒濤を送りこむアフリカの神じつは族長 ....
にくしみは越えねばならぬインゲンの{ルビ蔕=へた}取りながら{ルビ黄昏=く}れるキッチン
人参の{ルビ頭=こうべ}を九谷へ救いだし霧吹きかけて待つ朝焼け
獲れたての茄子とならんでふ ....
しあわせな二人のようです花たちも歌っています絵のなかで
逃げたのはおそらく一番人生で大切な鳥、夢が横切る
これ以上吐き続ければ笑顔さえ失くす気がするじぶんへの嘘
黄昏に卑屈にならぬよう歩く知る人もなき異国の街並み
....
授業中窮屈そうに歩き回る先生の声耳に入らず
魅力ある花の香りが場を癒す不穏な空気追い出すパワー
海開き前の砂浜ただ静かゴミを拾って歩く若者
近所の子元気な声で挨拶し活気ある地区笑顔が ....
ラムネ工場で作られたビー玉にあの夏の日が閉じ込められてる
初恋を{ルビ啄=ついば}む小鳥に{ルビ啄=ついば}まれたとこがいつまでたっても甘い
遠くまでちいさな泡がのぼるからおそらく ....
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