新しい気持ちが足跡をつけて行った
年が明けてこの慶びを
刹那をまた覚える 覚えたよと対話する
生かされながらを暁に乗せ 意志は控えめに変わらない良さを運んで行く
新しい気持ちに ....
君の睫毛に哀愁を見たよ
女として
君はどんな哀しみを背負っているのだろうか
弟のふるえる声色にせつなさを見たよ
男として
君はどんな苦しみを背負っているのだろうか
祈りが光となって ....
情報過多
あたまの酸化
孤立の幻想
情緒貧血
空白療法
バカバカしいもの
クダラナイもの
埋めはしないもの
表皮つきあい
あいのて会話
たがいちがいに
お気に召すまま
....
世界がひとつの終末へ向かって集約されて往く時代
世界はひとりの詩人の透明多面性により屈折分散する
時空を超えた鳥瞰図は迷える自我を慰めても
空腹に泣く赤子ひとり救えはしない
言葉は時に力 ....
僕はとどまりませんこの場所に
常に風化してさらさらと崩れて行く足元
時間というものが上下にあるいは前後に
はたまた螺旋状にきりきりと流れるものかなんて
ぜんぜん解らないのですから
空 ....
ボールペンよくあるタイプの
百円程度で売られている
そうノック式
透明で
インクの残りが見える
正々堂々それがいい
そいつが相棒だ
だが考えてもご覧
この何処までも機能に徹した ....
こころ決して身を投げる
あなたの瞳の奥底へ
海の深みに沈んで落ちて
胸苦しさに酔いしれて
あなたの底に潜むものが
闇に蠢く魔物なら
どうかその触手で存分に
わたしを探って下さいな ....
例年にない大雪で
なれない除雪に悩む市民をよそに
ひたすらアパートの除雪に精を出す
あいつ
――大丈夫 おれ 雪国育ちだから
観測史上初を連日更新する中
近所の家々をまわり除雪 ....
誇りを失った鷹は
何処に住めばいい
いや
何処にも住む所はない
だから高く
高く飛べ Fly high
誇りを取り戻せ Fly high
人智を超え
宇宙まで届け Fly high ....
とんとんとんとん
すり鉢で
ぐるぐるぐるぐる
潰して
がしがしがしがし
裏ごしまでする
上手にごっくん出来るように
私はこの愛情を楽しんでいる
食事と愛情
....
胸に巣食った小さな影が
あなたの時を刻み続ける
砂時計のオリフィスを
いつの間にか歪めていたのかもしれないと
あなた自身が気づいてから
あなたはきっと違う風景を見ている
そう、残酷な告 ....
堆く積まれた 書物は昔のままに
午後の斜光に 照らされた埃の層は
舞い上がることもない 部屋は死んでいる
窓ガラスは乾いた風に ことこと揺れる
紙魚が食べた詩集には 空洞になった ....
見よ 夕焼けを照り返すほの暗い進化の井戸に化石した都市はうずくまり
たわわな花火をしげらせ枝はしなだれて
反転する視界に渦巻く積乱雲のふもとの石の階段
奈落の淵にさえずる木の実の色のように君の思 ....
そうして物語の行間
壊れた時計から逃げ出せない二人は
互いの体臭を帯びた愛の上澄みのやるせなさが
ゆっくりと肺を満たし魚に変わるまでの昼と夜を
ナイフのような耳で削りながら冷たく灯していた
....
否応なしに冬に抱かれ
吐く息
ひんやり
あたたかく
生業の向こう
透かし見る
見知らぬ男が 女が
子どもたちが厚着して
光片の海を泳いで往く
わたしはもういない
....
討つべき敵は誰なのか
刀を飲むような思いで
それを探して
それを探してきたけれど
討つべきは我が内にあり
討つべきは我が内にあり
何故生きているのかと問われて
きちんと言葉にできるのは
幸せだろう
人間はただでさえ
よるべのない葦のような存在だから
いつかこの精神はほどけるだろう
いつかこの肉体は崩壊するだろう
....
不謹慎ですね
きっと
でも笑ってしまいます
感傷を持ち寄って
灯して酔いしれて
そうゆう時と場所が欲しいのですね
明日への活力
というより
デトックス
上手くできる人ほど
生き方も ....
それぞれの想いに世界を覆う空気がマーブルに
色を成して 溶けてゆく
包まれている
私が体験した訳ではない友人の痛み
ただ立ち尽くしながら体中から煙に塗れるように語りかける
....
誰かさんが
クリスマスイルミネーションをみたいといいはじめる
いまさらロマンチックなんてねえ
ちょっと時間の風に疲れているのかもしれない
どうせなら宇宙のイルミネーションを眼にしたいものだ ....
今日僕の生のステージは
一つ上がった
それは同時に
僕に傷があると思い知らされた日でもある
気絶するほど殴られた
あの日
僕は挑戦しなければならない
僕は戦わなければならない
今 ....
生きてるって
綺麗事じゃなくて
グロテスクで
情けなくて
格好悪い事かもしれないよな
だから人は
夢や美に心惹かれ
それに命を賭けることも
辞さないんだろう
都会の夜にまたたく星は必要だ
手をのばしても届かない それ
わたしにも、必要だ
あなたの瞳 異国の鳥よ
陽炎の向こう遥か遠く
倒れた女の首飾り
散らばるビーズ夢の欠片
神なき宇宙の茫漠に
見えない糸で星座を編んで
あなたの声 異国の鳥よ
風の螺旋を辿りながら
....
モノクロームの写真に 影だけが見える
真珠の耳飾りが 揺れる 泣いているのに
あたしの瞳は 無垢な少女のように
耀いている 嘘をついている
アンリエット… きみの墓は 毀たれた
....
夜と朝が交差する一瞬
藍色の空めがけて解かれる
淡い黄金(こがね)の帯
その真中を引き裂いて
真っ直ぐに飛んで行く
お前は名も無き一羽の鳥
霊妙なる森の奥深く
未だまどろみから醒め ....
春になったら握り飯をもって山に行こう
ほつほつと出狂う山菜たちの
メロディーを聴きに
ポケットの中には手帳と鉛筆をねじ込んで
いただきに立てば、ほら
風が眠りから覚めて
息吹を開始する
....
明日の俺の背中を追う
涙がかけた虹が消えない
横殴りのことば
ひ び 割れた
音 階
吹きっさらしのあなたの庭で
浮浪者のよう
わたしは 火を焚いて 鍋をかけ
煮ても焼いても喰えやしない
虹色の肝 ....
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