基本は三次元なのかもしれない
背伸びしても宇宙までゆけない

言葉のパフォーマー天の川で踊る
言霊の形を懸命に落としてゆく 地上へ

拾い上げる両手は才能 心は応援 魂は加 ....
ゆっくり飛ぶことを覚えると
世界中が振動していた
いのちは飛沫を上げて
たゆたいゆらいでいた
風が凪げばふわり
お天道様と池の間に佇んで
煌めきって残酷だ
元気なものへは恩恵
弱ったも ....
縁切り神社に俺の名前を書いた絵馬 ここんところ
物忘れが多くなった
年のせいにしたくないが
やっぱり年のせいか

特に人の名前を失念してしまう
テレビタレントは元より
知り合いの名字さえ出てこない

先日も
道で女 ....
嵐のように怒り
自分のために大雨を降らす
周りの者は巻き添えになる
はた迷惑な幸せ者


誰にも悟られたくはない
暗い海の底へ
暴れる心を鉛に詰めて
幾つも 幾つも


寛容と ....
大雨洪水注意報
彼女に涙を流させてはいけない
そのあとですごく経費がかかるから

落雷警報
電気ショックで何かが復旧するとは想わない方がいい
普通のひとは死ぬ

落石注意
気がついた ....
     カナカナと遠いどこかで
     かなしげに、
     啼く声を聴きながら
     今日という日を
     麦茶漬けで締めくくる
     さらさらとなんでもない事のよう ....
あめとうとう
硝子を濡らし
景色を隠し

ゆめうとうと
意識を揺らし
兆しを示す

ことばばかりがほとばしり
あぶらえのようにおぼれるみどり
ただあって 泣く まじりあって

 ....
真夏のまんなか
乾いた道のさきに
誰かが描いた蜃気楼

午後9時の
Summer in the city
大気圏の対流に耳を澄ます

アウトをとれない甲子園
酸素が足りない金魚鉢
 ....
夜空が見せる死へ
立ち会えば
人は願いごとをするのだというけれど
想いに比べれば言葉はもどかしいだけで
現実にはそんな暇もないほど
許されている時間は
まるで人生のように短く
まばたきの ....
 
あなたが連れてきたのは、雨と汗のにおい

あなたはシャワーなんてあびたりしてさ

あたいは期待とソファーに包まれるのさ


 
犬を連れた二人の男が行き会った
血統書付きの犬を連れた方が自慢を始め もう一方に
「雑種なんか飼うのは時間の無駄だよ」
ああ 好きか嫌いか別として
そんな考え方があってもいいのだろう
もっと ....
季節をいいあらわそうと思っているうちに
それは過ぎてしまう

足跡と想いはいつのまにか
季節をすり替えて行く

君と金と銀の
スニーカーを交換して
なんか安っぽいねって笑った

僕 ....
砕かれたもの
    傷つけるもの

時代の浪間に
    弄ばれて

俄に湧き上る想い
    だが全ては白い泡のよう

摩耗して往く
    意思 手足

蒼淡く ひと欠片 ....
あれは炎だ
理由も道徳も求めない炎だ
まごうかたなき赤い炎だ

怖れを知らぬ
黒い鳥が炎を目指す

命とはそういうものだ

せめて美しい君を覚えていよう
たった一日でしぼんだ朝顔
 ....
繁みの間から語りかけてくる友だち

幼いころに拾い集めたら
食べるとどもりになるよ
あの子はきっと
食べたんだよ
という子がいた

友だちの中にひとり
どもる子がいた

きみはド ....
真夏の彼方から
静かな夜空へと手前に延びる
扉を開けると
独り涙に濡れている君がいた

ぽろぽろ汗を流しながら
仕事から帰り着いたばかり
ずっと一緒に生きていこうと
伝えた僕は
花瓶 ....
僕らは社会の文体を学んで成長してきた
はたまた親の文体に反撥しながらも生きるために
それを受け入れて

今度は自分自身のフォーマットに縛られながら
それとの葛藤にちょっと疲れているのかもしれ ....
フィヒャアー
フィヒャアー

ぼく泣いちゃうもん
ママにだっこじゃなきゃ泣いちゃうもん

フィヒャアー

ぼく泣いちゃうもん
電気を消したら泣いちゃうもん
でも眠い時は暗くしてほし ....
投げキッスして逃げ去る足にドクター中松のバネの靴    窓を這う
   ゴーヤの日除けに
   蝉の声

   首に巻いたタオルで
   額の汗を拭く

   夏の昼下がり

   冷たい麦茶と
   生ぬるい扇風機
   微か ....
瞳の奥底に隠れてこっちを覗いている
裸の抒情の手足を縛り上げ
哭きながら何度でも犯し続けよう
石切り場から運んできた
重い想いを凪いだ風に浮かし
寛容な字面をことごとく摩耗させて
のっぺら ....
葡萄色のゼリーのような海と空は
きっと絵のように美しい 
いいえ きっと海の ほんとうは 絵なんかでは 表わせない
憶万の色と光と影を 海と空は もっているのだろうから

けれど わ ....
君の出してくれた
アイスクリームが
冷たくて胸に沁みた
夏の午後の日差しの中で

人はなぜ悩むのだろうか
なぜ憎しみ合うのだろうか
考えて考えて
頭が少し熱くなってきた
そんな時だっ ....
ドラムンベース 片耳で聴く
日常の心地よい雑音をもう片方の耳で聴く

私は両利きでバイリンガル
ドラムを叩きながら指揮をとる

 芸術に殺されない半端な安全圏
 一人旋風を創り満足して死 ....
目を閉じて

いろとりどりの

小さな折り紙

小さく小さく折って広げて一息吹けば

真っ白な折り紙鶴一羽

もう一息吹けば

いろとりどりの折り紙鶴が手のひらから溢れて

 ....
掛け軸の中に残された想い

夜が十分に闇であった頃
月の柔肌に立ち昇る香の煙より
        しろくあわく

現世を離れた囁きを運ぶ
ぬるい風を孕んだ柳のように
        し ....
 (雫がすべってはこぼれてゆく
  夜だ わたしだけの夜がはじまる)


眠れぬ森の月が落ちて神話になった
満ちては欠けて欠けては満ちてゆくもの
星はまばたきのなかに流れてゆく


 ....
まばたきは
シャッターだから
夜になると
わたしのなかは写真だらけになる

そうやって
撮り続けた
日常のいくつもの場面を
夜の川に流していく
笹舟のゆくえを追えないように
それら ....
夜の{ルビ静寂=しじま}が
私を思考の世界へ誘う
仄暗い豆球がシーツの海を照らして
波打ち際には夜光虫のように
ラメ入りマニキュアが光るから

私の思考回路は小舟に乗って
大海原へと漕ぎ ....
ヒヤシンスさんのおすすめリスト(2301)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
三次元の言葉のパフォーマー- 朝焼彩茜 ...自由詩12*14-8-14
ラストフライト- ただのみ ...自由詩20*14-8-13
縁切り神社に俺の名前を書いた絵馬- 北大路京 ...自由詩714-8-12
【_物忘れ_】- 泡沫恋歌自由詩19*14-8-11
徳と毒- ただのみ ...自由詩19*14-8-10
CAUTION_!- 梅昆布茶自由詩25*14-8-10
沢庵と月と扇風機- 石田とわ自由詩15*14-8-7
おとあめ- ただのみ ...自由詩28*14-8-7
アウトをとれない夏- 梅昆布茶自由詩2114-8-7
一瞬一生- そらの珊 ...自由詩23*14-8-6
期待- 殿上 童自由詩21*14-8-3
詩と詩人と似非批評- ただのみ ...自由詩22*14-8-3
金と銀のスニーカー- 梅昆布茶自由詩1914-8-3
海硝子- ただのみ ...自由詩19*14-8-2
夕火の温度を僕は知らない- そらの珊 ...自由詩2614-8-2
ドングリ- 殿岡秀秋自由詩914-8-1
真夜中の向日葵- りゅうの ...自由詩16*14-8-1
おでん屋- 梅昆布茶自由詩21+14-7-31
フィヒャアー- 朝焼彩茜 ...自由詩17*14-7-31
投げキッスして逃げ去る足にドクター中松のバネの靴- 北大路京 ...自由詩714-7-31
【_昼寝日和_】- 泡沫恋歌自由詩19*14-7-28
わたしは喜んで嘘を書こう- ただのみ ...自由詩27*14-7-27
ゼリー色の夏- るるりら自由詩24+*14-7-26
冷たい夏- 渡辺亘自由詩314-7-24
架橋の踊場- 朝焼彩茜 ...自由詩12*14-7-24
折り紙鶴- 灰泥軽茶自由詩1014-7-24
こだわり- ただのみ ...自由詩18*14-7-23
眠れぬ森の- 石瀬琳々自由詩5*14-7-23
小鳥の歌_【詩人サークル群青・七月の課題『歌』へ提出作品】- そらの珊 ...自由詩28*14-7-23
【_思考する夜に……_】- 泡沫恋歌自由詩15*14-7-21

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