戦中戦後の「マチネポエティク」から現代の「中庭詩集」までの定型詩の試みは、口語自由詩のとめどない散文化への警鐘であった。それは個々の作品うんぬんよりも、饒舌冗漫でいつ果てるともない詩法へのあてつけとし .... さて
カタカナを 話すとするか 若者よ
お前の 腰は 猥雑であるとすれば
言葉を 使うべきだ 若者よ
カタカナの 説得力
言語の 悲哀が
お前の 中身を 捨て
猥雑な ものだけを 残した ....
昨日チャットしながら書けない理由について考えていた。書けない理由は明白だ。書くと誰かを傷つける気がして怖くて、それで書けないんである。しかし何を書いても誰かを傷つける恐れは常にあり、単なる冗談書いても .... 打ちひしがれた 女に
睫の 長さに 打たれた
私の 心は 

殺される

死とは 半死の 
境界線はなく
生は 母胎だ
恋など 冒涜だ
打ちひしがれた 女よ
死を 楽しめ
男達 ....
海と繋がっている

照り照りとした
小さなオパールをつまんだとき
海水の温度のようだった

人いきれにむせる空気の中で
そう感じたのは
単なる錯覚ではなく
この生命の何処かで
潮の ....
暴力的なラフランス
狂ってごらんなさい 
もともと腐った友達と
一センチの三枚刃
氷砕いて乳首の前でひるんだ夕べ
焦げつく匂いが屋敷の合図

ジュマペール黒のJ
歌っていたら泡吹いて倒 ....
私が 死ねば
一人 女が 立ち上がる
生命の 母胎であり
私が 笑えば
矛盾の 果実の 拙さよ
ちょうど 夕ご飯の
時間が 迫っている
その 母胎を 食すべきか

否か
私の 悲鳴 ....
{引用=以前、現代詩フォーラムに投稿していたものの中から、自分が残したいものやお気に入りの作品を載せていきたいとおもいます。今回は、俊読で朗読した三作品。}


ある夕暮れ
{引用=
ある意 ....
感受性くらい自分で磨かなきゃ、とか茨木のり子さんに叱られて、それについて考えてみました。

感受性って、入力される信号に対する感度のことですよね。感受性が高いっていうのは、そのセンサーがとても敏感 ....
6月4日リアルタイム会議室Aにて。
{dl}
{dt}遊羽 [1:32:31]{dd}けんご→遊羽→片野→oldsoup→あをの→焼石→翔太郎(敬称略)

{dt}けんご [2:05:39]{ ....
の丘に
咲いたダリアの一輪の
唇の頬のうなじの太ももの蹄鉄の
隠された場所の

の丘に
びっしりと生えそろう数億のダリアの一輪の
唇の頬のうなじの太ももの
暴かれた場所の

の丘
 ....
人の背中が街の青い空気に裂け目を入れている。人の一部は気化してその裂け目を出入りする。裂け目の奥では昼めいた祭壇が、硬い光に包み返されている。祭壇の上では討たれた臓器が、自らの内部をけわしく循環してい .... 夜道を一人歩いていた 
道の先に立つ街灯が 
{ルビ辺=あた}りをほの白く照らしていた 

街灯の細い柱に{ルビ凭=もた}れると
地面に伸びる
薄ら{ルビ哂=わら}いを浮かべた 
私の影 ....
「狐つき」

こん と ないてはなりませぬ
こえをあげては なりませぬ
とられたくない だいじなものは
かくしておかねば なりませぬ

くらいよみちは こわいけど
ふきさすかぜは つら ....
 高野五韻さんが今日現代詩フォーラムで、すばらしい散文を発表していた。(http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=75981)以前ブログで発表していたので、読んだこ .... おかげで
その夜
人間は初めて
魂を分かち合った
誰もが泣いた
泣かない人間はいなかった

ひとしきり泣いたあと
その罪の重さに耐えかねて
誰もが死んだ
死なない人間はいなかっ ....
 *

朝起きて色を塗る
テーブルの上にある
野菜ジュースの中を
遠くまで行くことは
とても難しい

 *

虹を壊し
虹に壊されながら
走る子どもたちの足音が
回覧板でまわ ....
さよなら
 でも
さようなら
 でもいいが
それは
 またね
をかくしているはずで
 またね
は むぼうびなのに
わたしたちは
うたがうことをしない

 まだ
ことばのないこ ....
 湯田は温泉街なので、道を歩いていると数人で腰を降ろし足浴で
きる場所が何ヶ所もあった。記念館に近付くにつれて、「中也ビー
ル」という暖簾の文字が風に揺られている店をいくつか見かけた。 
 中原 ....
あいうえお
かきくけこ
さしすせそ
わをん
ああ、無情



国語の授業で
「五行詩を書け」
といわれていたのを
忘れていて
「え! 五行詩? 今、締め切り? やべ ....
 歩く才能を持たないぼくは
 ふらふらといつもおぼつかぬ
 奇妙な光景を目にしたんだ
 それはアパートの一室で
 壊れそうなほどの性行為
 ふらふらとおぼつかぬ
 それは興奮によって齎され ....
 僕の部屋のベッドの枕元には、去年の夏の終わり、一人旅をした
時の写真が入ったままの白いビニール袋が置かれている。中から取
り出した無数の写真の中の一枚に、雨の降る公園に立つ石碑があ
り、幾本も ....
白山名代
コトバコ

2004年(一年間)
文京区白山JAZZ喫茶映画館
隔月(偶数月)
主催総責任者:安田さん
実行委員:サダアイカ/キキ/小夜/ユーリ/カメ/モリマサ公 計6人
許 ....
わたしは先生をやっている

算数、国語、理科、社会
みんな教えている

それはきっと
わたしが彼らより先に生まれたからだ


子供たちは勉強をしている

将来の夢を尋ねても
返 ....
小さい、部屋。手を伸ばせば窓になれるし、空を少し撫でることだって、出来る。秋がくる、それまでにまだ、これほどの空気の壁が出来ていて。目を閉じても、耳を塞いでも、短い呼吸で手を伸ばせば、僕らは寄り掛かる .... (冒頭に云って置きますが、この文章を不快におもう人は正常です。なぜならこれから書く事は、ある人達にとってははっきり云って誹謗中傷と取られることを覚悟しているからです。ただし、勿論、特定の個人に向けて書 ....  固定された都市。流入する者と流出する者。
その背中には皆一様に大きな鳥のくちばしが
あり、そして光沢がある。鳴くわけではなく、
また、捕食するわけでもない。ただそれは背
中にあり、そ ....
老舗の焼き鳥屋には気の強い妻と
やたらに人のよさそうな爺さんが目尻を下げて
火鉢の上に並ぶ焼き鳥を丹念にまわしている

妻は若く 爺さんは見たとおり年老いて見えるが
本当は逆で 爺さんが若く ....
ゆるいカーブのようでした 尾をふって泳ぐ
さかなでした えんえんと沿って進むだけの
からだは速度を知らずに うちのめすバット
を聞きました ひびくその硬さにふるえまし
た きみのこえで呼ば ....
「樹を」
折れてゆく私の直線をめぐって溶け出す樹々、の泳ぐべき海の直線。泳ぐのは海、ひらくのは海。樹の斜線は海を分解して新しい樹々の斜線を生産する。いくつもの遠さに囲まれながら樹はかわくのをやめない ....
岡部淳太郎さんのおすすめリスト(1118)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
●そろもん第三の栞- みつべえ散文(批評 ...706-6-14
カタカナで話すか- 奥津 強自由詩306-6-11
書けない理由(mixiより転載)- 佐々宝砂散文(批評 ...9*06-6-10
朝だ_老女よ- 奥津 強自由詩206-6-7
海とつながっている- 銀猫自由詩19*06-6-6
暴力ラフランス- 木葉 揺自由詩13*06-6-6
一人の女- 奥津 強自由詩306-6-6
葛西佑也過去作品集①- 葛西佑也未詩・独白14*06-6-5
感受性と詩への表出- umineko散文(批評 ...10*06-6-4
突発即興詩会ログ- 片野晃司自由詩15*06-6-4
の丘- ふるる自由詩33+*06-5-29
- 葉leaf自由詩506-5-28
街灯_- 服部 剛自由詩11*06-5-28
狐月夜の物語_(三つの狐つきのうた)- 降旗 り ...自由詩17*06-5-27
つれづれに思う詩の世界- 石川和広散文(批評 ...11*06-5-26
あたらしい武器- いとう未詩・独白15*06-5-25
朝起きて無題- たもつ自由詩1306-5-23
(ワカレ)- 窪ワタル自由詩12*06-5-20
中原中也記念館に行った日_〜後編〜- 服部 剛散文(批評 ...11*06-5-15
教師と詩と私- 加藤泰清散文(批評 ...4*06-5-14
寸前で止めてね- 自由詩106-5-13
中原中也記念館に行った日_〜前編〜- 服部 剛散文(批評 ...8*06-5-10
コトバコについて- モリマサ ...散文(批評 ...9*06-5-9
「今日という日に」- ベンジャ ...自由詩10*06-5-9
明日、いつも通りに- 霜天自由詩606-5-6
云ってはならないことを云ってしまおう- 窪ワタル散文(批評 ...16+*06-5-4
断片- たもつ自由詩806-5-1
焼き鳥屋_ー_岡部淳太郎__・_服部_剛_ー_- はっとり ...自由詩5+*06-4-30
弔い- 自由詩10*06-4-30
啓示- 葉leaf自由詩19*06-4-28

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