澄みわたる
青い空を
深く深く
みつめると
静かさ胸にしんとする
・
形見の歌を
声に出して
なぞる
あのひとの
いのちを
・
今
今を通りすぎる
涙は
....
色づいた
赤とんぼ
鮮やかな
命
命が首をかしげる
現実は
命だけでは
生きられないと言うが
命が無くては
虚しいんだ
・
へたな
作りものよりも
現実の方が
よっぽど
味わい深い
・
私の
人生
いちどきり ....
久々に寿司屋の暖簾をくぐり
独り腰を下ろす
机にはコロナ対策に透明の板が立ち
私の人影がうつる
お猪口に注いだ冷や酒が進み
硝子の徳利も軽くなる頃・・・
影がそっと囁いた
──お ....
言葉(文章)についての本を色々読んだので、つらつらと書きます。
・言葉は人の身体にまあまあ合っている
言葉は、人の脳の容量とか、口の動かし方、息の出し方、書く動作、に、合っている。から ....
難解な曲が多いビートルズの中期の作品の中で、異色ともいえ
る、驚くほどシンプルなこの曲。「ハロー」「グッドバイ」、
「ストップ」「ゴー」、「イエス」「ノー」など正反対の言葉
を曲の最後まで繰り返 ....
詩というのは、心情の吐露とか、綺麗な風景を綺麗に書くとか教訓めいたこと、哲学めいたこと、社会批判、を共感を得やすいように、大勢が納得するような比喩をつかったり美しい表現をしたり、あるいは素敵なぐっとく ....
御褒美の、早いひとがいる。
御褒美の、遅いひとがいる。
人生の開花予報はいつなのか?
そんなことは、知ったこっちゃあないのです。
(明日は明日の風が吹く)
と誰かさんが言ったっけ。
....
まだ腕時計のない頃
パスカルはいつも左手首に
小さい時計をつけていたという
一枚の額縁の中の、夜
机上のランプに頬を照らされた
パスカルの肖像は
銀の時計をそうっとこちらに見せて、云う ....
狂っている時に書けた詩が、書けなくなってきてしまった。
私はそれを、本当はものすごく、惜しんでいる。
正常な人間が書いた詩というものに、私はあまり惹かれない。
どこか狂っていて、病んでいる人 ....
忘れ去ることは出来ない
うしなって
刻みこまれた
命を
そよぐ草の青さ
宙へすいこまれる
むこうで
平原が
かたむいている
ひっそりと
ふってくる雪の音
つらぬいてゆく
道 ....
木
木は黙っているから好きだ
木は歩いたり走ったりしないから好きだ
木は愛とか正義とかわめかないから好きだ
ほんとうにそうか
ほんとうにそうなのか
見る人が見たら
木は囁いて ....
蛇蝎の唄
鏡にむかって唱える
おのれ 醜(シュウ)
どろあしで ふみにじる
鏡に 流るる どろえきのしたに
ちぬらるる
おのれ 蛇蝎の族(ウカラ)
韜晦を重ね
はや と ....
樹は伸びる
樹は伸びる
樹は掻き分ける
樹は伸びる
樹はかき分ける
樹は押さえつけ
樹は伸びる
樹は向かう
樹は向かう
樹は進む
樹は伸びる
樹は押さえつけ
樹は掻き分ける
....
いやな唄
あさ八時
ゆうべの夢が
電車のドアにすべりこみ
ぼくらに歌ういやな唄
「ねむたいか おい ねむたいか
眠りたいのか たくないか」
ああいやだ おおいやだ
眠りたくても ....
栗の木
そのとき
ジョージ・オーエルの『一九八四年』を読んだばかりの彼女が云った
「お店の名前は栗の木がいいわ」
ぼくはグレアム・グリーンのスパイ小説『密使』に夢中になっていた
「いや ....
1.田村隆一詩集
四千の日と夜
一篇の詩が生れるためには、
われわれは殺さなければならない
多くのものを殺さなければならない
多くの愛するものを射殺し、暗殺し、毒殺するのだ
見 ....
二〇〇八年七月一九日、昭和女子大学人見記念講堂に於いて八三歳の吉本が「自分がしてきた仕事が全部ひとつにつながるということを話してみたいんです」と希望して実現したのがこの講演会であり、至極当然のごとく ....
最近文学極道に行って、中田満帆さんという人に出会いました。
その人のブログ見ました。
僕のハンドルネーム「反現代死」を挙げて、作家における記名性について書いてありました。
http://koto ....
0.序論
詩は言葉の信用性を失墜させていないだろうか。詩は、一方で、表現主体の内面を最も率直に表現する媒体として使用され、もう一方で、読者にとって美しくなければならないという要求のために真実を ....
0.はじめに
詩人が、詩を知らない友人に詩を紹介する。さて、よくありそうなこの風景の中では、いったい何が行われているのだろうか?
まず、詩人は詩には価値があると考えているだろう。ではなぜ、 ....
肋骨の奥
さざめく{ルビ内海=うちうみ}
水面には
破砕された斜陽が撒かれていて
大都会みたい、
いつか つながっているという証明すらあった
いらない町みたいだね、
と つぶやくにも莫大 ....
ヨーロッパの文学は基本的に饒舌である。
それはその祖にラブレーがいることを見ても明白だろう。
ひるがえって日本の文学は寡黙である、といえる。
しかし、美術の世界は、ことに現代に限って言えば、 ....
葬儀場では僧侶がお経を唱え
遺された息子と母親はじっと
額縁から微笑むひとに
何かを、語りかけていた
お焼香の短い列に
思いの他早く僕は腰を上げ
額縁から微笑 ....
先日アップした、「がんばるな、ひとよ」への補足です。
表現者が、パフォーマンスをする、文章を書く、絵を描く、そのような行為に、自己満足や自慰の要素がないことがあるだろうか。人を傷つける可能性 ....
http://d.hatena.ne.jp/Ceremony01/20110320
{引用=
―――それ(=詩人の言葉)は沈黙からやってきて、沈黙へと帰ってゆく(モーリス・ブランショ)
}
沈 ....
魚たちは
丘に打ち上げられ
濁った空気を吸っている
けものも
けだものも
身を潜めて眠っている
鳥たちはどこか遠く
姿を見せない
夜
灯りのない街を
明るい部屋で夢想する
シ ....
ていでんのよる
きみとみていた
あのよぞらを
わすれない
ほしでみたされていく
あのよぞらを
いきのびて
みていたよるを
+
せいぎのみかたは ....
ここでとりあげる{ルビ佐藤泰志=さとうやすし}・著『{ルビ海炭市叙景=かいたんし じょけい}』は長らく絶版であったが、2010年の秋に文庫化が実現している。ほぼ同時期に映画化もされており、内容に言及 ....
比喩ってよくわかりませんけどだいだい次の二つに大別できると教えられています。
1.直喩 ・きみの脚は鹿のようにほそい
2.暗喩 ・きみの脚は鹿だ
この二つはよく目にする表現法です。
そ ....
岡部淳太郎さんのおすすめリスト
(1118)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
※五行歌_五首「どこまでも明るく」
-
こしごえ
自由詩
7*
24-8-23
※五行歌「命が首をかしげる」
-
こしごえ
自由詩
9*
24-8-15
※五行歌_三首「私の_人生_いちどきり」
-
こしごえ
自由詩
6*
24-4-8
写楽
-
服部 剛
自由詩
1
22-9-13
言葉とかについてつらつらと
-
ふるる
散文(批評 ...
5*
20-1-19
ビートルズ・「ハロー・グッドバイ」の謎
-
st
散文(批評 ...
4
19-11-23
詩について思うこと_
-
ふるる
散文(批評 ...
9*
19-3-24
葡萄酒の晩餐
-
服部 剛
自由詩
7*
14-2-10
パスカルの時計
-
服部 剛
自由詩
9
13-12-13
正常というのはつまらない
-
桐ヶ谷忍
散文(批評 ...
6
13-10-15
心
-
こしごえ
自由詩
8*
13-2-17
続続・田村隆一詩集_現代詩文庫を読む
-
葉leaf
散文(批評 ...
6*
12-10-26
山本太郎詩集_現代詩文庫を読む
-
葉leaf
散文(批評 ...
5*
12-10-26
迫り来る森
-
北村 守 ...
自由詩
5
12-8-16
岩田宏詩集_現代詩文庫を読む
-
葉leaf
散文(批評 ...
6
12-7-26
続・田村隆一詩集_現代詩文庫を読む
-
葉leaf
散文(批評 ...
5+*
12-7-26
田村隆一詩集_現代詩文庫を読む
-
葉leaf
散文(批評 ...
7*
12-6-27
吉本隆明『芸術言語論』概説
-
石川敬大
散文(批評 ...
12+*
12-5-15
作家における記名性、中田満帆さんのブログから^−^
-
反現代死
散文(批評 ...
6+*
11-12-22
田村隆一論——フィクションの危険
-
葉leaf
散文(批評 ...
4+*
11-12-6
谷川雁論——自己愛と自由
-
葉leaf
散文(批評 ...
3+*
11-12-2
揺曳
-
伊月りさ
自由詩
11
11-11-13
詩の周りを巡って_4
-
非在の虹
散文(批評 ...
2
11-6-18
いのちの灯_
-
服部 剛
自由詩
3
11-4-18
売名上等
-
白糸雅樹
散文(批評 ...
3
11-4-10
沈黙についてのメモ
-
葉月二兎
散文(批評 ...
3
11-3-24
しなやかに朝を迎えたい
-
いとう
自由詩
23
11-3-14
余震
-
小川 葉
自由詩
12
11-3-13
【批評祭参加作品】となりに、近くにいる人は簡単には理解しえな ...
-
mizu K
散文(批評 ...
4*
11-3-6
「虚喩」ってなんだろ
-
紙飛行機
散文(批評 ...
16*
11-2-4
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
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