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こんなんどう?煙草吸おうぜ!
ぼんやり東京をながめてた
ビルの匂いがした
冬
いろ つや かたち
小瓶をさかさにして
こぼれおちるこげ茶色のおんしょくを
君にたむけて
ピンクの舌でふれる液体
冬の匂い
ぽ ....
どんな時でも
どんな時でもだ
どんな時でもだのことを想像してみろ
創造もしてみろ
例えばこうだ
ああ、あれは何だと皆が天を指差すとき、そこにはぎらぎらと燃え上がる太陽が、
急に目も ....
絶望を語る人は
絶望を語る上において
楽しそうだ
恋の苦しみを語る人は
恋の苦しみを語る上において
楽しそうだ
国を憂うことを語る人は
国を憂うことを語る上において
楽しそうだ ....
寒 椿 迷 路 の ご と き 義 母 の 髪
約 束 を 破 り し 枯 れ 野 後 悔 や
梟 や お ま え の 瞳 に 映 る 森
み ぞ れ 降 ....
魂の破片の場所。よいみず。茜色。きらきらと走りすぎる水。見える終わり。夢見ている憎しみのような誰か。図鑑のパリの足音。呼びかけのような眠り。舗道の祖父。曲がっている庭。静かな茶色。銀の鈴を夢見る椅子。 ....
たとえばぼくが作曲するとき
ピアノの鍵をかき鳴らし
メロデーをとらずにノイズだけを拾ってゆくとしたら
ぼくはジョン・ケージのようになれるのだろうか
戦前の詩 ....
燃え盛る炎で焼け焦げた僕
ひと思いにかじって丸呑みにしてしまいたい
左足の指先をとりあえず摘んでみる
ぼろぼろと宙に舞う
鉄くずなのか
黒焦げの炭かわからないけど
ちょっと前まで僕は四角い ....
あれからちょうど十年ということで、メディアなどで阪神大震災を振りかえる多くの特集が
組まれたりしています。思い出されるためにはいちど忘れられなければならない、なんて寺
山修司は書いていたけれど、こ ....
ポエムとマンガは非常に密接なつながりを持っているので、私の視点なんぞ、慧眼というほどすごいものじゃあありません。でも、ポエムに親しまなかった読者がここを見ていらっしゃるかも知れず、そうした方には「ポエ ....
ここまで書いたことと矛盾するようですが、「詩がわかる/わからない」に関しての私の結論は、「詩の意味なんてわかんなくてもいいやんけ」という無責任なものです。一般読者が詩を「わかる」必要は全くなくて、その ....
うさぎは
「じぶんが
あいされていない」と
かんがえたので
みずうみに
みを
ひたしました
つぎのひ
ぽっかりとうかんだ
うさぎのからだをみた
どうぶつたちは
このようにしゃ ....
画用紙に迷うことなく色をのせた
空の青は
記憶にはない
白い画用紙が
とても不自然に思えて
窓ガラスに
水を浸しただけの
筆をはしらせると
透けた空が濡れた
いっそ瞳を
青く塗りつ ....
私の詩(「ポエム」と銘打っていない詩)は、よくわかりにくいと言われます。詩の世界のひとが言うのではなく、詩の世界のそとのひと――私の友人や同僚――がよくそう言います。何がわからないのかと訊ねると、言葉 ....
しろい あさ
さむい あさ
ひろい あざ
ひどい あざ
あかるい きみは
くらいせいかくの やつと
ちょうど つりあう
そとは はれ
ざまあみろ
せんたくが
おわる ....
おやすみのひに
ねてばっかりなのは
パパのわるいクセだね
むすめよ
そういうのは
クセとはいわないのだよ
わたしのこと
だいすきなのは
パパのいいクセだね
むすめ ....
遠 巻 き に 見 て い る 鯨 う ろ こ な し
冬 晴 れ の 仁 王 立 ち な る 廃 車 か な
低 血 圧 に わ と り 産 卵 終 え し あ と
は ....
きみの血ばかりつらい祖父のように
記号は書かれるまま
自然においては匂うまま立ち止まります。
無秩序の希望より隔てる韻律のほうがましです。
柔らかな性器もいくども祈れば
全世界を願う神になる ....
夕明りの文法でねむる
涙のようなガラスですから
青いコンタクトレンズ。
それをつけたぼくには
青雲のみずのような波と
月の光のようなこころで、
ノートのうらの
神経のかすかな生の魂の ....
ありがとうは あさからばんまで
いろめがねは いくらに いっぱい
うつくしいは うつむき うっとり
えがおは えのなか えになって
オニヤンマたちは おころりよ
かぜは からから かわき ....
本論にうつる前に、まず文章についての私の考え方の一端を述べたいと思います。私は、たいていの主題はわかりやすい文章で書くことができると考え、わかりにくい文章に出くわしたら、執筆者の腕が悪いのではないかと ....
批評書きます
ラーメン屋には最近行きません
夜の空気は、見慣れなきものになりつづけ
脂っこいものは、
もうごめんなさいよ
空がまばらな光線にけぶるし
いのちの100当番にはかけたことな ....
11時50分きっかりに
私は事務所を出て
お弁当を買いに出かけます。
12時になってからではだめです。
混雑するから、いけないのです。
今日は、チンジャオロース弁当が食べたいです ....
うじ
うじなる うじう じい
じう
いじうる じうそうず
うずたく たけち うずなれば
うてどう てどう おうずなり
えづ
えづおう えう えおう
おうど のうえう ....
夕暮れの図書館で
あなたは時間を忘れて頬杖をついていましたね
わたしは夕焼けに見惚れるふりをして
ずっとあなたを待っていたのですよ
あなたがわたしを思い出すまで
....
バ ス 停 で 誰 を 待 つ の か 時 刻 表
ダ ム の 底 校 舎 の 上 を 泳 ぐ 魚
婚 姻 の 日 も 沈 み ゆ く 夕 日 か な
ふ ....
にぎやかな街のなかには
派手な歯科医がたくさんあり
誰もが知ってる眼科医がいる
ひよこも街の住人である
にぎやかな街のなかには
派手な産科医がたくさんあり
....
白い 白い 白い
向い合ってない 十分に機能できない場所に放置された
バスケットボールリングの
校庭の小学校
垂れ下がるネットはなくて 空洞のわ ....
みんな白や金を胸に受けとめ
白や金の朝に溶けそうだった
目を閉じた笑み
草のなかの笑み
肩から上を
地の陽に向けて
誰かが果実を抱いているとき
どちらが果実かわか ....
伸ばしっ放しの爪が
裂いた冬空
洩れるのは月の、光り
南西の空に落とした方舟
....
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