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くろめ川の水底は
ゆらゆらゆらゆら揺れ動いて
澄んだ水面の影呑み込み
そうしてなおいっそう透き通り
底なし底抜け 師走の大地を震わせる
言ノ葉
純粋な
木霊
ト
なって
遠去かる宇宙
の
速度を
呑み返す
とき
、
宇宙は
やわらかな
うちゅう
ト
なって
原初の混沌を
木霊させる
やわらかなう ....
広いスーパーマーケットの中を
大型のワゴンを押しながらあちこち回って
商品を満載してカウンターの列に並ぶと
僕はいつもめまいのようなものを感じる
僕たちはいつからこんなに
物を買うようになっ ....
最も必要なもの
周りにはいっぱいあり
気づかないようで気づいている
宇宙から絶え間なく降り注ぐ愛
無くなることはないと知っている
愛は何に対しても
温かく包み込んでくれる
その温 ....
死
白い衰弱
歩いていく
静かに
行く人のない
この道を
生への意志、
燃やして 燃やして
冷蔵庫の扉に、傷。
こころを内側から叩いても、
音を立てるのは、
境界だけなら……
それらの傷が、
全て「それら」に、変わってしまうまで。
せめて、
....
交通整理の黄色いベスト着て
ベラチャオ唄いながら
歩いた勇者達と
混雑に便乗して
ストレス発散した
盲目暴徒の違いも説明しない
そんな保守なら
進歩的ならなおこそ
思想 ....
漏電を思わせる低気圧の真夜中には生焼けの肉の臭いがする、一息に喉の奥に流し込んだハーパーのせいで身体はまるで蒸気オーブンのトレイの中でぶすぶすと少しずつ焦げ続けているみたいだ、ベルベッド・アンダー ....
暮れて行く秋
まつすぐな道
銀杏の葉のそよぎ
感じてごらん
たつた今うしなはれた
いくつもの命の分だけ
透けて行く風を
たつた今うまれた
いくつもの命の分だけ
....
現実に埋もれて
灰色になった部屋は
がらくたが積み重なる
心の祠
一番奥から
古びたランプを取り出して
キュキュっとこすり
ふと息をかければ
ほらね
舞い飛ぶ埃が ....
リビングで
回遊している銀の魚は
言い出せなかった言葉の群れ
怠惰な午後に
ゆらゆら
なんて美しいのかしら
この沈黙は
ラーメンの食べ方なんて
説明したってしょうがないじゃんかよ
だいたいラーメンの食べ方が
なんでああなのか
あんた自分にも説明できんだろが
説明できんの?
アホかっての
考え過 ....
好きな人がいる
当然
嫌いな人もいる
それ以上に
好きでも嫌いでもない人がいる
私という人間の 質と量
私という人間の 存在する理由
私という人間に 与えられた時間
私という人間が ....
6人惨殺の手法を採り入れて
自称詩人の頭部に
大鉈を振るったものの
スコーンという
手応えのない
乾いた音とともに
紙吹雪と鳩と垂れ幕が
飛び出してきた
垂れ幕には
「祝!自称詩人3 ....
月光よ
私の愛する半身よ
貴女はどこに
私はきっと見つけよう
闇の向こうで佇む
貴女を
静かな水面が
日の光に輝くように
河が海へと
滔々と流れ行くように
とこしえに尽き ....
疑問があります
人間は本当に
サルから進化したのでしょうか
とても疑わしい
せめて現代のサルが
類人猿になるところを
目撃できたなら
納得も行くのですが
放っておいたら ....
疲れた心のためにインスタントコーヒーを一杯いれる
僕は悲鳴こそあげないが
なんだかいつもテンパっている
60〜70年代に掲げた自由ってなんだったのだろう
敵はいないし仲間もいない
....
さよならを避けるように
あなたは遠くをみてる
私は水筒をバッグに仕舞って
胸の言葉を飲み込む
つぎはどれに乗ろうか
返事より先に涙が落ちる
大丈夫?
好きな人ができたの
....
やわらかな肉に
流れる
清冽な水を
むさぼり飲み
やわらかな宇宙を
貫く
輝きの光を
集める
ことば、コトバ、言葉 を!
欲望の卑猥を魂に焼き
スコンとまっさらな地平から
....
ひまになると
「なんのために生きる?」
という言葉が
追いかけてくる
しかし
生きるに値するから
生きているのじゃない
生きるに値することをめざしているから
....
神様 私は悲しみと向き合っているだろうか
絵具で押し当てた灰色の空に ギラギラと鱗が生える
その日の空自身が自ら仰ぎ泳ぐように
時間を動いて泳いでいる
ぐだりぐだり
片足 ....
陽の照る日、日は冬日、あかるい日に、
日の陽の光の広がって
あたりいちめん純白の原
ときはとけてうずをまき
めくるめく永遠の瞬間を
垂直に切り開いていく
陽の照る日、日は冬日、あか ....
演歌がやたら心に染みるのさ
何だか気がついたら年寄りになっちまってた
還暦過ぎちまってよ
どうしようもねえ 巻き戻しは効かないんだから
このまま先に行くしかないよ
老後はのんびり釣糸 ....
寝台の上で瀬死に横たわっていた
虫のように息をしている
何人も神にも仏にもなれない
死人にしかなれない
死人にしかなれない
死人以外になれない
冬の夜は寒くて
冬の明かりは冷 ....
芝生の生い茂った
小高い丘のてっぺんに
池がありました
そのほとりに
風車のように
クルクルと回る
赤い花が咲いていました
その花を見ていた僕は
淋しくって
淋しくって
思 ....
感化されようとは
思わないが
あの目は純粋なのです
どんな幸福を
謳う人のそれよりも
憑かれた目
ててんたたん ととんつてん
きしゃ はしってる
ててんたたん ととんつてん
きしゃっていうか きしゃじゃないの
それくらいは しってるし
でんしゃれっしゃ れっしゃでんしゃ
....
実家の仏間では
北の方角に手を伸ばし
いつでも笑い出す
生まれて間もない甥っ子。
姿かたちは見えなくとも
かわいい孫に会いたくて
ふらりと帰ってくる父が
楽しいひとときを過ごしている ....
茜色の雲から
茜色が抜けていくのを眺めていた
わずかの間に光を失い
灰色の雲に戻っていく
その色を目に焼き付けて
覚えておこうと思ったのに
ほんの少し
視線をそらせただけで
もう ....
なんにもない
なんでもない
ぽかんとあおぞらあけまして
しずかなかぜがふいている
むおんのかぜがふいている
なにもないわたくしは
まちのけんそうのただなかで
たいこのおとをきいている ....
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