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自信をなくしてしまっているのね
あなたは
何もかもなくして
捨てられた{ルビ花束=ブーケ}みたいに道路のうえで
眠ってしまっているのね
眼を開いたまま
こんな真昼なのに
あなたを恐が ....
片脚のない猫を憐れむな
いまに彼の眼は空を捉え
あらゆる発情を置き去りに
屋根伝いの助走から
地平の奥へ消える
翼は
陽光を弾く埃に散り
クレイアニメの世界を
くしゃくしゃにするのだ!
季節はまた一巡りし
俺はぼんやり宙を眺める
不安定な気分はいつもながら
鉛の身体も相変わらずながら
まだまだイキマスヨと独り言ち
何処からともなく湧くチカラ
指先じんじん温もって
また一 ....
寒さが強くなる
暖かかったり
寒かったり差が激しい
雪が舞い風も強くて
外には出たくない
雪が舞う様子を
見ると心が落ち着く
静かな心になる
寒いのは嫌いだけど
雪は嫌い ....
過ぎる季節の只中で、自分を見つめる旅に出る。
煤けた国道に朝日が昇り、駆けるバイクで夢を見る。
未だ見ぬ場所に行きたい。
誰も知り合いの居ない所へ。
ついたため息の分だけ、経 ....
自分が自分以外の何者であった
ためしはない
心臓と言うポンプが血を汲んでいる
間しか生きられないんだよ
阿呆につける薬
なんてないんだからさ
頭が痛い
割れるように痛い
....
歩き方をいつ
覚えただろう
走り方はまだ
知らないのかな
遠く光が進む
道は孤独
君はその中に
名前を残し
笑顔も増えた
あの頃よりも
互いに交わした
言葉を胸に
抱い ....
生真面目に敷き詰められた文字と、憂鬱な空が疲労を連れてくる。
さりげない優しさに中途半端なプライドを傷つけられたり、上ったり下ったりする感情と気分に振りまわされる日々・・・
ふと窓越しに外を見ると ....
いつだって四季を知らせる窓は、一人の少年を反射している。
彼の、人に溺死を強いるような空色の瞳には、赤黒く淀んでいる血液が映し出されていた。
「そうして君は永遠になる」
永遠、嘘くさい言葉。 ....
予報通りに冷たい雨が降る
濡れたアスファルトに梅の花びらが貼りついている
わたしがこの世に貼りついているように
未練たらたらと貼りついている
こころは
なぜか孤独と失望に染色され
....
最近ヤモリは現れなくなった
夜のはめ殺しの天窓に映させている
流線形のシルエットが好きだった
イモリだったかもしれない
それとも風に導かれて降り立った
小さな神様だったのかもしれない
便宜 ....
先ずは
あいうえお作文でもやってみなさい
あ、浅間山荘で銃撃戦の過激派が
い、イスラム国に加わろうとして
う、海を渡ったら
え、エクアドルに着いてしまい
お、驚いた
か、革命を目 ....
ああ 春の匂いがする
ああ なんて孤独なんだろう
ああ ひたすらに歩み進む
命、息吹き
命、育ち
命、枯れ果て
底無き宇宙が開くもの
ああ なんて指先の温かい
ああ 春に湧 ....
今 触れてはだめ
六番目の勘が囁くままに
突き止めようとする指を戻す
峠越えの山道を運転しながら
闇を縫って光を探した
開きかけた何かは
古い本のように堅く閉じて
忘れら ....
雲に
貝殻の内側みたいな光の
虹が
なんど見ても映っている
なぜ
初心を忘れてしまいそうになるくらいの
たくさんの金が毎月入ってきている
服や靴、食事やタ ....
終わりの始まりは
10歳になった猟師の息子が
父親の古いライフルで
森の木の枝のフクロウを
撃ち抜いた時だった
息子は父親を振り返り
やったと笑い
獲物から最後まで目を離すん ....
静止した 夕ずつを
灰の妖雲が 覆う
静寂が 孤独な
姉妹のように ひろがる
暗い空の 水脈から
垂直に 降る雪は
地に落ち 鬼火になり
辺り一帯 埋め尽くした
人は こんなに ....
薄暗い影の縁に
取り込まれて
居た、
なんだったかな
何処だったかな
宇宙の窪みに
休らって
然るべき場所に確保され
ふんわりと明るみ目覚めた
午前二時半
薄暗い影の縁に
わ ....
私の光だった
あなたは空をみつめて泣いていた
世界はひとつだけ私に意地悪をして
彼女の記憶のいくつかを
ブラックジーンズのシミといっしょに
手洗いで消し去ってしまった
私は痛い寒さ ....
クソゴミみたいな自称詩人は
ある時からパッタリと姿を見せなくなる
うだつの上がらない現状から
ほんの一時でも解放される気がして
クソゴミみたいな自称詩を投稿し
一所懸命他のクソゴミにイイ ....
誰かの娘であるアタシたち
誰かの妻であるアタシたち
誰かの使用人であるアタシたち
名前? 大切だから教えないよ
そんなの残らなくていいんだ
アタシたちがエモいと思ったこと
アタシたちが心に ....
高台に建つ新居
気に入った場所に
建てることが出来た
部屋の明かりを消せば
夜景が更に綺麗に見える
風呂からも夜景が見える
よく見えるように
工夫を凝らした
昼間陽が入 ....
私が歩くとできた道を
君があとからついて来る
しばらく歩くと私は振り返り
大正デモクラシーみたいな
ロマンチックな夢を
ふたりのあいだになら
見ることもできるみたい
そっとやさし ....
生牡蠣の緑は
内蔵のオー
真珠の淡いピンクは
皮膚のウー
冬の夜に吹き抜ける寒風は
頭蓋のアー
アー ウー オー
オー アー ウー
遠く遠い去る去り逃れる
憧れ懐かしい戦慄の
....
さけのんでわすれたい
けのんでわすれたいさ
それくらいのめいていしたあたまで
っかちなおまえのふあんかん
はたらいてりゃわすれるか
はたらいてりゃわすれるか
やすみがふあんなんだな
....
風の種を、冬に播き、夏、嵐を刈り入れる。この{ルビ平原=ひらはら}はまるで、ユトランドの牧景の様に、野を、素朴の音が渡り、農人達が、{ルビ獲入=とりいれ}の厳かな儀式を行う。晩鐘色に田の覆われる秋、 ....
わらわらと さらさらと 時は流れ
適当だったり
深刻だったり
それが事実か妄想なのかも判別もつかぬまま
時に追い越され
ねじれる時代の狭間でひとり
天を見つめては
うつむいて嘆き崩れ ....
たとえ
どんなに足が遅くて
地味にコツコツ歩いていても
一度に雲行きがあやしくなって
その内にザァザァ降ってきたら
たちまち道はぬかるみ
傘の用意がなければずぶ濡れの人生なのさ
たと ....
締切があるから、
今取り組んでいる作品と
より深く向き合えて
より素晴らしい表現を生み出せるように
人生の終わりを悟れば、
今目の前にいる人と
より深く向き合えて
少しは優しい人間 ....
電子ポットのお湯でコーヒーを淹れる
暖色系の照明に照らされた部屋
木目調の長テーブルと椅子の上で
三毛猫とプードルが遊んでいる
遠い南の島から流れ着いたヤシの実が
潮の香りを運んでく ....
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