裏のほうの園庭は
どくだみまみれでだれも近づかなかった
しめったようなぶあつい葉と
こなこなした細ながいおしべ
どくだみはえらい植物なんだよと
先生は教えたけどもだれも近づかなかった
 ....
 「明日」

ATMから引き出そうとしたら
お客様の明日は残高不足です とアナウンス
借金ばかりの恋で底を着いたのか
利子もあの子ももう赤字になって去っていく
振り返るのは嫌いだが
この ....
連休、休みを取って旅行へ行った。知らない街や知らない海べを歩いてきた。
夫と。
夫は、ほかの男のひとたち(あるいは男のこたち)とあらゆる点において異なっている。どこにいても、いつでも夫はわたし ....
いちいちグレートブリテン及び北アイルランド連合王国 五月の雪の木曜日
あの子はステージで裸になった

次の日には祝いにまつわる詩を書いて
大絶賛を受けたあと欄干から足をすべらせて死んだ

ま新しい五月晴れの朝に
いつもより少しだけ多く ....
いつでも買いたいけど
フッカフカの少し甘くてオレンジの混ざった焼き立てパン
そうはいかない貧乏生活

いつでも同じ服を着て
雨でも雪でも頑張って仕事してる でもグチは言わない
笑い話で励ま ....
水でした。
わたしは息をしました。
水の中でした。
水の中でわたしは息をしました。

実際の話です。
あるいは、
想像上のはなしです。

息でした。
はじめに見たものは、無数の ....
もうすぐ
夕暮のような
朝焼けがやってくる

始まりのような終りが

青がやってくる
赤がやってくる
そして 黒と白がやってくる

何度でも傷つこう
この世界がはじまるために ....
白い雲もなく
白い波飛沫もない
ひとつだけの乱反射が
わたしの瞳に届けられる

このひとつの色の波長は
わたしの血液を振動させて
濁ったこころを浄化する

黒い策略もなく
黒い騙し討ちもない
確かな ....
ようやく ここで
○のなかに
もっと丸い○を
□のなかに もっと四角い□を
入れることができる

入れることができるのに
もはやそれを入れたくはない

神様
ぼくたちは
たい ....
二十六時の幻想協奏曲
メールの着信音はアフリカのサバンナ
飛行する
     (ここは何処でもない
      北極点から南十字星への瞬間移動)

       *

明日は三十四億年 ....
声がする
崖っぷちに
かろうじて
爪を立て
呼んでいる
誰かを
よるじゅう
求めている
雨に打たれて
傘も持たない
家もない
母もない
優しい思い出も持たない
痩せた猫が
 ....
どうしても死ぬと言うなら良いけれど 貸してたCD返しに来てよ  
今夜もまた誰かの悲しみが裂けてしまった
梟の眼が光る孤独の森
冬の尖った爪が人の夢を引っ掻く

日が昇れば
何も聞こえなかったように
白い雪の舞い
光が冬の仮面となり舞踏会

 ....
縦や斜めや裏返しにわたしの体がぎっこんばったんやられているあのときに決意しました。わたしはたぶんわたしではなかったです。黄色いのや赤いのは好いです、青いのも緑のも好いです、白と黒も好いです。ただし .... 情熱のゆくえに 墓標を立てて
そうら やいやい はやしたて
心が揺れるのも風のせいにした

だれもたぶん 正しくはなかったね

正しくはなかった
正しくはないけど
正しくないまま
見 ....
さくらも雪柳もなんだってああもこぼれるように咲くんだろう。
かたわらでぼとぼと落ちている椿の鮮やかに腐れるさま。
きょうも海が見えている。花曇り、ぼうやりとした稜線。
手を閉じたり開いたりし ....
{引用=ありがとう、でも「がんばって」だけじゃもう救いようのないとこに来ている}





「自殺用絹ごし豆腐」夢見てた、豆腐程度に殺される日を



明日死ぬつもりで払う ....
ふらふらする三月を歩きぬいて始まりへ。海の色は裏返って安寧。わたしの思いえがく神さまは、いつもわたしとよく似た顔で笑っている。
1、1、1、1、1…
まだ数えている。たどり着くためにはじめたものた ....
あらゆる存在から独立した
わたしのたましいが
社会とよばれる
もやもやしたかたまりを抜けるあいだ
わたし自身は
ずっとこの部屋で
ゆかの埃などをかぞえていました

それはほんとうに ....
二等辺三角形をすべり降りるとき
君はまよわず左を選ぶだろう
ひと息つくときにはかならず右肩をもたせ掛けるくせがあるから

そうとは気づいていないかもしれないけれど
すでに君とは出会っている
 ....
浅利に砂を吐かせるあいだは
あなたのことを思い出す時間にした
冬、缶詰を開けてくれた手は
とうにだれかのものになって

そうだね
缶詰でさえあんなに
柔らかく支えていた手だもの

 ....
猫転ぶ転んだ先の恋かわいい みあげるとさかさまのさかなたちが
季節をひらべったく塗りたくっている
きみの手はつめたい
永遠になんども触れたよう
わずかずつの永遠をつみかさねて
一瞬へむかう魚たちのよう
風のつよい日
からだたちは直立してなびかない

たくさんの
「愛している」たちが汚れている
雑音に足を濡らして

からだたちはやっと
死ぬことにした
それでしか乾く術がないの ....
               
季節の足跡が白い凍土となり
剥がれた絵の具のように
海鳴りが景色に仕方なく張り付いている

此処には君はいない
それでも此処は君のいた場所

今日君はい ....
{引用=――はるな「物語たち」に寄せて}


  つめたい夜がやってきて
  わたしの両手の爪を、一枚いちまい
  丁寧にはいでいった



  つめたい夜がやってきて
  物語の ....
空を見上げる
あなたの隣で
わたしは
深い海に沈んでいく

夢を語る
あなたの声を聴きながら
止めどなく
涙を流している

相容れない
対極の感情がある

二分化した心は
 ....
朝起きてカーテンを開けたら、陽が差してる。
パンを食べて、コーヒーを飲む。
スーツに着替えて、会社にいく。
メールチェックをする。返信する。
技術資料を作る。
同僚と談笑する。
昼ごはんを ....
いち日にひと粒と決めた涙たち 青ざめている731粒
もっぷさんのおすすめリスト(1763)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
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いちいちグレートブリテン及び北アイルランド連合王国- 北大路京 ...自由詩413-5-5
六月の魚- はるな自由詩413-5-5
頑張る- マリエ自由詩713-5-3
4/24- はるな散文(批評 ...513-4-29
世界- はるな自由詩513-4-29
あお- 乱太郎携帯写真+ ...17*13-4-27
六角形- はるな自由詩513-4-21
- 乱太郎自由詩13*13-4-17
痩せた猫- そらの珊 ...自由詩21*13-4-9
CD- はるな短歌313-4-8
冬の爪痕- 乱太郎自由詩23*13-4-3
----- はるな自由詩1013-4-1
情熱- はるな自由詩413-3-31
眼科のこと- はるな散文(批評 ...613-3-30
#今から死ぬけど止めてくれる人RT- ピッピ短歌11*13-3-29
永遠- はるな自由詩413-3-28
ゆかの埃- はるな自由詩613-3-25
鋭角- はるな自由詩913-3-22
缶詰- はるな自由詩413-3-22
- はるな川柳3*13-3-22
さかさま- はるな自由詩813-3-21
からだたち- はるな自由詩513-3-13
冬の海- 乱太郎自由詩23+*13-3-13
物語へ- 草野春心自由詩5*13-3-12
【_屍の海_】- 泡沫恋歌自由詩11*13-3-12
来年の3月11日- にゃんし ...自由詩7*13-3-11
ひと粒- はるな短歌313-3-11

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