路地裏を通り抜ける豆腐屋のラッパは
夕暮れによくにあう

かくれんぼの時間が削り取られて
ひとり帰り ふたり帰り 
隠れたまま鬼から取り残さて
気がつけば夕闇につかまっていた
どこ ....
邪魔者がまさか僕とは思わずにふたりの間転がっていた 夢の扉の向こう側に
絹の衣装を纏ったあの時の
嬉しそうに君
幻になった
君の
優しかった歌
ユリの花束も抱え切れないほど
飾って置いた無傷な部屋


/海底に沈んでいった記憶の ....
食べのこしのビスケット
ちょうちょ
黄色信号
音楽
日々は
燃え尽きながら色付いていった

やけどの痕を
後生大事に隠しているあなたを
わたしは
愛する
泣きながら歩いた日はひもじくて、自分の体から精子の匂いがした。
似合わない色を着て、どうしてこんなところまで来てしまったんだろうって思っていた。
花は季節によっていろいろ違う。椿とかたんぽぽと ....
片想いしてるあの娘の眼が好きだ恋の願いよずっと叶うな さようなら

どこかでだれかが

そういって

じぶんのかげに

てをふっていた
これ以上なにを見れば
生きていることになるのか
体じゅうに種を植えた
女が泣きながら踊っている
うつむいて泣くひとの影が
だんだんと鏡のように
わたしを映して濁ってゆくので
おそろしい気持のままはしってきた

どれだけの水を注いでも
波はとまらない
空は落ちない
愛で人は死ん ....
みんなの寝しずまるのを待って
腕をきるので
みんな寝ない
みんなの起きるのを見はからって
眠りにはいるので
みんな起きない
だんだんできてゆく
柵のそと側へのがれてみると
そこはぐるぐ ....
潮の満ちひきみたいに
おだやかで 残酷な
あなたのかたむき方をみていたら
指のうごかし方をわすれました
目ぶたの閉じ方をわすれました
息のし方を
すっかりわすれてしまいました

満 ....
摂氏零度付近で繰り返す
憤りと自己批判
つい今しがた晴天だったはずも
霰の降る未熟さ
頭を垂れるつららになれたらと
空を仰いでみた

雪解けの光沢に偽りはないのだが
春の陽射しは強すぎ ....
涙は乾くか 浸みこむか
空のみえない水無月を
二十の指で抱き込んで
いつか色づく紫陽花の
あわれな枝がしなしな切らる
寝がえりしなに打つ脈が
黒髪の海をゆらすとき
涙は乾くか 浸 ....
愛が終わって
空がめくれる
耳のうしろに
白い針を刺すのが流行りだした

光のうしろで
てまねきをして
終らない回転をする蝶蝶

きみは
本をとじて
詩を書きはじめた
ああいうふうにはもうできないね
春の去り際
白いスカート
透明に固まっていく桜の樹液

陽が沈んでから
夜が訪れるまで
うす青紫に浸された世界
君の眼差しが
ふるえるように未来を ....
人間がかならず死ぬ というのとおなじくらいのたしかさで
あたしたちは一緒なんだと思っていた

なぜだろう
いまは
ひとりでうみへび座を眺めている
「ママ、なんでみどりなのに、あおっていうの?」
信号を指さして
そう問う
まだ乳くさい我が子を
天才だ! と思った遠い日

わたしは
なんと答えたのだろう

仮に
みどり、と名づけ ....
君の色はどんな色?
いじわるな質問ではないから
並んだ色鉛筆から
一本だけ取り出して
君の色で画用紙いっぱい塗ってみる
君の色はこんな色
赤 青 緑 黄色 黒 白
ご覧
僕が選んだ ....
目の前で売り切れた ふりやめばななめに濡れた傘をもち 地図の無い身を倒して五月

くちづけの無い街に居て想うひと 鏡にうつる身は星だらけ

春過ぎて歩きつかれて血を食べて 想いだしては想いだされて
次の冬のために
てぶくろを洗う
寒くなると
きまって血流障害を起こす
私のやわな指先を守るための
カバーたち

毛糸で編まれたもの
外国のお土産でもらった
ムートン製のグローブみたい ....
明け方
素になった
あしのうらが
のんびり呼吸をしていた

朝、起きて
人が再び活動を始めたときから
あしうらは忙しい
意にそまない誰かであっても
一緒に過ごさねばならない
破れか ....
 田んぼ


乾いた田んぼに水が入って
追いつけないままに去っていった
春の詩をようやく諦める

花菖蒲は元気に咲いている
紫陽花もゆっくり色づいてゆく
発芽した朝顔は満員電車みたい ....
名まえのもとに咲く花があるだろうか ことばからはじまる思想があるだろうか
槐、槐 蜂は最初からしっていた こぼれる密の甘さを
槐、アカシア 隣り合っても争わず
咲く白と黄色の狭間に立ってみれば  ....
裏のほうの園庭は
どくだみまみれでだれも近づかなかった
しめったようなぶあつい葉と
こなこなした細ながいおしべ
どくだみはえらい植物なんだよと
先生は教えたけどもだれも近づかなかった
 ....
 「明日」

ATMから引き出そうとしたら
お客様の明日は残高不足です とアナウンス
借金ばかりの恋で底を着いたのか
利子もあの子ももう赤字になって去っていく
振り返るのは嫌いだが
この ....
連休、休みを取って旅行へ行った。知らない街や知らない海べを歩いてきた。
夫と。
夫は、ほかの男のひとたち(あるいは男のこたち)とあらゆる点において異なっている。どこにいても、いつでも夫はわたし ....
いちいちグレートブリテン及び北アイルランド連合王国 五月の雪の木曜日
あの子はステージで裸になった

次の日には祝いにまつわる詩を書いて
大絶賛を受けたあと欄干から足をすべらせて死んだ

ま新しい五月晴れの朝に
いつもより少しだけ多く ....
いつでも買いたいけど
フッカフカの少し甘くてオレンジの混ざった焼き立てパン
そうはいかない貧乏生活

いつでも同じ服を着て
雨でも雪でも頑張って仕事してる でもグチは言わない
笑い話で励ま ....
もっぷさんのおすすめリスト(1757)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
日暮れ刻- イナエ自由詩25*13-6-27
邪魔者がまさか僕とは思わずにふたりの間転がっていた- 北大路京 ...短歌513-6-26
愛の夢___(リスト「愛の夢」を聴きながら)- 乱太郎自由詩1713-6-21
音楽- はるな自由詩313-6-20
油と身体- はるな散文(批評 ...213-6-13
片想いしてるあの娘の眼が好きだ恋の願いよずっと叶うな- 北大路京 ...短歌413-6-13
ゆうぐれ- 青井短歌413-6-10
- はるな自由詩913-6-8
正夢- はるな自由詩513-6-8
スイッチ- はるな自由詩613-6-7
- はるな自由詩313-6-7
反省- 乱太郎自由詩19*13-6-6
- はるな自由詩413-6-2
回転- はるな自由詩513-5-30
さりぎわ- はるな自由詩713-5-29
うみへび座- はるな自由詩413-5-27
【仮にみどりと名づけてみる】群青五月のお題、緑から- そらの珊 ...自由詩20*13-5-25
君の色- 乱太郎自由詩19*13-5-22
目の前で売り切れた- 北大路京 ...自由詩313-5-18
ふりやめば- はるな短歌313-5-18
カバー- そらの珊 ...自由詩20*13-5-18
あしうら- そらの珊 ...自由詩23*13-5-15
北の亡者/Again_2013皐月- たま自由詩35*13-5-14
えんじゅとアカシア- はるな自由詩1813-5-11
どくだみ- はるな自由詩713-5-7
「明日」ほか二篇- 乱太郎自由詩19*13-5-7
旅と旅行のこと- はるな散文(批評 ...213-5-6
いちいちグレートブリテン及び北アイルランド連合王国- 北大路京 ...自由詩413-5-5
六月の魚- はるな自由詩413-5-5
頑張る- マリエ自由詩713-5-3

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