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仲違いをしているふたりから

マグカップをもらった

どちらかを使うと

どちらかに悪い気がして

大切にしまっている

彼女とも

彼女とも

仲がいいのに

どうし ....
               

ふかくふかく沈んでいく
ひかりが ひとつひとつみえなくなり
一番遠くのほうで白い水仙がゆれている
たびたび あわがすこしずつのぼっていくと
呼吸しているこ ....
カンヴァスに描いた静物画に
わたしは真っ赤な色を置く
油絵を描く時は
その目に映るものの色と
正反対の色 ....
                     121120

動機とは
発動機に頭が付いていないものだと思った
頭が付いて始めて動くと思った
頭がないと動かない 回らない
音がしないし役にも ....
自分の子孫を残したかったから
好きな人の子供を産みたかったから
本能?
老後をさみしく過ごしたくなかったから
家の存続の為
母親になりたかったから…

色々並べ立ててみましたが
どれも ....
脳に転移していますね


ある日
余韻の残らない口調で担当医は言った

丁寧に覚悟を積み上げてきたはずなのに
質問をする私の声は上ずっていた
ひとつひとつ言葉を置くように説明する
 ....
冬の夜
わたしのうでは母に貸すものと決まっていた
ほどかれたセーターの毛糸の輪を
うでに通してかかげていると
母はそのはしをくるくると巻き取って
毛糸玉を作る
単純な作業は退屈で よく居眠 ....
地図を広げて電話を片手に話している
相手は叔父だ
ある地名の場所がわからないという
三文字の漢字で表す地名
「興味の興、という字がつくの?何?聞き取れないの?」
歳老いた叔父の声はしゃがれ、 ....
朝、職場の一日の初めに同僚たちが
コーヒーを啜っている一角には
充填しそこなった活力が
辺りに漂い出している

それに与りたいと
自分もカップにコーヒーを注ぐ
一日の仕事をやっつけるため ....
文句言うためにテレビを点けて居る 僕が降ってきたよ
無数の

堪え切れずに
僕が

地面に突き刺さろうとして
ザザズ

濁った悲鳴をあげているよ
無数の

僕が降ってきたよ
止めどなく

所嫌わずに
 ....
A.光とは波である

B.光とは粒子である

光は粒子であると同時に波である

粒子はかの人の心を砕いた粉末と同一である

波はわたしの砕けた心にひろがる波紋と同一である

満ちて ....
花に吹かれ風が揺れている 車で信号を待つひと時は 
役者が舞台にあがる前の 
あの瞬間、に似ている 

交差点を 
右から左へ、左から右へ 
車はゆき交い 

のたり、杖をつくお爺さんと 
たたた・・・と駆け ....
さよなら
と言いながらつむじ風
くるりと巻いて
さよなら
ともう一度

こんにちは
とは言わないで
何度も
何度も
さよなら

止まらない銀河鉄道
開かない窓からアンドロ ....
春に生まれた掌が
今 燃えている
血管に赤い血をめぐらせて

秋の沸点はとても低い

燃え尽きたあと
何もつかめないまま
地に落ちる たったひとつの
例外もなく
執着もなく
燃え ....
雨男、雨女よ 金環日食を見ようとしないでくれ 針穴に髪を通す
布地にぷすぷすと縫いつける度に
疼きだすわたしの心臓
心臓にもぷすぷすと
穴が空いている
踞るうちに  ....
肌寒い夜

「此処は何処?」

手を伸ばしてみても闇
目を凝らしてみても闇

ひとり
取り残された僕に
星たちは微笑んではくれないらしい

視界がぼやける
それが涙のせいだなん ....
わたしのなかに泣き女が棲んでいる
彼女はただ静寂なかなしみだけの世界にいる
声も持たずに泣いている
泣くという行為が彼女の全てであるように
花よ、咲くなと泣いている
花が、咲いたと泣いている ....
どこで食べても

お味噌汁はご飯の右

ぼくはこの配置が苦手で

いつも、必ず

ご飯の左に置き直す

お味噌汁が右にあると

右手で倒してしまいそう

その不安でいっぱい ....

サックス
楽器は泣けるように生まれた
ぼくは泣けないそう簡単には
ストーリーだけでこんなの文学じゃないし
まるで教訓まみれで、戦慄するキレキレのことばが足りないし





 ....
あなたはハイヒール
ボクはスニーカー
一緒に歩くことには抵抗がある
ハイヒールは嗜好的
スニーカーは機能的

あなたは美しさで自分を進み
ボクはそつなさで自分を進む
進み方は違うけど
 ....
かき鳴らすギター
踊る君のつま先
私はただ恋の歌を高らかに歌い
きらめく君の瞳だけみつめていた

枯葉の舞い散る
落ち葉のステージの上で
娘たちは恋のステップを踏む

君の黒髪が揺れ ....
死んだ卵から冬が生まれる 背の羽の刺青
岸壁の火
光と冬 足もとに
砕けゆく音


蝋の曇が
水面を覆う
地の足跡は空へつづき
雨と雪に満ちてゆく


暗がり 水たまり 分かれ道
 ....
花団地 (かだんち)





花団地 では

お隣とうちの間には

透きとおる壁 いちまい

光も音もつつぬけ

あいさつしたり

ちょっと荷物を ....
ずっとオオカミに憧れていた

飼い馴らされて
犬にならずに滅んでしまった潔さに
美しささえ覚えた

人の世で唄い語り
見かけは人間でも
オオカミに憧れていた

そんなことがあって
 ....
晴れすぎた空を仰いで
晴れなければいけない
と思った

わずかな湿り気も
吸い寄せてしまう
とてもシリカゲルな僕は
そう思った

咲きすぎた花を眺めて
咲かなければいけない
 ....
大切なことは
やっぱり言わなくちゃわからないし
だきついただけじゃ
誤解されるかもしれない

わかったような顔で
うなづいたりうなづかれたりして
それで続く道は
ちょっとあやうい

 ....
イナエさんの自由詩おすすめリスト(3365)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
マグカップ- 三田九郎自由詩112-11-21
朝—デッサン_____- 前田ふむ ...自由詩11*12-11-20
『流血』- あおい満 ...自由詩14*12-11-20
動機- あおば自由詩6*12-11-20
動機- 小原あき自由詩8+*12-11-20
その日- nonya自由詩28*12-11-16
ふゆのうで- そらの珊 ...自由詩23*12-11-16
午前三時- 渡 ひろ ...自由詩28*12-11-14
コーヒーによる世界の捕え直しのためのエスキース(習作)- N.K.自由詩8*12-11-13
文句言うためにテレビを点けて居る- 北大路京 ...自由詩512-11-11
土砂降り- nonya自由詩16*12-11-11
光の定義- 高原漣自由詩1*12-11-11
花に吹かれ風が揺れている- 北大路京 ...自由詩1012-11-10
交差点にて_- 服部 剛自由詩1212-11-9
さよなら- 乱太郎自由詩25*12-11-9
- そらの珊 ...自由詩23*12-11-9
雨男、雨女よ_金環日食を見ようとしないでくれ- 北大路京 ...自由詩212-11-7
_『投影』- あおい満 ...自由詩4*12-11-7
迷子と- 柊 蒼衣自由詩312-11-7
泣き女- そらの珊 ...自由詩1612-11-6
お味噌汁- 三田九郎自由詩11*12-11-6
ペール・ラバ- nm6自由詩112-11-6
素足- イオン自由詩7*12-11-5
秋の恋人- 未有花自由詩12*12-11-5
死んだ卵から冬が生まれる- 北大路京 ...自由詩1112-11-4
夜めぐる夜- 木立 悟自由詩512-11-4
花団地_(かだんち- 《81》 ...自由詩5*12-11-4
質に入った女房殿- 板谷みき ...自由詩4*12-11-4
晴れ時々ペシミスト- nonya自由詩20*12-11-3
だいじ- 朧月自由詩512-11-2

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