すべてのおすすめ
君だから話したいいつまでもすべてを
玉葱の皮を剥くように何重にも纏ったかなしみをすべてを
春なのに風はまだ冷たいんだ暖めて欲しいから
僕は自由なんて要らない君のそばにいたい
奸計は ....
空のどこかが
解けて
みずが零れる
雨
モノとコトの上に
容赦なく
みずが注がれる
雨
雨
ぬるんだ雨は
葉っぱを揺り起こし
やわらかな雨は
根っこにじ ....
ことしの新語になるのかなぁ
──爆弾低気圧──
皐月になってもあばれ狂っている
そのざまは たとえば
五大陸のどこかで絶えず逆巻いている
硝煙くさい風潮にそっくりだ
だが 気象は融通無 ....
春どまんなか
土からは
いきおいよく命がうまれてくる
その上にいる私は
押され気味にゆれている
風はあたたかい
どっちへゆこう
きまりきった日常なのにおもう
人って
どこから ....
しあわせが
哀しみを連れてきた
さみしいでしょうと
私に聞いた
私は
しずかに微笑んで
そうでもないよ、と
教えてあげた
やさしさが
うそになる
抱きしめら ....
バチバチ
ステージが変わるよね
「ババーの乳首が湯船をたゆたう」って言われても
萎んで来たけれどまだたゆたうほどじゃないし
てか、
ボーイ!
乳首がたゆたう湯船をどこで見た ....
そよ風が四月を渡ってゆく
ぼくの探し物は君に決まっているだろう
公園のブランコに座っていた
同じリズムで揺れていた
ツインテール
いつか大人になってゆくんだけれど
しろいブラウスの胸が ....
この夜の向こう
蒼白い悲しみに凪いだ街から
漂着した片言に縁どられ
幽かに像をなす空白
難破した夢
偽りという救命胴衣を着けずに
真実という黄金を抱いたまま
....
窓から差し込む陽光に
そっと手を翳す
翳した指の透き間から
幾筋もの光が和音となって、響き渡る
部屋中に響き渡るそのハーモニーは
希望に満ちた朝の光
朝の空気の中、陽光が満ち溢れ
そ ....
世界からわたしが消えたら
悲しむひとはいないだろう
そう口にすると
「親御さんが悲しむよ。」
必ず誰かが
醜い笑顔で鬼の首を取ったように言ってくれる
ナニモシラナイクセニ
母は生 ....
閻魔様の舌を抜く
深い深い海の底で
私たちは出会ったの
深い深い海の底で
私たちは恋をしたの
色も音も嘘も裏も
暗い闇の中に消えて
言葉よりも形よりも
確かなもの伝え合うの ....
みんな迷っているとおもうけど
私はほんとうにいつも迷っている
次にだすのが
右か 左か
それすらもうろ覚えな気がしてしまう
確かめるすべはいつもない
後姿は遠すぎる
同じむきに歩 ....
何度振り返ってもあのタンポポ
踏まれる場所に咲いている
アスファルトから芽を出して
どうしてもそこが良かったんだね
風からの問いに頷くように
そよいでもみたそうな
けれど地に這って咲い ....
君と初めて
手をつないで歩いた
赤錆びた鉄橋の上の
線路づたいに
まるで世界のはじっこに
流れ着いた人のような気分だった
空は重く
カラスが頭上を何羽も
飛び交い
柱の上からこちらを ....
間違いを犯し続ける
勇気が欲しいね
何が正しいのかを
忘れてしまわないうちに
黒板に殴り書きされた
白いチョークの言葉を覚えてる?
あれが最初の知恵だっ ....
?公園に女の子が八人いました。
さらに後から男の子が何人か来ました。
全部で子供は十五人になりました。
公園に男の子は何人いますか??
レスリーは両手の指を曲げたり伸ばしたりしている
....
世界の
まんなかにいたのに
すみっこにいた
すみっこにいたのに
まんなかにいた
風向きひとつ
陽射しの強弱
空腹感
あいまいで ただ
わたしにすっと落ちてくるもの
巣のない ....
職場に行くと
体臭が匂うと言われる
みなマスクをしている
それほど匂うらしい
家に帰ると
息子が帰りを迎えてくれる
お父さん、臭いか
と尋ねる
息子は
う ....
「ラフ」と「うつ」は似ている 字面が
地上の灯りが胸を刺し魂は飛翔を続けて
まるで未知の惑星系を探索するように浮かんでいる
永劫の時の打痕と蓄熱された空間
斜めに切り取られた過去の累積をトリミングしてみる
太陽が眼に焼きつ ....
バスの中はおばあさんだらけだ
おじいさんは何処に行ったのだろうか
小さな小さなおばあさんは飴玉みたいな瞳で
少し高い場所から外を眺めている
歩く人を通り過ごし
自転車の人 ....
光を見つめる
自分のなかの
誰にも放てないもの
あなたからもらったものが
沢山たまっているんだもの
ゆっくりわらって欲しいんだいつもみたいに
そんなの問題じゃないから
あなた ....
正しければいいってもんじゃない
正しいなんて
自分からみた円にすぎない
相手からみれば
それはかけた月のようなもので
ふーんと横をむかれるだけだ
正しいのにと地団太ふんでも
....
雨編む朝は天邪鬼
いま忌む意味を遺書にして
嘘に倦んでは海に埋め
えにし選べず益を得ず
恩は怨へと惜しみなく
春は華やか白知の波乱
昼の日中に日照りの蛭か
古き深井戸腐の吹き溜ま ....
二十六時の幻想協奏曲
メールの着信音はアフリカのサバンナ
飛行する
(ここは何処でもない
北極点から南十字星への瞬間移動)
*
明日は三十四億年 ....
目をつむれば
かたちは動く
ふちどりに触れる
濁音の息
風から風へ
羽と脚
枝のなかの重力
踏むごとに星の曇
やまない雨をなだめながら
手のひらと ....
あなたはそこに
じっと佇んでいる
ひとりの貝
そっと口を開いた奥に
光の{ルビ珠=たま}を秘めて
闇をあまねく照らし出す
耳の奥の
遥か彼方から
青い空が
聞こえてきます
それが
歌でした
鳥は少しの記憶
むかしあったのに
触ろうとすると
水にも
よく溶けました
雲がぼんやりと
....
足柄山の中腹に
大きな栗の大木が
その巨木の瘤の中
蔓で編まれた黒い籠
籠の中には麻の布
布に包まれ赤子が一人
黒々とした髪を持ち
大きな体に漲(みなぎ)る精気
山の端,やまやま、 ....
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113