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またきたね、匂う夏が、
むせかえる、草叢のにおいのなかで、
ぼくらは、呼吸をする

過剰な、色彩の、
この、感情の、渦に、巻かれ、
色をもたない、ぼくらは、
草色に、染められてく

 ....
 十月

忘れられない人がいる やわらかな白いカーディガンをきて 水辺のそばに佇んでいた人 手をふりやさしくぼくに微笑んでくれた あかるい霧のような雨が降っていた 
ぼくは何気ないそぶりで 自然 ....
*


わが家から消えてしまった冬は
ちゃんとタンスの奥の
小さな白い箱に
しまわれています。







*

少年がたいくつな授業を
受けているとき
校庭で春 ....
柔らかな
涙色をした土地に
結合する
結合する白
結合する白

限りなく
冷たくなる空
墜ちてゆく
うすいろの
うすいろの影


戸の隙間で
影が
かさりと
動く

 ....
封筒のいのちが燃やされた朝
高い樹木は舌のかたちに風に揺れ
戦争に行ったままおとうさんは
還ってきませんでした

硬いあおぞらで何かが倒れます
夢の森はいまでも神聖なままですが
月だけが ....
記憶の ぬくもりが
朝のラインに 並びます
いくつかは やわらかく はじらって
いくつかは つめたく ゆるされて

それでも
濡れた空が ひらかれてしまえば
水の旗は ふかく たなびくの ....
その頃
ぼくらといえば
美しい霜のうえを
自転車で完璧な曲線を
描きながら
ふるえる独奏者としての
ふるえるりんごの夕陽のことばを
所有してました
複雑なぼくらのようなわたしたちの
 ....
つめたいあおぞらの岸堤では、
薄色の私に関する波紋が水面で揺れていましたが、
十四歳の虚無にとって、ひややかな書籍など、
朝と草と自転車とほたるにすぎませんでした。
森をあまく満たすぶどうは音 ....
夕明りの文法でねむる
涙のようなガラスですから
青いコンタクトレンズ。

それをつけたぼくには
青雲のみずのような波と
月の光のようなこころで、
ノートのうらの
神経のかすかな生の魂の ....
高い空の不純物
真白な皿
泥は南海にすむという虫なのだ
回路の途中
迷ってしまう電子のこども
こどものあなた
あなたはいつだって
もう
佇んでしまう
丁字路は
やがて折りたたまれて ....
ここのところずっと、ある詩を批評しようとして、色々考えていました。
そして考えが横にそれたというか根本的なとこまでいったというかつまり、文章を理解するとはどういうことかに関心が移ってきました。
ま ....
イメージのない世界で
イメージのないわたしが
イメージのない夢をみる

ここでは光だけが目ざめている


(世界の外で
 おびただしい子供たちが
 黒く笑う)





 ....
絵を見るときは絵だけを見るようにしてます。すごいなあとか、いまいちだなあとか心の中で思いながら。絵って要するに平面における色の配置なんだけど、すごいなあといまいちだなあとに(程度の差はあれ)全く分かれ .... 夕焼け色に自転車こいで
うちからちょっと離れた団地の脇の
公園の角をすうっと曲がって
またペダルに力をいれる
冷たい風とかじかんだ手
ちぎれそうな耳にかさかさの頬

紺色した赤い空
硝 ....
まぶたをとじると
見えるまど
ぽかりとうかんだ
はんみのつきの
かなしいつきの
ひかり
廃校の机のうえ
はねるつややかな表音文字
琥珀色をした聴こえぬ
音のしずく

まるまるせな ....
風のつよく吹く日には
惑星間電話で
火星に電話をかける。

受話器のむこうから伝わる
赤錆色した砂あらし。

その夢の原石のような響きに、
そっと
耳を澄ますために。
手のひらが いちまい
めくられて
ぼくらの普通の暮らしを
すっきりと覆いかくす 朝ぼらけ

―大海原のかなたには
    銀色の大きな秤が
        沈んでいて

" ....
  雨の日には
  誰かの心がおわる

  かつて夏の日に
  鳥がいなくなってしまった
  残された鳥籠のヴィジョン

  死滅した都市だけが
  優しい思考を生きてゆく
ひげも、へそも、
神さまからもらった。
ティシャツの下に隠れた、
へそ毛も、のびるまんまだ。
流しに放ってある大根は、青々と育ち、
あした、三つ指ついて嫁にいく。
堪らない。
夜は、窓か ....
うす紫に、きれいに染め上がった、
放課後の、
(優しい文脈を結んで)
ぼくは 図書館で、
大好きなきみの名前を、
水文字で書く。

水文字。
右でもなく、
左でもなく、
遠いほうの ....
母さん
ぼくの血は
あの鳩の眼よりも
薄い色なのですか
すでに色褪せてしまった繃帯が
風になびくのです

母さん
ぼくはまだ
あのデパートの屋上で
迷子のままなのですか
いまでも ....
群青の
真っ直ぐな鉄道が
光っています

螺旋を描いて
鼓膜は くるくると 遠のきます
正午の意味に満たされ 初めて
私は 渇きを 知りました
――それは あなたのための――
心の底 ....
ふうって
ためいき つくと
へやの くうきが
すこし ゆれる

くちを すぼめて
もうすこし つよく
ふうって ふくと
れーすの かーてん ゆれて
まどの そと
こずえも ひらひら ....
家に 帰ろうとしてるのに
じてんしゃ こいで 浮遊する
わたし 街灯がともり 青白く
青白い わたしの骨は
木枯らしに 透け
境界線を 浮遊する

わたしのにおいは 地面のにおい
湿っ ....
わたしは
花さく野邊のなかで
じっと動かずにいる
一匹の蛙です


やわらかな風に
運ばれてゆく
たんぽぽの綿毛にぶらさがった
小さな種子は
わたしです


水の跳ねる音がす ....
今日で空が終わる
明日からは
もう何もない
ただの闇

そうしたら
そうしたら
僕は君のこと
覚えているだろうか

レンゲ畑になびく髪
瞳に映る白い雲
でもあの日
君はイヤリ ....
不意に
あたし窓と
繋がってしまう

鉛筆で
描かれた
教室の

田の字のあたし

とても
赤い空が
あたしの中
震えてて

どんな
ちいさな欲望も
残さず
きれ ....
はるか
遠くから落ちてくる
手袋の記憶を
あなたが
持っていたとしても

それは
あなたの
責任では
ありません

あなたが
ベルギー産の
山羊の肉をとてもとても
好きだっ ....
雨の日の海に浮かぶぼくの部屋
星の意味に閉ざされたアンテナ
欲望から遠ざかれば遠ざかるほど
沈黙に占領されていく世界
未来は鳥肌たつように
真っ白だった

どうしてそうなのか
知らない ....
チリチリしたものがふわふわして
涙たっぷりの朝の食卓になりました

誰もいない台所はいま荘厳なひかりにあふれています
醤油のこびりついた容器も金色に輝いています
空気の一粒一粒が新しく生まれ ....
霜天さんの青色銀河団さんおすすめリスト(31)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
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