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(ア、ア、マイクテス、テス、本日は晴天なり。)
がぁーん チャペルの発声
ほとばしる 薔薇 バラの花びら
ひゅうひゅうと襲われる
トレーシングペーパーで透かしても
バラの雌蕊は包まれて ....
光沢するチラシの千箇寺
一種類一枚ずつ折り込んで
束ねて舐める唇に ぴとり 貼りつく
拭えない合成洗剤と摩擦熱
指紋と一緒に綴じて
継続。
継続。
虚構が隣に ....
楕円の踊る 炎の中へ
熱くない驚きよりも
息のできない
もどかしさで満ちる
なつかしいオレンジ色
ちろちろと
溶けだして
....
傘はふらりと咲く
街路樹はそれを見送り
またひとつ あかるくなった
ヨーグルトが発酵する
毛布はその音を包み
またひとつ あかるくなった
玄関のチャイムが鳴る
握手を交わし
....
ミネラルウォーターに沈む電球らで
ボトルの中の水面はゆるい光を着込むと
洛陽に染まる
儚い海で
椅子も防波堤になって追想します
波〜オレンジに騒いで
配線コードも〜鯰〜
....
風鈴を木にくくり付け
鳴るのを待ちながら
昨日を振りかえる
TVをつっけぱなし
パジャマで
膝をかかえている
今日をみわたす
パンツがすこしくらいみえても
ひらひらのスカートが ....
さざなみは 群れをなし
幾人かは 手をつないでおります
光が噴水を照らし
さざなみは一気に羽ばたき
けれども
いくつかの水泡は遅れて真珠の旗を振り
あの辺りでは
協力して大き ....
ゆら
ゆら 男が現れ くしゃみする
丸くなる背中 男 ひとり
ゆら ネクタイが 飛ぶ
男 引き上げられる 皮靴
会社へ 行きたくないと
取り払う 背広 ゆら 名刺
雲雀の羽 離れ ....
けっして 関わってはいけない
猫の葉で覆われた扉は
口が半開き
あの扉の向こうには
きっと ばけもの が
うじゃうじゃ いて
ひどい言葉をあびせたり
かなしいことや 暴力にも
う ....
おいかけてゆきたいのです。
包丁でざくりと切ると、すぐ後ろでネギがぱらぱらと広がるように
ざくりの跡をぱらぱらと追いかけてゆきたいのです。
続けたいのです。
にんじんをする ....
湯気が泳ぐ
午後のバスタブ
すだれのゆらぎ
グラスにひろがる波紋
階段に降りる光のプリズム
ハンガーの行列
テーブルは水平に沈黙
椅子は離れ諸島
からっぽの ....
14:34発
皐月のシャツ着た
ゆふいんの森5号
水平線を描く
電線を
斜め下から
追ってゆく
風景も
ゆったりと
融けて
車窓の後ろへと
帯びてゆく
電車の中は
か ....
はじめはわからなかった
仏舎利塔なのか
噴水なのか
生き物なのか
ひと足ごとにみえてくる
どうやら人らしい それ
まばらな街のあかりでは
まだ 性別はわからない
声をかけれるほど近づく ....
輪郭の街が
徐々に織りをなし
時計はだらりと腕をさげ
ほぅい ほぅい と歌う
海にでると
肌がちりちりと
焼ける心地よさが
足跡にたまって
潮に吹かれた
8mmフィルムが
からくり ....
そうか、空中ブランコに乗って
カカオの木を観てみたいか
そうか、朝日に立って
アラスカの夏を巡ってみたいか
そうね、仙人の寺屋みたいな
どこまでも一望できる遙へ
真 ....
少し窓を開けた
テトリスのように積まれながら
ほこりひとつたっていない ビル
歩道には街灯がたたずみ
影に埋もれていた 夜
最初に僕の名前をつけた人のことは
よく覚えている
....
あしたは複成火山を登り
石コロの塊をホイホイ渡って
後ろのほうで難儀してる
絵師を気遣いながら
おし花にできそうな野草を拾うのだろう
歌詞が浮かんで来たら
岐枝を折って墨で書き留め
句詩 ....
あそこなら
誰にもみつからない
ツツジの垣根をわき腹で通り抜け
米倉の裏にあるワラの中に
笑いをこらえてうずくまった
しずかに
ばれないように
そーっと
あたりをうかがう
....
1.
内ポケットに入り込み
しっかりとボタンを留める
頭を膝にうずめて
もれてくる光が無いことに
安堵
2.
予感と習慣から
ふいに
ひたいに張り付いた前髪をかきわけ ....
おつきさんのえだが
するするおりて
わたしのかみを
もてあそぶ
おつきさんのこえは
ほつほつしてて
わすれたころに
きこえてくる
おつきさんのはっぱ
やわっこくって
....