すべてのおすすめ
きのう手紙がとどきました。ふるさとのこころの箪笥から。
【前略 私は あなたの本当の母です。あなたは 親に「橋の下でひろってきた」と言われると喜んで、高貴な産まれを夢想するような娘でしたね。卵が先 ....
リンゴ酢のみたいんだよ。
ことのほか響く声にびっくりしながら残っていたもう一人のクラスメイトを見やる。彼は恨めしそうにこちらを見ている。「ありそうでないな。」「ありそうですらないよ。」机の中に適当に ....
ピチカカという鳥がいます。それはとてもめずらしい鳥です。満月の光に当てると羽が青く光るのです。ピチカカ鳥は新月の夜に生まれます。そして満月の光に当たると青く光り輝き、月が沈む頃に卵を産み落として死んで ....
骨
その絶望
の
砂
の
把手
穴
のある
石
の胸
あるひは穴
のある
石
の腕
「夜の要素」の冒頭の二連です。
この奇妙な形式の詩の作者は北園克衛(きた ....
西條 八十全集1、2、3(抒情詩)、4(時局詩・少年詩)と13(詩論・詩話)巻
?国書刊行会発行
を、借りました。何も考えずに予約して、来たら一冊が辞書ほどの分厚さでびっくり。
西條八十と言え ....
友人よ。
君に会わなくなって、今日でもう、どれほどの時間が流れたことだろう。
それは、もしかしたら、一月なのかもしれないし、既に何十年も経ってしまっているのかもしれない。
ただ一つ、確か ....
つまらぬやり取りにエネルギーが流れすぎたかも、という反省からこの際自分のセンスというものを再点検してみようかなと思い立った。
現在、このサイトでの私の「おすすめ」作品が671ある中で、1ポイント ....
「ふざけるなよ今が何時だと思ってんの」
「十四時」
「そうだよ十四時だよふざけるなよ」
そう言ってくじくんは土足で上がるなよと注意してから部屋の電気を点ける。
「薄暗いなあ。」
俺は何をして ....
進藤則夫が滋賀に来なくなって久しい。劇団帰ってきたえびすの主宰・演出の人だ。私は役者や芸人のようなものを目指して、上京したり大阪の養成所にいたりした。そして滋賀に帰ったときだった。なにもすることがなく ....
夜、寝たくないので夜更かしをする。面白くもないテレビをつけたまま、渇いた笑い声を聞いて、インターネットで開くだけ開いて、ぼんやりとしている。日付が変わって、頭が痛くなってきたら、寝ることにしている。 ....
国道四号線のブルース 作者 構造 1000番出版555シリーズ
作者の構造氏は1977年に生まれた。(と、後書きに書いてある)作品のほとんどは学生時代から2008年あたりにかけて書か ....
京の都、土御門大路を、八つか九つかくらいの男の子が辺りを見回しながら歩いておりました。
そのうち男の子は、市の雑踏へと入り込みました。
烏帽子に水干姿の男やら、市女笠に垂布の若い女、上総か常 ....
最近耳の奥がキーンとするので、耳鼻淫行科に行くと、
「それはきっと、ドナルド“THE DUCK”キーンさんが日本文化センター大賞を受賞したことと関連があるに違いない・・」と机を叩きながら吐き捨てるよ ....
夜、真っ暗な中、なにもないような山間の道をえんえんと走った。連れと、ここを二人で走ったら、どんな二人でも、恋に落ちるかもね、と話した。人生について語らなきゃいけない気がするからね、と言った。そして、い ....
ロマンチックを演出したりされたりするのは大嫌いである。吐く。悦に浸ってるやつのメールの文体は普通に考えたらありえないストーリーの(しかし目的はそこじゃないのでいいのだが)官能小説の主人公・男の台詞に似 ....
その日は午後一時三十分に出頭しなさいというファクシミリが届いていたので、僕は飼猫の黒猫の代わりに裁判所に出頭することになっていました。僕は電車を五回も乗り継いで裁判所のある駅に到着しました。そして、 ....
久しぶりの晴天でした。山の天気は変わりやすいと言いますが、ダージリンに到着してからはずっと曇り空で、雨に降られていました。
今日は空が青く、雲が白く、景色がくっきりとしています。観光ができる最後の日 ....
飛行機の国内線でバグドグラ空港へ飛びました。ここから乗り合いジープで標高2134メートルに位置するダージリンを目指すことになります。
空港で若いインド人夫妻に声をかけられました。一週間前まで大阪 ....
彼は模試で学年4位を取ったらしかった。彼は誰にも話さなかった。定期テストでクラス1位の女子が興味ないという風に友達とはしゃぎながら横目で彼の用紙を見る。彼女は25位だった。
「先 ....
午前中、お店に行くとシルクのワンピースが出来上がっていました。思っていた以上に質感がよかったのでウキウキしました。
今日はカルカッタへ向かう日です。午後は昨日同様、ガンジス川のほとりで本を読んで ....
ぼくは十代の頃に少し詩を書いていたのですが、それは数年で終わり、その後は十数年間詩作から遠ざかっていました。ふたたび詩を書くようになったきっかけは、十年ほど前、はじめてパソコンを購入し、パソコン通信の ....
誰もいない、誰ひとりとしてすらもいない風が吹いている。僕は衝動を抑えながら、そんなふうにただ、流れていくことを続けた。指にあるのはただ一本のマッチ、すべての踏みだそうとする方向もないままに、立ち止 ....
SPOKEN WORDS JAM 2009
「黒孩子(ヘイハイズ)」
名古屋公演レポです。
【日時】
2009年11月13日(金)
開場19:00 開演20:00
【会場】
鶴 ....
最近詩を書いていることを女房に嗅ぎつけられていると感じてきた。
この間もDSIでログなんかチェックしていて、女房が部屋に入る直前あわててDSIの電源を落としたりした。
女房曰く「なにこそこそやって ....
「そっか。そうだね。見つかっちゃったんだ」
サッカーの練習から帰ってきたHiromiは、Sayoの話を聞くとそれだけ口にしPenneの頭をなでていた。
Sayoは大きな旅行用のバッグを持ってく ....
すげえやだ、と女は言った。
通り掛かりの声だ。駅から家路を急ぐ間際、改札を出た後すぐに、ほど近い後ろの方角からそれは聞こえた。年頃の声らしい太いアルトだったが妙に甲高く感じた。振りかえる気も ....
部屋に戻るとHiromiは、リビングの三人掛けのカウチに座ってテレビを見ていたが、その横でPenneが大きな潤んだ瞳の顔を上げ、Sayoが部屋に入ってくると、娘と一緒に光沢のある灰色の顔を向けた。
....
「にいちゃん、まって!」
青い公園と名づけた近所の小さな公園から、兄が走り去る。
「おおい。」
「にいちゃん!」
呼ぶ声は聞こえているはずだが、兄は走る。腕を振ってどんどん走る。あっという間 ....
「ただいまァ。」
八月。
庭の潅木が、白い地面に真っ黒な影をいくつも落としています。
暑い盛りです。
四月から通い始めた保育園から帰った娘は、日焼けの顔で畳に膝を落とし、さっそくブロッ ....
思潮社の現代詩文庫は一冊で一人の詩人の代表作を多く読めるセレクション詩集です。
一人の人の代表作を多く読むことはとても不思議な気持ちがします。
ある人の長い年月、時には20年以上を一度に読んでいる ....
あおばさんの散文(批評随筆小説等)おすすめリスト
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タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
やわらかな殻
-
るるりら
散文(批評 ...
13*
10-7-19
胃痛
-
榊 慧
散文(批評 ...
6
10-6-24
ピチカカ反応
-
木屋 亞 ...
散文(批評 ...
5*
10-6-23
大好きな詩人を紹介してみます__「北園克衛」
-
非在の虹
散文(批評 ...
10*
10-6-11
借りた詩集_西條_八十全集
-
ふるる
散文(批評 ...
10+*
10-6-9
フウイヌム
-
亜樹
散文(批評 ...
5
10-5-25
1ポイントの至福
-
まどろむ ...
散文(批評 ...
13+*
10-5-18
午後
-
榊 慧
散文(批評 ...
2
10-5-4
進藤則夫のした仕事
-
八男(は ...
散文(批評 ...
2
10-4-22
割れない卵
-
亜樹
散文(批評 ...
10
10-4-19
詩集評_国道四号線のブルース_構造_1000番出版555シリ ...
-
リーフレ ...
散文(批評 ...
3*
10-3-19
going_to_the_moon
-
チアーヌ
散文(批評 ...
1
10-3-19
いちばんはじめの出来事
-
花形新次
散文(批評 ...
3*
10-3-9
夏のおわり
-
イシダユ ...
散文(批評 ...
11
10-3-7
アルファ粒子で殺されたい
-
榊 慧
散文(批評 ...
3+
10-1-28
たぬき裁判
-
……とあ ...
散文(批評 ...
5*
10-1-10
インド旅行記17(ダージリン)
-
チカモチ
散文(批評 ...
4
10-1-8
インド旅行記15(カルカッタ→ダージリン)
-
チカモチ
散文(批評 ...
4
10-1-5
脱皮
-
榊 慧
散文(批評 ...
4
09-12-31
インド旅行記11(バラナシ→カルカッタ)
-
チカモチ
散文(批評 ...
4
09-12-30
<これは、死のようなモノ>_〜_川村透さんを悼む
-
藤原 実
散文(批評 ...
17
09-12-14
二人の戦おうとする闇
-
番田
散文(批評 ...
2
09-11-17
黒孩子・名古屋レポート
-
鈴木陽一 ...
散文(批評 ...
1
09-11-16
カミングアウト
-
……とあ ...
散文(批評 ...
10*
09-11-1
「波の声をきいて」(13)
-
月乃助
散文(批評 ...
5*
09-10-30
夢国記
-
日雇いく ...
散文(批評 ...
2*
09-10-27
「波の声をきいて」(10)
-
月乃助
散文(批評 ...
4*
09-10-27
地面かみなり
-
オイタル
散文(批評 ...
3*
09-10-11
夕暮れ
-
オイタル
散文(批評 ...
3*
09-10-3
宗左近さんの詩の捨て身で描かれている静かさ
-
イダヅカ ...
散文(批評 ...
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09-9-15
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