傍らに咲く向日葵の肩に
歯車、のようなものが落ちて
僕らは片言で話す
君はカタコトと音をたてて
一面の夜みたいに
目を閉じている
カタコト
カタコト
いつかそんな音がする列 ....
あれ以来
すっかりしなびた果実に
水をやりつづけて
きみの指は
完ぺきにふやけてしまった

(夜よ
やさしさは
こんなにも目に見えるのに)

きみは
まだ自分が
強い人間な ....
各駅列車に乗って
普段は降りないとなりのとなりの街の駅へ降りる
にかよった駅前、どこにでもあるマンションと一戸建て
おなじみのコンビニ、犬の散歩やら主婦の買い物姿やら

皆この街に住んでいる ....
いしきもないまま
むげんのときをすごした

いしきがないから
たいしたことではない

びょういんの
しんさつしつによばれて

せいとしを
つげられるまでは
遠くにたなびく雲たちが
かすかに色づきはじめた

広くひらけた空
あんなに遠くにと思われた空は
見上げると
ふれられるほどに近かった

象の親子のかたちをした雲がやってくる
風にのっ ....
 

電話が鳴る
慌てて冷蔵庫の扉を開ける
受話器が耳に冷たい

+

電話が鳴る
慌てて冷蔵庫の扉を開ける
外はすっかり夏のようだ

+

電話が鳴る
慌てて電話機と冷 ....
落ち葉を拾って
小さな切手を貼って
送ろう
つたえる人はいないが
つたえることなど
無いが

手紙を
送りたいのだ
たぶん
未来に

まだ生まれない
現象に
ツタエタイ
 ....
きはひとりでは
きになれないことを
しっている

だから
もりになった

さみしいなんて
ことばもしらずに
腰から
あなたの右足が
つきだしているから
歩くときには
きまってふらふらとする
電車では
みなが嫌な顔をする
あなたの右足以外の部分は
どこにいってしまったか
知らない
キスをす ....
目の奥がずんずんして
とても眠かったが
夕方の電車に乗って
町に向かった

子供の頃
縁側に
本箱が置いてあった

陽がたっぷり差し込み
田んぼや
小川や
遠くには山も見えた
 ....
広告の前に
広告の中で踊る
表せる対抗力
アタック!! 立ち塞がるルぅ
おれはまだ生きてるぜっ!“
静かな数字 透き通る影
掻き混ぜる1000% DNA
片側に月を向かえ飛翔

生殖 ....
ボクが文章を書こうと思う契機は単純なものです。
大概は、ボクの外側に転がっている、ちょうどそこにあるもの、今流れている音楽、たまたま目に入った人や景色といったものが発端になっていて、ボクの内側に長い ....
公園よこのカーブした細い坂道

ぼくは一人で歩いていた

綿毛を取って喜んでいた

黒い音で鳥が啼いていた

光とは白だと教えていた

綿毛がぼくの友達だった

あなたと歩いた ....
わたしは昧爽にいきる動物だった。さしこむ気配にうるむ肉体だった。青藤のドームにとけこめる呼吸をしていた。

わたしは街になじみ、独りで睡り、本を手放した。さみしさを知覚するよりすりぬけることがおお ....
ないしょのことは
ないしょにするから
それまではあそぼうね
夢でも会えるし
いますぐにあいに行くこともできるよ
のぞめば

のぞめば
いつでも
現実は直角に交わるし  ....
ことばを選んできた

いいえ、
ことばに選ばれてきた

いずれにせよ
日は進んでゆくけれど

なにかしらの軽重に
傾かざるを得ない

そらを仰いで

いいえ、
そらに仰 ....
 
  
遊園地に「回転しない木馬」があった
妻と娘が乗り
僕が写真を撮ることになった
バーにおつかまりください
というアナウンスの後にブザーが鳴り
回転しない木馬が
回転し始めなかっ ....
こんなに蒼い夜なんて
マグネシウムが発火して
残像、点滅、浮浪、波紋
ちりぢりなった光の幻がおもいおもいに集まり
光の切り絵でかたちどる街の風景

こんなに蒼い夜なんて
トリケラトプスが ....
まず
スープを作る
トマトともやしと固いウインナーのスープ

鯵のフライを揚げなおし
カット野菜の上に乗せる

解凍したご飯の上に納豆をかける

テレビを見ながら食事を摂るのはやめた ....
よしなさいよと言われても
夜な夜な無意味な逢瀬に応じ
しなしな軋む体は重く
由無い出会いはしだいによしな
梨の始末をどうしよう
この梨を線路に設置して
レールと車輪の間でひき潰すなど
してみたいが
どこか目立つところに
置き去りにしてやりたいが
梨がきゅうきゅう鳴くので
ずっと持っている
 ....
100%の果汁は苦い
知っているのにほしくなる
ホンモノにこだわる
私は偽物

ほんとうの私を
探してる/今夜も

ないないない
とおもいたい
あきらめて

グラスの中のオレン ....
薄い春を透かして
透明な雲雀は歌い
浅い海では大蛤が
長い舌を伸ばして
むせ返る蜃気楼を
吐きだしている

遠い空では
砕かれた者たちが
陽射しを照り返し
鋭く突き刺そうとする
{引用=帰る、家
いつか誰しもが欠落してゆく
群像劇の
舞台





尋ねたいことがある
あなたは
マンモスを知っていますか





***
草野春心氏に感謝 ....
御茶を飲むか
ここで御仕舞さね。
くもり空のすきまが、きらめいている
物事には、知らないほうがいい事もある
けれど、
知る事が、出来なければ、かなしい事もある
わたしはしか ....
長い時間を 
かけて
傷つき
破壊された肉体が

捻じ曲げられ
かしいで
柔らかな樹木となり

夏の
窓の外の
埃の浮かぶ
光の中を
静謐に往く

浮き草を揺らし
水霊 ....
雨がよろいをとかす
ぴしり 心がひび割れる

雨の中歩いているのは
まるで自分ひとりみたいに

傘は
シェルターのように隠す
それぞれの顔を
背景を

雨はどこからきたんだろう
 ....
えーっとマン
えーっとマン
ハイッ?ハイッ?ハイッ?
ハイッ?ハイッ?
えーっとマン
えーっとマン

霞む瞳
遠い耳
薄れる記憶
ついに本格的
老化現象(鼻毛も白い)

あき ....
 
 
朝の涼しい職員室で
担任の先生が亡くなっていた
若い女の先生だった
青白い横顔が見えた
海のように
とてもきれいだった
話は変わって
雲には感情がないと思う
感情があったら ....
最近自分の影を投げ捨てる人が多いと聞きます

一度投げたら最後、もう死ぬまで影はなくなるそうです

自分の体全体がぺりぺりかさぶたをとるような感覚であり

それはもう快感を越えたものである ....
草野春心さんのおすすめリスト(1173)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
カタコト- たもつ自由詩311-10-26
夜の実- はるな自由詩611-10-26
となりまち- 灰泥軽茶自由詩411-10-26
- 小川 葉自由詩111-10-23
うつろい- 佐々木青自由詩611-10-23
電話が鳴る- たもつ自由詩311-10-22
手紙- まんぼう ...自由詩2+*11-10-21
- 小川 葉自由詩811-10-21
斜陽- イシダユ ...自由詩1011-10-19
本箱- まんぼう ...自由詩611-10-19
無理矢理に_記憶- 狩心自由詩111-10-19
ボクのマスターベーション(1)- 花形新次散文(批評 ...10*11-10-19
10月の少年- 吉岡ペペ ...自由詩511-10-19
19- 佐古自由詩111-10-19
ざくろ- はるな自由詩811-10-19
シーソー- 千波 一 ...自由詩4*11-10-18
回転しない木馬- たもつ自由詩1711-10-18
蒼い幻- 灰泥軽茶自由詩3*11-10-17
朝食- まんぼう ...自由詩311-10-17
しなしなよしな- はるな自由詩211-10-17
梨の始末- 春日線香自由詩311-10-16
100%の真実- 朧月自由詩311-10-15
祝祭- まんぼう ...自由詩311-10-15
尋ねたいこと- もっぷ自由詩7*11-10-14
自動信号の- こしごえ自由詩5*11-10-14
- まんぼう ...自由詩311-10-14
- 朧月自由詩711-10-14
えーっとマン- 花形新次自由詩7*11-10-13
雲の話- たもつ自由詩811-10-13
影を投げ捨てる人- 灰泥軽茶自由詩8*11-10-13

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