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ことばを選んできた
いいえ、
ことばに選ばれてきた
いずれにせよ
日は進んでゆくけれど
なにかしらの軽重に
傾かざるを得ない
そらを仰いで
いいえ、
そらに仰 ....
雪のように
純白ではないけれど
雪のように
この手を
冷えさせたりしないのが
わたしの日々です
埃のように
身軽ではないけれど
埃のように
掃き捨てられたり
拭き取 ....
バス停は
しずかに濡れていて
時刻表には
ブレスの箇所が
しるされていて
そこにあるのは
文字ではなくて
数字でもなく
て
声は
とっくに
無力なのでした
....
夕日が
あたたかい、だなんて
思わない
ぼくがすきなのは
夕日のいろで、
物悲しそうに
かつ、凛々しそうに
ぼくのすがおは
許されている
そんな確信が、
ある
....
夜、は
首筋からこぼれ落ちて
かすかに甘い蜜のにおいを
隠している
命令に逆らいたい鳥たちが
もうじきそれに気づくだろう
囲いはすでに
万全なのだ
風がかく ....
鎖につながれたまま
ぼくは海へと落とされた
からだが腐敗していくよりも
錆びついてしまうような、
そんな気配が恐ろしくて
頑なに
ぼくは目を見開いて
泳ぎ去る魚のひれなんかを ....
もう、
なにものにも
負けませんように、
進んでいけますように、
雨あがりの空に
虹をみつけたら、わたし
いつの間にか呟いてた
誰に
言わされるでもなく
わたし、呟いてた ....
ぽちょん、と
金魚をかたどるように
あなたは時々
ことばを
誤る
けれど
あなたの誤りかたは
どう透かしても虹だから
わたしもいまでは
すっかり晴れ好き
風船みたい ....