すべてのおすすめ
草原に寝転んで 
胸の自肌に手をあてる 

まっ青な空に燃える 
あの太陽と私 

目に見えぬ糸で、結ばれている 
魚の小骨のように胸腔にナイフが引っかかっております。
子どもの時分からずっと引っかかっているのです。

(おかしいですか?
 たいして悩みでもないのですが、
 やみつきだなんてとんでもない。 ....
直線的な飲み方をしたら
その酒は喉を焼いた
甘美な味わいの後の
ヒリヒリした後悔は
終電後の情事

一杯飲めば十分で
それ以上求める気はない
倦んだのでは無く
違う刺激に酔っている
 ....
 色づいた葉が

 風に流され

 舞い落ちるのを

 ただただ見ていた

 十九の秋

 {ルビ翻=ひるがえ}るばかりの心に

 よく似ていた
 死んだら二十八グラム体重が少なくなるって
 それがひとのタマシイの重さらしいよ
 と、どこから聞いてきたのか
 娘が言う

 父はおもう
 タマシイに重さがあるなら
 物質 ....
 
 
色鉛筆のケースの中で
弟が眠っている
一番落ち着ける場所らしい
父と母はテレビを見て
時々、笑ったり泣いたりを
繰り返している
ケースから出された色鉛筆で
僕は絵に色を塗る
 ....
僕はケータイで
ニルヴァーナの
「十七歳の娘の匂いにむんむんむらむら」
を聴いていた
そうしながら
いつの間にか
旦過市場の異次元に迷い込んでいた
魚屋で一匹の
真っ赤な
鯛が
「 ....
心細い夜は、

送信してみたり。
受信してみたり。

笑いかけてみたり。
冷たくしてみたり。

つきつめれば、全てがくだらなくて。

だから決して君に(或は、私に)辿り着いてはいけ ....
 「泣き腫らした家」

 その家は号泣する
 時間を失った丘陵にたたずみ
 家主の帰りを待ちわびながら

 その家はときどき夢想する
 彼女が門扉を開き
 飛び石伝いにやって来るさ ....
マルコヴィッチの穴に入ったメルヘェン


おいてきぼりにされた楽譜がみつかった


こんなにもかわってしまったわたしに


地球にとけたピアノは


はりたおしたいからだと云っている。
あなたはわたしに「ななし」と名付けた
それ以来わたしは薄い皮膜を漂っている小さな虫。


光らない星、開かない窓、結ばれない紐、濡れない傘、
ない。ない。ない。ということでしか ....
壊れた時計をいくつか
この部屋に飼っているので
どうやら時空にちょっとした罅が入ってしまったらしい
ふいに宙の思いがけないところから
時ならぬクロッカスの花が咲いたり
誰のものとも知れぬ指た ....
やっぱ秋だものね

いつのまにか下腹のあたりに不吉な弛み
食べ過ぎた覚えないんだけど
運動不足ってこともありそうだし

いつのまにか

そう、いつのまにかなんだよね

いつのまにか ....
 
 
椅子だけが敷き詰められた
簡素な地下鉄の空間を
カラスアゲハが飛ぶ
必然にも良く似たその羽で

運転席のピッチャーは
キャッチャーのサインに首を振り続ける
投げられないのだ
 ....
                        100927

いやらしいことを言ってはいけません
するなんてもってのほかです
くだらないことが大好きなB介くん
自分のことを言っているのだ ....
とおいと
おい場所まで
いったつもりがわりとちかくだった
手ざわりとして
においなのかもしれない
そういったものたち総称としての手ざわりとして
あったような手ざわりとして
なんとかあとで ....
俺は始発駅の長いホームに立って、列車を待
っていた。それがその日の最終で、もう後は
ないのだった。それを逃がすと、もう帰れな
くなるのだった。始まりの場で最終を待つ。
その不思議にうたれて、俺 ....
我が家には
保護者は
ひとりしかない

年かさのオンナは
子は3人産めど

まるで
永遠に思春期が
続いているようだから

扶養家族4人
保護者 ひとり

保護者は
朝は ....
世界の果て

夜の駅を守る黒猫
通り過ぎるだけの貨物列車
人身事故のアナウンス
行き先は決まっている列車
決して銀河鉄道なんかじゃない
混雑した車内
優先座席は外人が占拠してる
見上 ....
{引用=ほろほろとくずれはしない鍵の化石があなたのからだをひらいています
記憶は銀河のように 白い、黒い乳房のあわいをすり抜ける
あたたかな指先であなたの軌跡に限りなく薄い爪痕 ....
役場に呼ばれて俺は行った
お前が確定申告をしなかったがために
県民税・市民税の徴収に差し支えが出ている
ついては指定の日時に必ず出頭するように
そんな葉書が送られてきて困るのは
俺には確定申 ....
波は打ち寄せ
白泡をたてているというのに
水面は
まっ平らだ
波は打ち寄せ
白泡をたてながら
防波堤に砂を積み上げているというのに
水面は
やっぱり
まっ平らだ

浜の向こうで
 ....
若い女性に人気があるクレープを
男子高校生たちは売ろうと決意した

クレープは売る前に
クレープは包むものだ

経営観は強気の攻め一本
結果については勝つか負けるか
の二分法
若気の ....
レモン色のチューリップが
それは雨天のせせらぎであって
顔は飛沫(しぶき)をはじいていたのです

あなたは最初の花ですか
植物図鑑のはじめですか
あなたは「赤」のはずなのに
あなたの夢み ....
チャペルの鐘の音 
ハレルヤのゴスペルの響き


祝福の音色を浴びてキラキラ輝くのは
淡いパステル色の金平糖
小さな羽根を羽ばたかせ
あなたのキューピッドが運んでくる。


甘い砂 ....
用を足すだけなんだけどね

うら寂しい公園の片隅にあるのは決まって便所ってやつで

おおむね和式の便器しかなくて
紙なんか無くて
げげげのお友だちなんかの手が暗闇からぬらりひょん

べ ....
ぼくはこどもの老人ホームみたいなところにいた

親と暮らせないこどもは

この世に多いような気もしていたし

周りがそんなふうな子ばかりだったから

そう思っていたのかも知れない

 ....
突然着メロを歌った携帯電話が
静寂の中伝えたのは
友人の死だった
半年間
人工呼吸器に括られた彼は
むしろよく生きた方だと
母親の声が途切れ途切れに
電波状態のせいではないことが ....
 笛を吹いて
 雲海を渡る
 太陽ばかりの空を旅した
 何処かの山肌を眺め
 草原は遥か



 笛を吹いて
 湿原の広がる
 空を反射させる光の伝言を ....
君に愛されなくなったら
あたしの心臓も
止まってしまえばいい

君の目が 声が 手のひらが

あたし以外を愛おしそうに触れたら

その瞬間

まるでオーバーヒートするみたい
体中 ....
大村 浩一さんの自由詩おすすめリスト(1610)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
いのちの糸_- 服部 剛自由詩110-11-1
反映- 豊島ケイ ...自由詩17*10-11-1
Kiss_OF_Fire- ……とあ ...自由詩9*10-11-1
創書日和「揺」_十九の秋- 逢坂桜自由詩2*10-11-1
結界を出入りするもの- 石川敬大自由詩2010-10-31
色鉛筆- たもつ自由詩1910-10-30
メシアはどこだ- 真山義一 ...自由詩2210-10-28
私の(或は、君の)- ミケ自由詩4*10-10-26
泣き腫らした家/泣くまでの経緯- 豊島ケイ ...自由詩14*10-10-26
古い楽譜- 阿ト理恵自由詩5*10-10-22
異子。亜子。- 手乗川文 ...自由詩19*10-10-22
出現者たち- 塔野夏子自由詩13*10-10-21
忍び寄るひと- 恋月 ぴ ...自由詩19+*10-10-18
地下鉄- たもつ自由詩510-9-30
わいせつ- あおば自由詩6*10-9-29
ゼットゼットゼット- さわ田マ ...自由詩510-9-28
瞬間- 岡部淳太 ...自由詩310-9-28
保護者- 森の猫自由詩3*10-9-28
世界の果て- itukamitanij ...自由詩2*10-9-27
連詩_「_知覚_」_よもやま野原・竹中えん・なき・夏嶋真子- 夏嶋 真 ...自由詩18*10-9-25
かに座12位- セガール ...自由詩1610-9-24
夜釣りも一人だ- 北村 守 ...自由詩610-9-24
クレープは包むものだ- N.K.自由詩19*10-9-23
レモン色のチューリップが- 乾 加津 ...自由詩14*10-9-22
sweet_wedding_sweets(祝福の歌)- 渡 ひろ ...自由詩20*10-9-21
流すひと- 恋月 ぴ ...自由詩20*10-9-20
帰る場所- 吉岡ペペ ...自由詩1610-9-20
Go_On- 寒雪自由詩310-9-10
笛吹き- ヨルノテ ...自由詩210-9-10
熱中症- 愛心自由詩5+*10-9-7

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