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雪が降っている
ゆっくりと
確実に
地面に
森に
山に
田畑に
人に
犬に
家々に
音も静かに
きちんと降りてくる



そんな様を見ている

景色が
無音の白にな ....
羊たちが目覚めて草原をさまよう、朝の陽は山々にさして、青みがかったきみの虹彩に映るのは昨日落としたまま忘れてしまったきみの幼年時代だ、きみは蜂のように騒ぎながら羊たちと踊る、朝の食事の合図が聞こえてく .... 地球が滅びるとき
進化が過ぎて
全種類のいきものが
一斉に空を飛ぶ
大気圏を越えて
少し離れたところから見た地球は
丸裸になっていた







そんな夢を見てしまったら ....
何をどこに忘れたのですか?
駅の係員は開いた記録簿に目を落とし尋ねた

普段から乗りなれた通勤電車
それなのに今夜は何かが確かに違っていた
勧められるまま飲んでしまった新年会
赤ら顔の同僚 ....
親指でしか語れなくなった


指先が覚えてしまったのだ
無機質な凹凸に触れるだけで
整然とした文字が手に入ることを


まっさらな紙の緊張や
そこに落ちるイビツな文字
との格闘も捨 ....
鼓動を知っている
急激に階段を上がり
寝床に入ると
生きている苦しみと共に
息切れと共に
脳を覆う

熱を合わせると
寝床が海に変わり
大海原を旅する船になる




鼓動 ....
 
 
夜になると
鳥は空を飛ぶことを諦め
自らの隙間を飛ぶ

高い建物の立ち並ぶ様子が
都会、と呼ばれるように
鳥は鳥の言葉で
空を埋めていってしまう

知らないことは罪ではな ....
集めている


草花の歌声を

鳥の時を

空気の鼓動を

水の根を

空の恋を

魚の道のりを

暗やみの夢を



ひたすら

見つけては
集めている
 ....
ヒリヒリしたことばを書くとしても
きっと奴らは寝ているだろう
生まれてから今まで
ずっと目を開け続けている人間などいないのだから
みんなどこかで見解をこぼしている

ソクラテスは無知の知だ ....
雑踏で喫煙をしていると
衛生的な感じの服を着て
酸素マスクを付けた人たちが
群れを成してやって来て
あなたはどうして煙草を吸うのか
と言う
くちごもっていると
健康の為に今すぐにやめ ....
母に堂々と指差しをしながら
「ばーーか、かーーば、どじまぬけーーー」
と小僧が歌うので

小僧を指差しながら
「あーーほ、かーーす、でぶさいてーーー」
と歌ったら

小僧「あ ....
最初は綿ぼこりかと思った
小さな白い塊が
ふわふわと目の前に浮かんでいた

疲れた目の錯覚と決めつけてはみたが
白い塊はその数を増し
やがて
小雪でも降り始めたかのように
凍えた集会室 ....
ひとつひとつに
名前なんてなかった
きみだけが知っていた
美しい世界
神さま
ねえだから
きみは神さま
みんながうまれたときに
さいしょに泣いてくれたのは
きみだったな
あわくする ....
九十六だった大叔父が暑さに耐えかねてとうとう往生したのが3年前の8月4日。
「もうちょっと前にいってくれりゃあ、初盆も今年すまかいたのに」と、葬式と三日七日と盆と忌明けがごちゃごちゃにきちまった夏 ....
好きに生きろとジョニーは言った



茶色いパイプを片手に



暗闇の中を走ってみた



野良猫が僕を見ていた



求めるものは存在した



でも淋しか ....
「気楽」を抱き締めた
精一杯に、一生懸命に
「矛盾」が貼りついてきたので
えいや、と払い落としてごみ袋に入れる
これはもえるごみだろうか、と
湿った「疑い」が落ちてきたので
とりあえず床を ....
蹈鞴川

それが、何処の、監獄の壁から吹きつけてくる風なのか、
匂いなのか、鉞の一閃なのか、夢は深海の泥土に塗り潰されていて、
傷のように甘い、一瞬の移ろいをへて、妹が何度でも私の、
 ....
いつもなら
真横から朝日を浴びる時間に
ライトを点灯させた車が
飛抹をあげて通り過ぎていく
ふいに
まだ夢が続いているような
不安にかられる

クレーンを折り曲げた重機が
ごうごうと ....
ひかりの葬列のような夕暮れに沈む、
クラチャニツァ修道院のベンチに凭れる、
白いスカーフの女の胸が艶めかしく見えた。
捲り上げられた白い腿は、悲しげにも見えた。

わたしの少し疲れた掌のなか ....
こどもたちが
口を真っ赤にしながら
園庭であそんでいる
誰かをつかまえ
気に食わなければ噛みつくために


こどもたちは
細い睫毛にひとつずつ
金銀の王冠をつけており
その毛並みは ....
浸された水は
つめたく
ねがえりもできないほどに
なぜか凍みたまま
あの人ごとをさらって
いって

かなしい
のふちにいるあの人
たしかにいかされ、芽生え
一つの
さむさの中にい ....
{引用=
***

夜行にならんで鳥が飛ぶ
たれかが射落とそうとして
きりりとしている
明けに向かって火球が
火走る
{引用=
***

しらないか、しらないか
みっか憑く ....
とうりゃんせ と唄われた
神社の裏手
一本の老樹が
わずかに肩をいからせながら
両手を広げ
しどけなく枝先を垂らす


関所と謂われたこの地で
何のためらいもなく
敷きつめられた白 ....
フィチカ、雨の国。

春には雨の花が咲き
夏にはきらめく雨がふる
秋には雨も紅葉し
冬には白い雨がふる

   (誰か)が「冷たかろう」と言い
   (誰か)が「寂しかろう」と言う
 ....
 
"そんなの
綺麗事じゃん"って
 
そう言ったら
そこまでなんだけど
 
何もしなければ
今のままなんだよな
 
誰かと約束をしていた気がする

明け方に目が覚めた
理由はわからない
悪夢を見たわけでも
喉が渇いたわけでも
催したわけでもない
ただ唐突に
目が覚めただけなのだ

手をめいっぱい ....
枝分かれしていく 夜の
長く、しなやかな腕は
わたしを覆いながら それぞれ
しだいにたわんで その先端からやがて
着地し、朝に触れる



不必要なほどに震える あなたの
声と、指先 ....
もしもここに
うつくしい空き箱があったなら
お風呂のように入って
外を眺めよう
風の吹く
外はやさしいように見える
口笛も吹こう
あの懐かしい歌

箱の片隅には
ヒイラギが落ちてい ....
指はいりませんか?
イキのいい天然物の指です
指はいりませんか?

いまどき流しの指売りとは珍しい、と
呼び止めてみたらごく幼い少女だった

どの指を売るのかい、と
訊ねてみたら箱を差 ....
?.親指

雑踏が導く理の
その、陰に息衝くものを
私の指先は
いつだって捉えながら
突き放している

高々と掲げた先端は
赦しを表すのか
もしくは、祈りの一つであるのか
 ....
大村 浩一さんの自由詩おすすめリスト(1612)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
- 小原あき自由詩20*08-1-16
羊の朝- 佐々宝砂自由詩1808-1-13
地球が滅びるとき- 小原あき自由詩12*08-1-11
忘れもの- 恋月 ぴ ...自由詩31*08-1-7
メール症候群- 渡 ひろ ...自由詩29*08-1-7
鼓動- 小原あき自由詩20*08-1-5
鳥の隙間- たもつ自由詩24*08-1-3
集めている- 小原あき自由詩20*07-12-26
内輪差を説明するイラストの中の後ろタイヤに巻き込まれる少女の ...- ピッピ自由詩807-12-21
喫煙者- 吉田ぐん ...自由詩3207-12-21
愛ね暗いね名はトムジーク- リーフレ ...自由詩3*07-12-21
雪むし- 恋月 ぴ ...自由詩24*07-12-20
神さまとさよならする日- アオゾラ ...自由詩3607-12-20
西瓜- リーフレ ...自由詩507-12-19
コインランドリー- ピート自由詩207-12-19
きらくのはじまり- 小原あき自由詩18*07-12-18
蹈鞴川- るか自由詩707-12-17
雨の街、雪の橋- 佐野権太自由詩15*07-12-13
十二月の手紙______デッサン- 前田ふむ ...自由詩23*07-12-12
うすいスープ- フユナ自由詩22*07-12-12
siberia- しもつき ...自由詩3907-12-8
aerial_acrobatics_11- mizu K自由詩12*07-12-3
花冷え- 渡 ひろ ...自由詩19*07-12-3
フィチカ- ルナク自由詩44*07-12-2
- 次元☆★自由詩107-11-29
創書日和「指」- 虹村 凌自由詩3*07-11-29
かさなりつづける、朝に- 望月 ゆ ...自由詩40*07-11-28
うつくしい空き箱- ふるる自由詩28*07-11-27
指売りの少女- 佐々宝砂自由詩6+*07-11-25
創書日和「指」_五本- 山中 烏 ...自由詩3+*07-11-25

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