また、ひとり、戦後の昭和を作った声優が
亡くなったニュースが、流れていた。
わけわからん一反木綿にぐるぐるにされて
どれだけ揉め事は解決されてきたのだろう
ボヤッキーの呟きにどれだけの人が救わ ....
その濡れ羽鴉が影一枚 羽織った面妖のピエロを炙り出す
柊の夜。大口を開けグロテスクな無垢な施しを与えん

おおぶりな川のせせらぎは寂しげに演舞を受諾する
手あぶりに凍りつく患部に聞き伝えの罪を ....
錆びた薔薇の手摺りから
想いの順に消えていく

これまでの人生よりもずっと
優しい灯火

凍った空
冬の長い影
後ろ姿
螺旋に落ちてくダイナモ
96歳の山の師匠と僕と友人の3人で
久しぶりに県境の山に登った
急な登りじゃないから師匠も一緒に行こう
と友人がいうので行ったが
山の師匠には危険な急登だった上に
道があちこち崩れていたり
 ....
ことばが狩りと育児を済ませたので内側を向いた
から/わたし達は膨らみはじめて以来ずっと骨が
鳴りっぱなし犬も駆けっぱなし毛玉は転がりっぱ
なし/穴があればやさしく覗き/幹があればひと
まず揺す ....
いつも行くはずの近道は薄明を終えて神社の鳥居の脇を吹き抜ける
平坦な午後に並ぶ学生たちが少しのやすみを記憶するとき

みちゆきは確かに真新しいスーツを纏い 大きめの制服を着て 
まばゆいほどキ ....
静謐の夜を穿つ
透明な明滅は
哀しみの在り処を指示し
沸き立ち、立ち消え
律動する

冷える夜底をひっそりと
移動していく影
背景に流れ
根なし草の寂寥と
一握の希望を落とし込み
 ....
夜の廊下に
落ちている声
踏まずに歩けば
聞こえくる声


思い出せない
幸せな音
思い出せないまま
そこに在る


遠のく雷 遠のく虹
遠のく空 空
営み ....
これは私が小学生の話である。

当時、私は北海道に住んでいた。塾に通う際に、夏には自転車を使えたものの、冬になると雪のせいで自転車が使えない。だからバスに乗らざるを得なかった。私はバスが嫌いだった ....
6カ月になるわが子は驚異であり脅威である。わが子が自身へと生み出したもの、わが子が両親へと生み出したもの、わが子が彼方へと生み出したもの。わが子は常にほとばしっている、この親密な家庭へとほとばしってい .... 厳しい冬の風が 吹きつけていた
冷たいアスファルトの道路に かなしく落ちていた
ちぎれてしまった その白い翼
捲れあがる 白紙のページのような
その ひとつひとつの羽毛


わたしは、あ ....
雑貨屋にはなんでもあるよ
君は言う
曇ったガラス戸を開けてなかに入った
なにか甘いもの
なにかお腹いっぱいになるもの
なにか甘くない飲み物
できればソーダかペプシ

眠くならない化 ....
ふぞろいな孔をのぞくと
公園の陽ざしと歌のたまごでいっぱいで
はやく息をふきこんでとせがむ
柵のむこうでくちばしを打つ烏も
まだかいまだかいと鳴いている
あまい唾液もながした

冬の空に ....
 
たすけあい
ささえあい
かなしみあい
よろこびあい

そんなふうに
まいにちをすごしたい

こんないまだから
そんないまだからこそ

すこしのへんかをきたいして
だれ ....
それが本当に眠りだったのかと問われれば俺は分からないと答えただろう、現実なのか、それとも夢の中に居たのか、釈然としない何時間かが過ぎて、夢遊病者のように俺は服を着替えて外へと彷徨い出た、それは本当 .... コロナ
コロナる
コロナれ
コロナれば
コロナります
コロナる時
コロナろう
コロナった
コロナるまい

令和3年の地球はコロナ禍で窮屈
コロナウィルスはヘンタイす ....
繊細な指先が愛惜しくて
ページをめくって欲しい

書き出される文字よりも
あの美しい指で握られた万年筆が気になる

約束なんていらないけれど
あの小指とならばつながれたい

雨が降り ....
手垢にまみれた本懐に
難字から顔料を四拍子
ごった返して下準備する
煙雨に打たれている
乗捨てられた群衆は過去の遺物

私は淵に根を下ろした

道徳に夜曲を 遊技にも合わない終点に、
 ....
人と会う
PCの画面には
変わらない表情
顔色が青白いのは
パンデミックの現状のためか
それとももっと
大きな理由のためか
いずれにせよ
顔を見るのは久しぶり
まずは献杯をする
今 ....
今日は友人の母親の百歳の誕生日だった
ワイフと二人でお花と牛肉を持っていった
百歳といってもまだ息子と二人で自宅で住んでいる
まだ自分で食べることができる
まだ自分の足で歩くこともできる
ま ....
かの名高きカーガリンデの魔女、エインスベルよ。
その出自は謎に包まれている。
彼女を養い、育てたのは高名な魔導士、オスファハンである。
オスファハンはエインスベルの育ての親にして、最高の師匠だっ ....
世界の厳かが露わになるこの夕べ
わたしは静かに此処に留まり
在るものすべてに身を委ねる

まるで人生の鍵を手に入れたかのように 

在るもの在るもの輪郭鮮やかな世界が
おもむろに眼前に広 ....
人にあしたを指ししめす
あの月
月が遠ざかってゆくわけは
きっとたくさん
あるのだろうけど
なにもいわず
いつか
どこにもぶつからず
無事に太陽系を抜けられたら
月はその全身の瞳で見 ....
午前中の四時間授業が終わり帰途に着く
ランドセルが左右に揺れる
昼食のインスタントラーメンを啜る横で爺さんが大江戸捜査網の再放送を観ている
隠密同心 心得の条の辺りで体が左右に揺れ始める
麺を ....
その日の斜陽を靴跡に踏み躙らせ
よそよそしい未来をこびりつかせ、
ヤマは遺骸を縦ニ 三杯に摩り下ろした。

それで、

一に、赤裸々を口に銜えた(鑪と平和)
なかほどに廻り初めた 紙風 ....
季節のせいだろうか
歳のせいだろうか

渇いて剥がれてヒビが入った
自分をたもつことができない

シャワーをあびて水分をとっても
包帯で皮をぐるぐる巻きとめても

それは滑らかに ....
12月になると
どこからともなく流れてくる

-----きっと君は来ない
一人きりのクリスマスイブ-----

天上のキリストも気に入って
永遠の命を与え

12月になると
不死鳥 ....
落とし物を拾いに
金星と火星のあいだ
銀色の楽器か
瑠璃色の小鳥か
橙の夕暮れか
透明な言葉か
思い出せそうで思い出せない
一生かけてたった一つを
おそらく
眼が見ることのできる前に、
涙することをやめなければならない。
耳が聞くことのできる前に、
感じることをやめなければならない。*



僕たちはいつも
入り口の前で立ち止まる
様々な ....
1)
別にグレてるわけじゃないし特に優等生でもなかった、どーにもならないこともあるし理不尽なこともあって親や先生にうんぬんかんぬん、ぼくはそれらでドロップアウトする気などさらさらないし、ただ面白いも ....
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