忌々し気にジャングルブーツでガードレールを蹴飛ばした女を横目で見ながら今夜の行く先を探してる、夜は突然に身も凍るほど寒くなり、そしてポケットには僅かな金しかない、一時間でいい、ほんの少し腰を下ろし .... 「かけない手紙を」

かけない手紙を
くもにしたためたい
くもはながれながれてあの街へ

読めない本で
眠りたい
夢見の国はほろんで咲いて

さみしい人と
さかなになりたい
海 ....
光溢れる夏の午後
庭の梅の木が微かに揺れて
三才の僕はその瞬間、
〈じぶんは自分なのだ〉と不意に気付いた
なにものにも替えられ得ない〃この私という存在〃
その認識が僕を稲妻のように打ったのだ ....
たくさん詩を書いて
たくさん詩を消した
推敲などろくにせず
縋るように投稿した
作品と呼べるものなどなく
とても人様にお届けできるものではなかった
それでも悪くないねと誰かが言ってくれると ....
その月三度目の土曜、部屋の南側にある薄っぺらい窓の下の壁に、血で書かれた詩があるのを見つけた、そんなものを書いた記憶はなかった、けれどそれは、自分自身が書いたとしか思えないものだった、袖をまくり、 ....  ここ二〇日ほど勤務や家業で、休みなしに働き、体に違和感を感じていた。
 朝方、今日の弁当は?と妻に聞かれた。十三日から開始した登山道・あるいはその周辺の除草作業だったが、そのきつさや膨大な作業量を ....
女性には関心のない振りを装っている。
だけど私が勤めている物流センターには沢山の異性が働いているのだ。
その大半はパートタイマーの奥さん連中。勿論男連中もいるがそのほとんども非正規雇用の従業員だ。 ....
8月14日 AM6:00


起床。カーテン越し、自室の窓には早くも直射日光が照り付けている。網戸にしてあるからといって、別段涼しい風も入ってこない。フォーラムに ....
雨に
濡れる
緑の丘を
白馬たちが
次から次へと
走り去っていく

その響き また その響き
凄まじく獰猛で限りなく繊細で
全ての白馬達が視界から消えた後
深く異様な沈黙が この界 ....
朝起きると
床が太平洋になっていた
キッチンは無人島だ
だったら椰子の木を探せばいいと
痩せた妻は言うけれど
冷蔵庫にあるのは
冷えた離婚届だけだった
市の福祉課に電話をかける
CQC ....
そうだ。それがぼくだった。それがぼくのまぎれもない姿だった。大岡という名のさびれた道の駅。その汚い男子便所の左手に突如として広がる絶景をぼくは忘れることができない。旅人でなくとも意表をつかれるよ .... 一発上がるたび
メッセージや協賛が
アナウンスされる
辛気臭い
思い出の中の花火大会

大人になり
横並び何連発や
間髪入れず打ち上がる迫力の
爽快感と、興奮

ひとつづつあ ....
いままで居た世界の外側には居なかった世界がひろがっていて、
わたしが見たいものは、自分で選べることを知った。

良いことだと決められていたものが、良いとは限らなかったこと。
駄目だと言われてい ....
まず、南部風鈴の音色がある。それから、木のまな板をリズミカルにたたくステンレス製包丁の軽快音。スリッパの薄っぺならビニール底が台所の床の上でぺたぺたと笑う声。朝焼けのなか、小刻みに振動する洗濯乾燥機は .... 嵌まる
虚の時空
実感無き生
ふざけるな!
鉄槌を打ち込む
固い硬質なビート
過去の影を蹴散らせ
執拗な愛着や温もり
脳髄を垂直破壊し
虚脱の生に力を
内在する何か
を賦活せよ
 ....
ねむれてもいない、まえのみち
わかるまい、まもるべきものの
つめのさきにある、ふゆのとじこめ
のどにしがみつく、うばったせんろのさき
ながれたものは くものかたちにも
につかせること ....
彼女は持つ
花を 花に似た見目姿を
その花が育ってゆく時間を
温かい自嘲を 揺れるブランコを
隠している本当の名前を
潮の満ち引きを 
握り拳の中にあるものを
下降と上昇と停滞を繰り返す ....
森永製菓のエンゼルマークが見つめる先で
ペコちゃんの舌先をチャネリングするアインシュタイン
10年も先の新商品とは廃棄予定の甘みの中にある


往来、口笛はなぜ遠くまで聞こえるのか
 ....
真夏の空、玄関口
立ち尽くす我
草木の揺れ、
うねる大気、
光の庭

あゝ世界は無関心に
私という存在には
全く無関心に
広がり在った、圧倒的に
その時私は気付いたのだ
異郷のよ ....
白紙が僕にとっての鏡

黒いペンで繊細な心模様を描く

色の数より多い言葉の数

筆でいくつかの言葉をつついて

構想と言う名のパレットに乗せる

ブルーでブラックな心境の時

 ....
{引用=くらしがある
声がある
間違いがあって
 ....
病院だった。身体中に青いペンキを塗った人々が、病室のベッドで睦み合っている。一階から五階までおおむね全ての部屋がそうなのだ。不思議と廊下や待合室はしいんと静まり返っている。外は薄曇りでところどころ陥没 .... 路上には浮かれた連中が捨てていく安易な欲望の欠片だけが残されている、どこかのビルの三階か、四階あたりにあるスナックの開けっ放しの窓から聞くに堪えない歌声が垂れ流されている、腐敗してドロドロになった .... 失い
出会い
築いては
失い続けて
底を貫く本質
掴み取れたのか
沈んでしまうのか

進む船の舵取り主は
己が意志、病に抗う意志
沈んでしまうのなら仕方ない
精一杯やるんだ、何度 ....
もう一度
話そうということになったけど
もうなにをどう
話していいのかもわからない
君の声を聞くのが
ほんとうはこわい
君も
たぶん一緒かな

ぼくは
もう以前の君の知っていた
 ....
暮らしの貧しさは容易に数字に出来るけど
人の心の貧しさは容易に言葉や文字には括れない

日々の仕事に心底疲れながら
休日にそれを癒せない
そこには命の貧しさが潜んでいるからだろう

平凡 ....
何も決めずに
何の情報も頭に入れず
君と気ままなドライブ

初めて通る道はワクワクする
この先に何があるのか想像して

あまり有名ではない場所
有名な場所へ行くより
新しい何かに出逢 ....
暗闇に蒼白い河原の
小石夥しく静まり返り
流れ動き澄む川は無音
黒く光る水面の異様
恐るべき氾濫を孕み
奥まった沈黙を保つ

決して終わらない不安は
この沈黙という深い謎に
剥き出し ....
  海の背中に鳥が落ち
  八月半ばが焼け進む
  青みと光と電線町よ
  白光の出口のようで
  ただの真昼の三丁目
  蝉が鳴き止まないと
  見知らぬ死の名前を
  あなた ....
さいあくのあくとく
それを
ことほげ
すましたかおで
へいぜんと
ちでよごれたてを
さしだすのだ

くもつのように
みをよこたえよ
おそろしい
りゅうや
ばんけんのきばに
い ....
ジム・プリマスさんのおすすめリスト(1026)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ほんの、少しだけ濡れた- ホロウ・ ...自由詩2*20-11-4
かけない手紙を__他- 道草次郎自由詩4*20-10-11
ある夏の光景- ひだかた ...自由詩6*20-8-17
独白- 道草次郎自由詩4*20-8-17
Terminal_Frost- ホロウ・ ...自由詩1*20-8-16
休日- 山人散文(批評 ...6*20-8-16
炎天の下には- こたきひ ...自由詩720-8-16
8月14日。未日記- 道草次郎散文(批評 ...2*20-8-15
白馬- ひだかた ...自由詩720-8-14
朝起きると- 道草次郎自由詩2*20-8-14
エメラルドグリーンの流れとねずみ大根と女郎蜘蛛の話- 道草次郎散文(批評 ...3*20-8-14
花火- wc自由詩5*20-8-13
呼吸- 水宮うみ自由詩5*20-8-13
朝と音のための覚え書- 道草次郎自由詩3*20-8-12
クラーク- ひだかた ...自由詩420-8-10
tear- 星 ゆり自由詩220-8-10
谷へ降りてゆく- 滝本政博自由詩9*20-8-10
キャラメル・パンチ- 星 ゆり自由詩220-8-9
ある夏の光景- ひだかた ...自由詩4*20-8-9
Self-portrait- 自由詩320-8-9
出帆- 道草次郎自由詩2*20-8-9
柳蔭日記_2020.7- 春日線香自由詩320-8-9
失点- ホロウ・ ...自由詩2*20-8-8
魂の行方- ひだかた ...自由詩220-8-8
もう一度- 道草次郎自由詩3*20-8-8
傘の下に降る雨- こたきひ ...自由詩1220-8-8
気ままなドライブ- 夏川ゆう自由詩220-8-8
界の未知- ひだかた ...自由詩220-8-7
白い八月- 星 ゆり自由詩320-8-7
るしふぇる- 道草次郎自由詩420-8-7

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