{引用=
うしなわれたものは、いつもやわいかたちをしている
それならば、うしなわれるまえに
きずつけずに、たいせつにしていたらよかったのに。
水色の浜辺にちいさな時計をてに ....
オルゴールのふたをあけると
ことりが砂浴びをしていた
昔のメロディで
ほんのりと温められた砂は
極上の石鹸で
泡こそ出ないのだけれど
日々の汚れを落としてくれる
ふっくらと
よみが ....
代価は購わなければならない
それはそうだけど
もう少し前向きに考えてもいい
君に出会い
人間を愛する事を知って
私は勇気をもらった
明日もがんばれそうだよ
○「百歳登山」
僕たちの山の師匠Oさんは
現役の登山愛好家
毎日数時間歩かれて
地元の山に週二回は登られる
先日は雪が降った後にも一人で登られ
頂上でかわいい雪だるままでつくられた
途中 ....
線を引いていたら
昔の友だちがきて
一緒に手伝ってくれた
昔の友だちは
昔と同じように
慣れた手つきで
丁寧に線を引いていった
相変わらず上手いね
と言うと
はにかんで笑う
....
音も無く過ぎ去ったものたちが語らなかったものを洗いざらいぶちまけていく明け方の夢、目覚めた時ベッドのヘッドに食い込んでいたサバイバルナイフ、それは俺のお気に入りのものだったがそれが俺の手によって行 ....
何故、今まで気が付かなかったのだろう
人間と言う獣を
何故、知らずにして生きて来たのだろう
私というたった独りの人物を
何故、知らぬふりをしていたのだろう
私と他人とはまったく違う方向にいる ....
今年咲きかけていた花がもう枯れてしまった
紅く、美しい花だったのに
何が
何が悪かったの!?
水をあげなかったから?
それとも、ヒリョウをあげなかったから?
ううん、違う
愛情をそそ ....
暗闇を駆け巡る侘びしさよ
盲目のなか悶え苦しむ己を鏡越しに見つめ
何を思う?
人々は仮面を被り
さもヒトゴトのように私のあいだをすり抜けてゆく
まるで風のように・・・
他人という寂 ....
無限遠に目を細めれば
縮尺の都合上
ちいさな羽虫の亡骸も
ぼくのこの身体も
だいたい同じくらいの大きさです
土に還るための段階は
どうにも煩わしいから
いくつか端折ってみる
飛ばな ....
ぼくはゆめをみていた
キンキラ服を身にまとう
おかねもちになるゆめを
ぼくはゆめをみていた
たかいたかいマンションの
いちばんうえにすむゆめを
ぼくはゆめをみていた
せかいじゅう ....
○「銀シャリ」
米の高値が問題になっているが
昭和の頃は米は高かったのである
例えば米五キロ昭和26年は
540円
今の価値に換算すると
10,740円である
昭和45年は
930円
....
身の回りでは、なんて素敵なことなんだろう!的なことがリアルに起きていたりするので、ほんのひとかけらですが、お裾分けしちゃいます。
1、鳥さんのプレゼントの巻
ばあちゃんが、にこにこ ....
滲む涙の帯
暗闇のなかで金色の炎となりて揺らめく
ただ執念深く心に焼き付かせながら
まるで引き潮のようにさっと引いていく気持ちの裏で
なにかがからっぽの頭を満たそうと重くのしかかってくる
ど ....
暗い闇の深淵から何者かが強く私に呼びかけてくる
暗く澄んだ泉どす黒い手が私の服の袖を掴んで放さない
私の脳は痺れたようになって靄がかかる
引き摺られるまま私は暗い泉の底へと体ごと投げ出すのだ
....
悲しみの
数々を通過し
忘却の内に
麻痺させながら
凍結した時々の
鞘の中に
いつのまにか
発芽して居るもの
その囁き 、
しんしんと
響き続け
閑かに聴き入る
しじまのひ ....
風の中凛と白梅七分咲き
とんねるを抜けて菜の花伊予街道
今年初庭一面の春の雪
曇天や部屋干し続く冬隣
砂場に散らばるコトバを見ている時に
私は居ない
コトバは私の方をじっと見ている
私を見ながら
私の名前を砂場に並べてみせた
私は後ずさりする
後ずさりする時にも
私は居ない
コトバ ....
人間は〝幸福〟を求める余り
己を忘れ
危険な急流に身を投じてしまう
そのまま流されて岩などの障害にぶつかる事もある
大きな幸福だけが本当の幸福とは限らない
例え大きな幸福を求めなくとも
....
宇宙のひとかけらを持ち帰ることができたような日って何なんだろう、それってどんな風な心境の事を差すんだろう
一筋の光みたいなものが一瞬眉間の端から突き抜けていくようなことがあるんだけれど、そんな感覚な ....
あたまの中
波打ちながら
増幅していく
思考のうねり
最中でわたし
奈落への悲鳴
只聴きながら
ひゅうひゅう
風吹き渡り
増幅していく
うねる思考
手懐けながら
奈落へ ....
漂白された死の概念が脳髄に内訳を差し込む頃、路面電車のリズムに悲鳴が混じっている気がした、いつかの混濁した意識の思い出、黒塗りの家具にべっとりとこびりついた深紅、冬の午後はあの世とコネクトしている ....
紫色したちいさな花弁がせつなく揺れた
こころの氷が溶け出すころなぜか涙があふれ出す
愛という名の箍がはずれ何もかもが崩れ落ちて
わたしがわたしでなくなるような気がする
あなたの微笑みもなに ....
聞くも涙 語るも涙
与一とお園の悲恋物語
京の西陣 春まだ浅し
春の宵闇 手を重ね
呼べど届かぬ 見初めし恋は
風に消えゆく 散る運命
命をかけた 涙の誓い
一夜の夢か 恋の花 ....
国家は人のあつまりでできている
国のために何かするんじゃなくて
自分たちで国を動かさないといけないんだね
人の輪で地球を動かさそうよ
たてまえ・・・なんてもういらないよ
本音も言わなくて ....
ターミナルの一つ先の駅に私は住んでいる
冬
川を渡る朝
光る水面と黒く大きな建物を
遠くの富士が見つめている
夏の帰りみち
車内であなたの言葉を読んだ私は
光を見つけた
そ ....
偽りの花園で彼は笑いながら踊り狂う
どぎつい照明の下でひとときの快楽に酔いしれたふりをしながら
客席に目を向け品定め
彼には真の美徳よりも大切な金蔓からいくら金を搾り取れたか・・・
ということ ....
○「心」
私たちは
依存するものに
心を支配される
○「意識」
善人とは
加害意識の強い人で
悪人とは
被害意識の強い人である
○「変革の時代」
石橋をたたいて渡るタイプか ....
職場の昼下がり
パートのオバチャンが仕事の手を休めてコックリコックリ
やりかけの仕事目の前にあるのにまるで仕事してるように見せかけておいて
目を瞑ってまさに夢のなか
目が覚めても上司の目の前で ....
例えば既存のメディアにたいしてフェイクニュースだと叫ぶ
実業家で政治家がいた
アメリカの国民たちは皆それを信じて彼を大統領に押し上げた
彼は巧みにSNSを操り
国民を分断し
困っている人々を ....
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