その手にあるものを捨てろ
本も紙も筆も何もいらない
その何もない手で視界を塞げ
そうしてみえるものがお前だ
それをじっくりみつめろ
ひな壇の上に並べられた文章も
デフォルメされた自身をゆめ ....
間違いない

これは事実

人工的では無い事実

必然的な自然の末の

人工的では無い事実



視覚と聴覚
やがて陶酔しました
目なんか塩水で保護されています
過保護な ....
何も持っていなくて
でもそれは嘘で
沢山の物を持っていて
でもそれも嘘




人間って一体…





こういう風に吹かれていると


小さな真実が正体を現す

 ....
日曜日の広場で 
バザーをやっていた 

たくさんの子供等が 
小さい手に{ルビ紐=ひも}を握り 
宙に揺れる 
色とりどりの風船達 


  あっ 


立ち止まる若い母と  ....
空に放った矢が雲を引き剥がしてくる、その時刻の塊。一面に熱い空、概念の残像で傷つく。空に入浴する鳥たちは、空の傷から液体の星々を舐め摂る。雲の角度たちに照らされた矢は、角度の海の寝返りで折れて、鳥の影 .... おそらく
だれもなんら関係のない所に
夜のキリンは住んでいる。

林の隙間から
青い光がぽっともれるのをみて
月が恋しいとなく
センチで風変わりなキリン。

恋しいと鳴いているうちに ....
夜の窓を騒がして
昨日の風が行き来する
慌ただしい肉体
またたく感情
吹き流す煙草の心境に
けむりは青く
はためく

おまえのやせた背中に
描かれた
微細な地図
それから
晩の ....
色鮮やかな薄衣をまとった山あいは
戯れて欲しいと無言でせがみ
得も知れぬ愛おしさと
恋の味とは甘さばかりでは無いことを知る

その味わいのほろ苦さよ
古い峠道の傍らで人知れず朽ち果てた祠で ....
重い身体を引きずって
けだるい空気を身に纏う
手の届かないものを愛して
非現実的な歌を歌う

僕の太陽
僕の慈しみ
何処を探しても見当たらないから
雨上がりの重苦しい雲が垂れ込めて
 ....
 「キレイだよ、誰よりも。」


 鞍馬口駅のトイレでそっとつぶやく。髪を直して、グロスを塗って。そうして見つめる鏡越しの自分に向かって言っているものだから、他人が聞いたら「アホちゃ ....
内に向かって壊れた胸から
水がわずかに滲み出している
うすい陽の声
穴の数の息


草が逆に波打つ
濡れた色になる
夜の風のなか
渇いた音のなか渇きを疑う


 ....
手ごろなプールがないと
汗でぼたぼた水溜りを作りながら
巨人は初夏に愚痴をこぼした

海なんてどうかねと
杖をお守りにしている老人は
巨人には見えているだろう河口を指差した

大きな足 ....
両手いっぱいの憎しみで
ふくらませた青い風船
それを今 
ベランダからそっと飛ばす
それは思うように
遠くへと旅立ってはくれず
ただ あたりをふわふわと漂い始めた
部屋に戻り
静か ....
誰も気付いていない
扁平な空と屋根の間に
ブランコがある
そこには
飛行機で行けないが
羽根をばたつかせても
到底届く高さではなく
梅雨にぬかるんだ地表と
レーダーに映る雨雲の間に ....
夕べ
拾った羽根の先を斜めに切り
インク瓶に浸し
短く日記をしたためた

羽根で記録する行為に満足し
すぐに日記を閉じたものだから
翌日分のページに
生乾きの文字列が写ってしまっていた ....
 
白地図に雪が降り積もる
数える僕の手は
色のない犬になる
古い電解質の父が
真新しい元素記号を生成している間に
妹は今日はじめて
言葉を書いた
それを言葉だと信じて疑わないので
 ....
             080703



カワガラス
オレンジ色を
四角に染めて
生きる渇きに
備えてる

 (保有期間が過ぎたので
 (補修用性能部品を
 (絶対に
  ....
親指姫になりたいな
ベッドはタンポポ
お布団はチューリップ
枕はハルジョオン
黄色や赤の夢を見るのです

テーブルはキノコ
クッションは木の葉
カップはどんぐり
お皿は薄い栗の実
 ....
細い路地に入ると 
食事処がぎっしり並び 
人々の賑わいから 
昭和の匂いがぷうんと漂う 

頭上の鉄柵に 
取り付けられた蛍光灯は 
細い路地を仄かに照らす 

油汚れの壁に描かれ ....
時折街を吹き抜ける 
生ぬるい風の嘲笑を背に 
雑踏に紛れた孤独な旅人は 
口を結んで今日も 
スクランブル交差点を渡る 

( 寂しさは 今にも唇から 溢れそうだ ) 

古本屋の棚 ....
とかいの
びるでぃんぐの
たにのなかで
まひるにうかぶ
つきのした
あすふぁるとの
かげで
もえいづる
くさのいぶきは
ぼくらのせかいへと
むかっていて

ちじょうへ
ゆこう ....
僕は椅子に腰かけ
四階の窓から
町の景色を見下ろしていた

窓枠の中では人や車が
あらゆる方角へ規則通りに行き来する
木々の枝葉は透明な風に揺られ
ビルは巨大な存在感で立ち尽くしている
 ....
図書館で資格の本の頁を閉じ 
色彩を失った日々を嘆いた 
長い手紙を書き終え 
疲れた腕をしろい机にのせる 

(机の下に潜むかみさま)が 
ぼくの重さを支えていた 

ふいに後ろを向 ....
酒の宴の窓の外 
宵闇に浮かんで消える 
いのちの{ルビ花電気=イルミネーション}

窓硝子に映る人々が 
杯交わす晩餐は 
遠い日に想い出される 
束の間の夢 

夜風の吹く 
 ....
道の向こうから 
傘を差す若い婦人が 
ベビーカーを押して来る 

雨に濡れないよう 
ビニールの幕に囲まれた 
幼い女の子 

傘を忘れ 
日常の雨にずぶ濡れ 
靴下も湿った僕は ....
海だった

湿度百十五パーセント
水蒸気の飽和したの六月の風
ビルに囲まれた灰色の世界に
潮騒と潮の匂いを届ける
風が吹き抜けるこの街は
海だった
気付いた君
ぬめつ ....
黒い雨が止まない。
傘は穴開き視界はバラバラ。
不思議な顔で天を見つめ、
非日常を飲みこむ眼。
酸化していく町並みも、
溶けていった有機物も、
憶えておかねば。消えてしまう。


青 ....
一九四五年八月九日午前十一時二分 長崎
永井(旧姓森山)緑 
原爆に焼かれながら祈る

主の御心のままに従います

 願わくば

 僕たる者共に
 与えられし
 大いなる業火につい ....
傷口が見えてる 後ろめたさも隠せず  
裏切り煽られ つまずき蹴られ 
信じて縋って 胸を撫で下ろす  
捕われくじけ さまよう暮らしに

先の知れない 隠し切れる訳のない 
正義と過去と ....
 


基幹農道の左右は区切られた水面
あの小高いのは 川のへり
足の悪い男が傾斜へとうつむいている

   なずなは もう しまい
   つめくさは もう せんから さかり

水 ....
ジム・プリマスさんのおすすめリスト(1034)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
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生空- 葉leaf自由詩508-10-26
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片恋- あきな自由詩3*08-10-25
青を、青を、「青を泳ぐ。」- Rin.散文(批評 ...29+*08-10-22
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空中ブランコ- 銀猫自由詩14*08-7-4
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想い出横丁_- 服部 剛自由詩408-7-2
2003_4/13_8:00_pm_@_Sibuya_- 服部 剛自由詩208-7-2
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許容- かいぶつ自由詩208-6-16
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