かけおりた坂道のおわりには
ボーダー柄の、夏が
波のような顔をして
手をふっていた


それから、 と言ったあとの
あのひとの声が
ノイズにのまれて、ちらちらと
散ってしまったので
 ....
わたしは、ほんとうは楽譜なのです
と 告げたなら
音を鳴らしてくれるでしょうか
指をつまびいて
すこしだけ耳をすましてくれるでしょうか
それとも声で
わたしを世界へと放ってくれるでしょうか ....
雨に濡れるのを忘れた人が、信号の前で返り血を浴びている。どんよりと、ただどんよりと生きていけ。おまえの夜の病はいまだ進行中だ。魚群探知機に映る影の人びと。探そうとしてもけっして探し当てられない影の呼吸 .... それは不思議な行列でした
新月の夜でしたのに
ぼんやりと照っていたのです
そこかしこからケタケタと笑い声が聞こえましたのに
誰も笑っていないのです
一行は静々と厳かに歩みます
この世の者で ....
読み止しの本のページに蒼といふ字をころがせば梅雨の来たりぬ

カフェで待つ我を嘲笑いしストリートただいたづらに人の行き交ふ

雨音がやけに心に響く夜 広すぎる部屋頼りなき我

泣かぬ空みあ ....
女がクレヨンを奪って逃げた
必要のない色を奪って逃げた
生活はなにも不便にならない
箱をゆすると音がするだけだ
「生活はなにも不便にならない」
念のためフタの裏にそう書いた


 ....
 そのむかし、とーっても若かった頃、何を血迷ったのか「仲間を作ろう!」と決心したことがあった。「やっぱり仲間といえばバーベキューよね」と数少ない友人に頼み込み、仲間集めをしてもらった。私はとても頑張っ .... もう大人になった気がして二本足で立つことにした誕生日


「生命線を持って生まれたかった」スクラップされていくロボット


大福だと思って食べたら素甘だったという悲しみを背負う
 ....
また少女監禁事件があった。と書いてるあいだにまたあるかもしれない。というよりも、今この瞬間、誰かしら監禁または軟禁状態に置かれ虐待されて辛い目にあってると考えるのが冷静な見方だろう。報道されることだけ .... こうでなくてはならないとか、こうであるべきとか言うのはあんまり好きじゃないが、俺は一つだけ決して譲れない哲学をもっている。それは、肉の在るべき姿。

肉は、その存在自体魅力的なものでなくてはならな ....
うたびとの記憶は木の葉のように、それぞれの滑面を散らしながらはすに重なりあってはひめやかに燃えていくのです。残り火は隔たりをときはなって、思い思いの灰を降らせながら真空にうずもれてゆきます。灰は年老い .... 小指のつめが騒いでいても
あなたはつゆと気にしないのね
遠くをみて
空をみて
目の先には春

時計の針の柵が越えられないのよ
わたし
間から手も
出せないくらいに

のどの奥にあ ....
夕闇に
かみひこうき
投げて

どこまで
飛んでいって
くれるのか

思い

馳せる

季節は春めいても
頬を撫でる風は
まだ
冷たい



ふと
隣に居な ....
はる風がふくと
ぼくらは旅に出る

あき風がふくと
ぼくらは旅に出る

風がふくたびに
ぼくらは彷徨い
風がふくたびに
ぼくらは傷つき
その代償のような
中途半端な安息を得てきた ....
 本当は、こんな文章を書くべきではないのかもしれない。ましてやそれを発表するなどということは、絶対にしてはいけないことなのかもしれない。だが、時には書かなければいられないこともあるし、書かなければなら .... また奥さんに怒れてしまった。
なぜ結婚後の女はこうも強くなってしまうのか。

俺が起きてすぐに酒を飲み出すのが悪いのか。
子供の世話を何もしないことが悪いのか。
悪いです・・ね。
俺は ....
ふたばさん「某日」に寄せて。
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=33259




真夜中に一人というシチュエーションは、
石垣り ....
「『ひそひそ』より『そひそひ』のほうが小声に聞こえる」
と某漫画の脚注で漫画家のみなもと太郎先生が書いていた
ほほうホントだ なるへそのごま(←ツマラン)
じゃあ他にも文字を入れ替えれば面白いこ ....
石鹸 ストロー 含ませて 
        空  へ。

虹の円 数秒の悦楽 
風の強い 晴れた 薄青へ
     飛んで  行け。

儚い 宙と 思慕


「そのうち」


 ....
あたたかい あさ

濡れた地図の上に書き込んだ名前は
滲むように、消えた
始まれない私は
いまだにまるい船の上です


 警笛は
 遠い雲のこと
 進まずに消えるのは
 あの空へ ....
虫が一匹
やってきて言いました
もそもそ なにかください
足を交換すると
あたりを闇雲に踏みつぶしました

鳥が一羽
やってきて言いました
ぱたぱた なにかください
手を交換する ....
たらちねの殻梯子からおりてくる
あの白いもののなまえを

ぼんやりと霞む視界だけれど
ああここにはことばがある

たくさんの羽虫が
いのちを喰いつぶして
ああでもつらくはない

 ....
悪いけど
ボクは君を食べる
自分が生きるために

ありがとう

君は誰を食べる?
君が生きるために

ボクはピラミッドの
中間あたり

日々
美味しいものを
食べている
 ....
バカ男の実験

先ずコップを用意します
コップに水を入れて塩をとかします
量は正確に目分量でお願いします
次にくつをはきます
とびらを開けて右足、左足、右足、左足
の順番で歩きだ ....
指先であそぶ旋律がピアノの鍵盤の上を流れて 
部屋に溢れるやさしい音階のすきまに
天球図は青くひろがってゆく
東のかなたの
さそりの心臓は自ら発火し
そのきらめきは引き出しの奥で眠るルビー
 ....
ミルクが欲しい1歳は
男が欲しい21歳に
あっけなく捨て去られる

新しいゲームソフトが欲しい12歳が
プラダが欲しい32歳の
財布から金を抜き取る

夢が欲しい33歳は
安定が欲し ....
  仔犬のトイ・ヌードル
  ももちゃんは
  六ヶ月になった
  体重も2.7キロに
  いまはとっくんちゅうである
  お手 
  お座り
  ふせ
  ハウス ....
一匹で眠れない犬が
夜中に泣くので
布団を運んできて
傍らに寝た

エアコンは
電気代がかかるので消す
モーターにも
休んでもらおう

犬は
私の寝顔を時々確認して
首を床につ ....
笑う

もう逢えないから

上昇気流に乗って、すばらしいオオカミの毛皮が舞う
運河と気体は太陽がオレンジ色に染めた

黒髪を揺らした君の太ももは堤防の上に座り
回転する渦からは10 ....
さてさて、と。三連休も今日で終わりですな。
俺は一ヶ月ぶりに本業の打ち合わせのため、東京を離れてました。
ずっと旅が人生のような暮らしをしていて思うことは、
自分の居場所を守ることも必要だが ....
湾鶴さんのおすすめリスト(758)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
空の底- 望月 ゆ ...自由詩49*05-7-3
アンダンテ- 望月 ゆ ...自由詩53*05-6-19
蒸し焼きの雨- 岡部淳太 ...自由詩37*05-6-18
銀の鈴参り- ヤギ自由詩10*05-6-11
蒼の季節- 落合朱美短歌9*05-6-4
クレヨン- Monk未詩・独白23+05-5-30
私はバーベキューが嫌いです- 初代ドリ ...未詩・独白5*05-5-23
二足歩行- バカ男短歌1605-5-18
私が子どもを殺さない理由- 佐々宝砂散文(批評 ...305-5-17
肉の在り方- 不老産兄 ...自由詩305-4-29
- 葉leaf自由詩13*05-4-27
つめのゆめ- ふく自由詩4*05-3-30
白い紙、赫い影- 嶋中すず自由詩4505-3-29
デラシネ- 草野大悟自由詩8*05-3-27
詩人の罪- 岡部淳太 ...散文(批評 ...40*05-3-25
小舟までの距離感- 瓜田タカ ...散文(批評 ...13*05-3-23
侵食と同化/「某日」に寄せて- いとう散文(批評 ...6*05-3-23
入れ替え文字- 加藤泰清散文(批評 ...605-3-21
遊び飽きた日- 千月 話 ...自由詩7*05-3-15
浮上するサイレン- 霜天自由詩705-3-10
一心不乱- アンテ自由詩6*05-3-10
白濁炎上- オオカミ未詩・独白1605-3-9
食物連鎖- 043BLUE自由詩305-3-5
実験- バカ男自由詩5*05-3-4
さそりの心臓- ワタナベ自由詩3105-3-3
滑らかに廻り続ける欲望の輪- 大覚アキ ...自由詩126*05-2-27
ももちゃんとお食事- 天野茂典未詩・独白505-2-20
犬悪- 蒼木りん未詩・独白4*05-2-19
もう逢えないから_笑う- 瓜田タカ ...自由詩13*05-2-16
現代詩フォーラム_ランダム道中千人斬り_其の五拾六〜其の七拾 ...- 熊髭b散文(批評 ...2005-2-13

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26