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東京は
私たちの隠れ家だった
誰も私たちを知る人などない街で
なにもかもを忘れたふりをして
ただのオトコとオンナになるための
狭くて大きな隠れ家だった
東京タワーも水族館も
....
たとえば
カーテン越しの陽だまりに
できるだけぽつんと
たよりなく座ってみる
時計の針の
こちこちという音だけが
胸にひびくように
明るみの中で目をとじる
いつの日かお ....
読み止しの本のページに蒼といふ字をころがせば梅雨の来たりぬ
カフェで待つ我を嘲笑いしストリートただいたづらに人の行き交ふ
雨音がやけに心に響く夜 広すぎる部屋頼りなき我
泣かぬ空みあ ....