あなたが卒業して

もう半年

今も

クロスシートは

太陽でいっぱい

あなたの影すら

みつかりやしない
自転車置き場の
かたすみで

セミたちが吹きだまる

かさかさと
枯葉のように転がって

閉じない瞳で空を見る


川沿いの
桜並木が手を振った

親猫は
いぶかる子猫を ....
みじかめに
つめを切ると

ゆびさきが
やわらかくなる

そのあと

髪を洗うとき
ゆびさきが
あたまのひふと
みっせつに
ふれる

そのあと

キーを叩くとき
ゆび ....
あの頃、君に告げられなかったことを今


 ***


ねぇ、君
冷やし中華を誰よりも早く始めたいの、とはりきる君の姿が僕は好きだったんだ



ねぇ、君
扇風機の首フリに合わ ....
さくら かんざし
あかねの 鼻緒

ねむりの いわおに 
腰かけ
仰ぐ 


ちり ち り りん
金魚の尾ひれが 
風鈴を蹴る

ちり ち り りん
黄色の帯と 
左手 
 ....
なんとなく気分のいい日には

枝を揺らす風だとか
キラキラした川面だとかを
鼻歌にして口ずさむ

そうやって

枝を揺らす風はやさしいなぁ
キラキラした川面はきれいだなぁ  ....
川縁の草いきれの中を
ひた走った記憶は
あるいは夢かもしれず


はじめは
ひとすじの流れにすぎなかった
けれど運命は
生まれる前から決められていた

旅を重ねるごとに
強さを身 ....
せっかくのスカートが、なんて
君は
ふくれた顔で
片手にサンダル

フナムシも
フジツボも知らない
君は
おびえた顔で
片手にサンダル



ここは 
たまたまの国道沿い
 ....
全てのいろが

変わっていく

はざまで、ふたり

確かな、ぬくもり

感じながら
湿った風が吹く朝に
君は薄い火を灯した幹から両手を離す


種の保存の掟は果たせたのだろうか
君の生き方は純粋で幸せだったのだろうか
最後は雲の切れ目から青空が見えたのだろうか


 ....
交差点の真ん中で
すすむ方向を見失う

ゆらりゆらぐとき
ふわりうすく浮き上がる
今を引きのばせば

わずかな希望を羽にして
けして上手くはないけれど

音なく羽ばたく
儚く ....
むらさきいろの透明グラスは
この指に
繊細な重みを
そっと教えており

うさぎのかたちの水色細工は
ちらり、と微笑み 
おやすみのふり


壁一面には
ランプの群れがお花のか ....
ビブラートする白
は、流れ落ちて目覚め
あとは黒い眠り

指先は
猫毛のように鍵盤を滑り
響きは深閑に温度をもたらす
私の背にかむさるその暖かい音色は
恍惚に揮え光冠を放ち
空中 ....
誰かさんに怒られると
すぐに浮かぶのは言い訳ばかり

のどの奥に ぐっ と飲み込む

( 夏の窓辺には蝉のぬけがらが置かれていた )

ぼくの{ルビ至=いた}らなさで
誰かさんの表情を ....
夕空は・・・

醒めてしまった想いを
包んで少し染めてみて
赤々と・・・

君へほんの気持ちです


青空は・・・

飛べなくなった気持ちを
軽々抱えて風に乗せ
青々と・・・ ....
自転車にまたがれば

ペダルにのせた足と
地面を蹴るかわりに
転がってゆくタイヤ

地球がまあるいのは
教科書でしか
知らないことだけど

その時生まれる風が
何処から吹いてくる ....
雨がやんだ
雲が流されていく
青空が顔をのぞかせたら‥


さあ
窓を開けよう
もう
鋭いところまで、
来てしまっている。

人々は、
気付いているのであろうか。
虚空は、
妖しく、うねりながら明滅している。
あさっての老人は、
{ルビ落葉=おちば}に手を合わせ ....
腰の曲がった老婆がひとり
大雨の中を歩いている
両手を鎖に繋がれて
重い足枷を引きずりながら
濡れるに任せ歩いている

彼女にも愛は確かにあった

独り暮らしの雨は寂しい
愛は何処へ ....


これより10分間

朝を発信します



周波数を

合わせてください

台風一家のパパは風、ママは雨

一人息子は快晴で
パパとママがいないとき

僕らをそっと照らしてくれます
給料日

給料日

今日は25日で

給料日

健康保険が

年金が

所得税が

昼飯代が

いくら引かれてるかなんて

どうでもいいのさ

金額さ

手 ....
流しのはじっこで
トマトにかぶりつく

切って 盛り付ける前
誰もみてない 朝

どっからくるんだろう
この 破りたい
悲しみは

形よく そろえて
行儀よく いただいて
終わ ....
純粋ならざる錬成から生まれ、
おぞましき獣となりて、
いまだ人ならず。

異物、
或いは汚物を喰らい、
蛆と成り果て、
蔑まれようとも。

いつか人と呼ばれる ....
今日が終わる
その少し手前で

ひとつ足りないことに気づく

いつものように
君を送りとどけた駅で

「またね」でもなく
「さよなら」でもなく
「ありがとう」でもない

ひとつ ....
まざりあっていく
せかいのなかで
しかいは
しだいにせんめいに
なり
ぼくらは
ひとりひとりになって
あるいてゆく
ことばを
ひからせながら

やまのあいだを
ぬけていくくるま ....
奴は
山に登るのだ
そう言っては、ニコン党のくせに
私のオリンパスを借りに来る
高山植物を撮るのだという


いつも汚い日焼け顔をしわくちゃにして
稜線を越えていくホシカラスの夫婦
 ....
私の潤みが見上げたら
あなたの潤みが見下ろして
液体・固体間で混乱してしまいますので
固体であることを確かめるには
錯誤の原因に満ちた視界を 失くすことです
そうして 固体ふ ....
秋風は
空の彼方で
昼寝中
雷鳴にさめる
午睡の汗
「目には目を 歯には歯を」

あなたの目は まっすぐすぎて

あなたの歯は 白く輝いて


わたしなんかの目や歯やなんかを返しても
きっといや絶対足りないだろうな、と


クーラ ....
銀猫さんのおすすめリスト(3217)
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