風船の顔をした 
君の彼氏が 
口先ばかりの愛を囁くので 
「 死にたくなった 」と 
君は深夜のメールをぼくに送る 

驚いて、瞳もぱっちり覚めたので 
深夜の散歩で月を仰いで 
川 ....
ことしもまた春が来て
暖かくなって
やがては暑くなる
またしても
煩い季節になりつつある
驕れる者 久しからず
正しきも
疚しきも
また同じ
そんな世捨て人のようなことを
つぶやき ....
シャープペンが紙を滑る音で
断ち切られる記憶が鼓動になる
遠い日、焦がれた痛みを愛しく思い

  あなたの体は柔らかいという方法
  私の融点を
  花の名前を当てるように
  ほほえみ ....
  
   「いつか奇跡」

霧雨の向こうに遠い日の日記 差し出した手が迷い濡れてく

影送り透けて遠のく僕たちの眩ばゆいほどにピュアな夏の日

吹くはずのない甘い ....
一期一会
だなんて、ことばでは語りきれない

こんなデジタルの時代だからこそ
0と1の狭間にあるものを
あなたに伝えたい

それは
感動に震える心臓の鼓動であり
汗ばんでしまった掌の ....
「 この世の外なら何処へでも ! 」 
という最後の詩句を読んだわたしは 
「 転居先 」について考えていたが 
そんな場所は、何処にも無かった。 

日常から逃れるほどに 
毎夜訪れ 
 ....
秋のりんご園では
赤に染まったりんごが
元気にりんりん実っていて

枝は垂れ下がり
重たい実
それに丁度よい枝

葉は光をつかもうと手を伸ばした
あのままの形
その向こうに広がる
 ....
掃き清められた玄関先に打ち水しませんか?

天井にファンをつけても
南国特有の怠惰な湿った雰囲気は味わえない

そう、
空調で管理された夏が
置き去りにしてしまった夏もある

蝉時雨 ....
遠くにそびえる
黒い山々
深い緑の杉林に入る
つんとする匂い
冷気が身体を包む
見上げても空は少なく
灰色で
まるで薄荷の中にいるように
涼しい

林の中では遠くまでは見えないのに ....
 {ルビ赤煉瓦=あかれんが}の橋を渡る 
 傘を差した婦人がうっすらと 
 遠ざかる面影映る 
 Cafeの窓 

 四角いテーブルの前には 
 文学館で偶然会った詩友が 
 詩について ....
あなたのご推察のように
私の頬袋という港には
一艘の縞模様が
静かに停泊しております

ふとく、ほそく打ち寄せる
うるわしき流線の集合する先端を
風に尖らせ
凝縮された夏色の系譜は
 ....
“ねえお父さん
どうして空は青いの”

駆け寄ってきて
尋ねてくる君は
とても綺麗だ
だから僕は答えたくない
太陽光が大気にね … 、なんて
答えたくないんだ
だから
“どうして ....
かみさまもしゆるされるなら
あの人のいのちを私に見せてください
そしてこの手でなでさせてください
ありがとうを言いながら
何度も何度もなでさせてください
雨降る夏の若き葉に
雫結びて一つ落ち
下の葉受けてまた落ちる
その{ルビ音=ね}はまさに時のよう

雨降る夏の黒き地に
蛙這い出て一つ鳴き
雨水打たれまた当たる
その絵はまさに歌のよう ....
おもてはどこですか

みぎは 
ひだりは
うらがわは


問いかけるほど
しずかになるから
物言わずには 
いられない

すぐにも 
あしたは来るけれど
ちいさな点 ....
ささやかな我が家は
海風を松林がさえぎる
小さなキャンプ場に
僕と君の子供の手で建てた

細引きはしっかり引っ張ってとか
ペグは斜めに打ち込んでとか
入り口の向きの決め方とか
寝心地の ....
ある日の{ルビ些細=ささい}な出来事で 
仲良しだった 
AさんはBさんの陰口を 
BさんはAさんの陰口を 
別々にぼくの耳は聞いていた 

夕暮れの 
空気のはりつめた部屋に 
Aさ ....
パンドラの箱だったのか定かではない

黒い魔法の小箱の扉を開けてしまった
目新しい冒険談のまっただ中をうろうろ
見る物聴くものうきうき楽しくって
実体験しなくても経験値が倍増していく
 ....
たとえばだれかのこうふくが
だれかのふこうのうえにあるとしたら
それはとてもかなしいことかもしれません
そのかなしみもまた
だれかのよろこびのかてになっていて
だとしたらとてもふくざ ....
五月のかぜを渡るとき
遠いひかりは
よみがえる

あおたちの名の
車輪のなかで
一斉に
いま
みどりはかえる
日にかわる


 かじかむばかりの
 指だったのに
 いつ ....
君思ふわが名流るる滝つ瀬の
   はやき心をたれか止むらむ

紅の色に夏の葉かくす{ルビ山躑躅=やまつつじ}
   いでやかなしき人をぞみゆる

こころありや宵待草にあさつゆを
   ....
体温は
ひとつになるアルビレオ
今日からは
遠心力で結ばれる

意志が
それを果てるまでと誓うだろう
ある時は照らされる者の影であり
そしてお互いだけが
救える日々の

満ち ....
いちたすいちは
にじゃないと答えたら
みんなに笑われた
でも
美術の先生だけは頷いてくれて
スケッチに出かけた
あの丘の上から
故郷の青空をいつまでも眺めていた

ずっと憧れていたこ ....
{引用=
きみがとなりにいて、まつげの
触れるくらいとなりにいて それは
おどろくほど退屈で いとおしい
午後で}




きのう、オジギソウが発芽して
日記にそのことは書かなかっ ....
まぼろしか白夜の夢に君を抱く 鼓動ひととき重なりて、泣く

時を打つ鐘の音色も{ルビ夜=よ}の色も白くまどろみ繰り返す「恋」

白夜なら大地もぬくもり忘れずにいるから今宵は許しあお ....
文書グループ「夜、幽霊がすべっていった……」
http://po-m.com/forum/grpframe.php?gid=33&from=listdoc.php%3Fhid%3D1388

  ....
 寒いじゃないか
 ハンバーガー
 一つ食うに困る人がそこにいるぞ

 ヨレヨレのスーツを着た男性が公園
 湖のナマズのような
 ぶっちょう面で座っているぞ

 昼間から酒を飲むひげ面 ....
月光をすくい、すくって
髪を洗い
ほっそり
とうめいな櫛を曳く

鎮まってゆく肌、肌に
しみこんでゆく
流麗な調べ

{引用=
呑まれても
ひとひら
抱きしめても
ひとひら
 ....
犬小屋で眠っていると、
きつねのこんに声を掛けられた。

「どうして、
 そんなところで眠っているんだい?。」

ぼくは、
わるいこだから。
そう答える ....
地下鉄はきらいだ
そとは暗い

こんな朝に
あいさつを
したいのに

 *

このうすいからだの皮膚に

染みだしたような

うわずみのような感情が潤んで

それを掬おう ....
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