人生思い返せば 嫌なことが 思い出させる・・・
しなかった後悔 してしまった後悔
いろいろあるけれど
それが私の生き方 周りをうらやましがったって何も 変わらない。
我慢して ....
夢を見ているだけでは
消えてしまうから
夢を摘みにゆこう
その夢は遥か遠くても
君のすべてが始まる
夢に終わりはないはず
夢を見ているだけでは
忘れてしまうから
夢を育てにゆこ ....
うやむやに熔けてしまっていませんか
その夕暮れに
指揮棒に従うことで
いくつの雑音を聞かずに済みましたか
なつかしい歌たちに包まれたい日があります
拒みたい日もあります
....
A子(主婦39歳)は嘆いていた
価格破壊の世の中を
街を見渡せば
いたるところに100円ショップ
(なのにレジでは105円取られるのよね)
超ディスカウントショップも蔓延し ....
(でっかいのが、死んだ。)
風殺すようないかり肩に丸刈りの白髪頭乗せて来るのは あれは
ロブス 漁師で 工房の隣の教会の管理人だ
逆光でも分かる お調子者の いつものいたずら ....
「太陽は暴力だ。
冷房の効き過ぎた教室で
あたしはカーディガンの袖を食みながら
前方伸身2回宙半ひねり
を、決めた燕の
誇らしげな嘴を 遠く眺めていた
あの、三つ子の巣立ちは
母の墜 ....
照りつける夏の陽射しの下
墓石の群を横切る私の地面に頼りなく揺れる影
一瞬 頬に見えた{ルビ滴=しずく}は 涙なのか汗なのか
( {ルビ嘗=かつ}て 一途だった少年の恋は
( 夏の夜 ....
1.
もわもわ
と、ふくれあがる嫉妬心
あなたが遠くをみつめるその先に
見えるはずのない影を見ては
心に広がる黒い雲
2.
クルクル
と、まわる私の猜疑心
ゆう ....
砂糖にたかっていたアリを
靴で踏みつけた
おまえは家の子ではない
アリの巣から拾ってきたのだ
前の夜、酔った父は言った
群れは乱れ右往左往し
数十匹は難を逃れ
数十匹は幸せな表情 ....
真夜中の街
儚い灯りを縫い合わせて
君はいくつも
星座を作ってみせ
物語がわからなくても
知ったかぶりで綺麗だねと
僕は何度も
言うのだろう
地上の流れ星はいつも
赤 ....
今日は職場の老人ホームの納涼祭であった。通常の業務を終えた
後の18時半に始まるので、正直勤務中は、「今日は一日、長いな
ぁ・・・」と思いながら働くのだが、いざ盆踊りが始まってしまえ
ば、暮れ ....
新しい世界を開く事で
新しい不自由も
引き受けなければならない
コンピューターは未だにあたしには
ブラックボックスである事は確かで
黒い魔法の小箱の扉を開けると
静かに息づいている ....
溺れていく夏の海の傲慢を乗り越えて、原色
の光景にすべりこんでいく。速度を上げろ。
減速してはいけない。止まってしまったら、
たちまちにして恐怖がおまえをとらえるだろ
う。夏に生きる恐怖。夏に ....
宛てたい心があります
傍目には
いまさらでしょうが
いいえ
いまだからこそ
伝えたいことは簡単なのに
前置きが長すぎて
床に散る便箋は増えるばかり
傍目には
綺麗な足元か ....
放課後のプールサイドに一人きり石を投げれば割れる太陽
まだ細い腕もいつかはヘラクレス鏡にうつる半裸少年
肝だめし墓場を歩く君とぼく怖くないよと結ぶゆびさき
花火あがる綿菓 ....
障子のむこうでは
雨の簾が揺れています
重なり合う影を
私の分だけ
一枚引き剥がして
あなたの流れに
耳をすませ
聞き取りたいのです
....
学校を卒業して
実家に戻った君から
普段と違う調子で
不意に電話が入る
ずいぶん遠い町に住む君と
昨夜同じ受話器から
おやすみと言ったばかりの僕は
醤油の有名な町で
働き暮らしていた
....
彼は今迄何度も転んで来た。
愛に{ルビ躓=つまず}き、夢に躓き、
恋人の前に躓き、友の前に躓き、
鏡に映る、自らの{ルビ滑稽=こっけい}な顔に躓き、
振り返れば、背後に伸びる
長い日 ....
初夏の雫を集めた、里芋の
透明な葉脈の裏側で
夏風の子が
小さな産声をあげる
まだ、うまく飛べない
棚田の{ルビ畦=あぜ}に沿って
緩やかな曲線を描くと
早苗に浮かぶ蛙が
水かきを ....
いつまでも気付かなければ良かった
と思うことがある
熱帯夜の寝苦しさに目をふと覚ますと
わたしの知らないおとこのひとが
わたしの横で寝ていて
二つ並んだお揃いの枕と
ふたりで寝るには狭いベ ....
今日の空はぬかるむ
沈むように空に立って
私は天空へ
憤りを捨てに行く
雨があんまりたくさん降ったので
ひとつふたつと数えるのもあんまりだと
仕方なく濡れてみる
そうでなくとも独りは淋しく
雨雲は灰色の陰から
あれはきっと汗や涙に似たもので
此処は海に ....
打ち捨てられてそこにある
朽ちたピアノ
横たわる私
ぽろんぽろんと
雨音と共に
雫が鍵盤を叩く
音色が世界を包むとき
雷が悲しみを切り裂く
思いはどこへ
姿なき君の手をとり
ぬかる ....
覚えていますか あの国道を
場所のことではなく
名前のことではなく
もう二度と通ることのない
あの
国道のことです
向日葵の頃には
とても眩しいものでした
容赦のない陽 ....
今年もまた 原っぱに
レンゲ草が一面に咲きましたよ
レンゲ草は
その真っ白なすべらかな姿を
揺らしています
中華料理店のトラックが
止まりました
レンゲ草をごっそりとっていきまし ....
青々と
広がる蓮葉には
明け方の雨の
ひとつぶ、ふたつぶ
みつぶ、よつぶが
それは見事な玉を作り
ころころと
風にゆれながら
まるで生まれたての
宝石のよう
真っすぐのびた
....
{ルビ異花=ことはな}の{ルビ雲夜=くもよ}にしんわりんと咲き
翼よ
きみはなぜ
はたたくのか
熱く青くはためくからだ
その空間を根幹となし
風の性霊を動力とするためか
花 ....
はじめて海を知ったのは
函館山の東側、岩だらけの海岸でした
あちらこちらに見える対岸の
私との間は早波で仕切られ
たくさんの潜水艦が行き来しているのだと
おじいちゃんに教わりました
次 ....
夏ひらく夢は
空に爆ぜる大輪の花
ほんのり蛍の揺らめき
風孕むびいどろの澄んだ音色
今を鳴ききる蝉の声
儚く琥珀色に透ける抜け殻
明けていく毎日の残像
――Sに
世界は美しいと感嘆する前に
やらなければならないことがあって
誰もがそこへ向かって走っている
完璧なソネットなど書けやしないから
俺の言葉はいつだって
掘 ....
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108