真夜中の発電風車が
月を三回切りながら
一回転する
生きていないカラクリ仕掛けは
今日も北の海に吠えていて
生きてもいないのに
時々、さぼったりする

風も生きてはいないのに
ため息 ....
○さん △さん □さん ×さん
ぶつかりあって 
スクラムを組めない 
日常の僕らの職場 

たくさんの言葉で 
自分の正しさを伝えるほど 
はぐれてゆく 
○さん △さん □さん  ....
月を落せると信じていたから、いつか触れようと誓い合う。


ゆっくりと近づいてくる景色を、
遠ざけようと、するために眠る。
いつからか儀式となった風景を、懐かしいと君が言った。
首をかしげ ....
くぐり抜けていく
いつも裸足だ
闇のそばでは

どうして自分だけは
かわらなくていい、などと
つぶやいていたのだろう

   ああ、それはちがうよ
   タングステン
   熱で溶 ....
まっかでツヤツヤの唇がにんまり微笑むと
脳内環境は大豊作の映像ではち切れんばかり
醤油の芳ばしいほくほくの栗ごはん
しゃっきり、すっきりまっかなリンゴ
ぷりぷりのさんまはやっぱり苦みばしっ ....
生きれば生きるほど
しなければならないことが
多くなってゆく
いいことが続かないことが
多くなってゆく
昔に恋した想い出が
まぶしいままに

生きれば生きるほど
すべきことが
多く ....
「最初で最後の、黙礼を交す」



いまはむかし
(この{ルビ宇宙=そら}もなかったころ)
それは無としかいいようのない、事象でした
そんな折に私は、
星占いをゆめゆめ零さぬようにと、 ....
ラジオで流れたちょっと古い歌に
思い出す学校の教室
見上げると野焼きの煙
校庭の空にあいつはいない

  工場跡がショッピングセンターにかわる
  空を割っていた煙突が消えて
  秋の花 ....
失恋は感傷に浸るためにある
そんな捨て台詞
あなたは残し
ひとり、わたしは取り残されて
遠く過ぎ行く機帆船の陰に
絶望の甘い涙を流す
(白い砂浜で貝殻ひとつ拾った
身体の隅々にまで刻まれ ....

林檎は何時でも
小気味よい音を立てて
裸になってくれる
こんな女の人がいたらいいなと思う
十月の昼間は少し暑くて
隣家から
おもいっきりテレビの音声が聞こえる
シンクには
小腸み ....
列車を降りて
たどりついたのは
ごく細い町

雨は熟しているのに
建物はアイス・バーみたいなんだ

ホテルのベッドで
ゆっくりとくたばっていく

眠ればプール
       ....
<あきらめ>の四文字にアキとメと見つけ秋に芽生える草木を想う



片翼では飛べない空よすすき野は背中の地平線に波打つ



君の手に止まるとんぼを接写する今この時よ{ルビ ....
洗面器に金魚を二匹放したら波紋にひかる新月の影



告白に一瞬ときがとどまって乱反射する川が痛いよ



自転車に初めて乗れた日の風を呼びおこしてる恋のはじまり



まひる ....
くっくぅ、くっくぅ、くるっく

からくりどけいがときをつげる

くるっく、くるっく、くっくぅ

色づいていく、みどり

くっくぅ、くっくぅ、くるっく

深まりゆく季節に

 ....
風船が
高い木の枝にひっかかり
君が
届かないって言って泣くから
わたし
よじ登って
取りに行ってきたのに

帰ってきたら
君はいないの

いつまで待っても
もう
取りに ....
一日の疲れを 
シャワーで洗い流していた 

湯舟には 
二本の髪の毛が組み合わされ 
「人」という字で浮いていた 

水面でゆっくり回って逆さになり 
二本の毛の両端がくっついて 
 ....
ばぁさま、知っとるけ?
ゆんべ、あの知事さぁ、んとこで
大立ち回りがあったんよ
知っとるも何も、あんた
村中大騒ぎで
駐在さんが猟友会に電話をするは
マタギの権蔵じいさんまで叩き起 ....
さくらがみたいのと
おまえは呟く

けれども
おまえの為に
こんな時期に
桜は咲いてくれないのです




ようちえんにいきたいの
とおまえは呟く

しかし幼稚園は日曜日に ....
今日も仲良くけんかする 
何の変哲もない 
親父と母ちゃん 

日々
腹を抱えて笑ったり
頭に{ルビ角=つの}を立ててしまったり 
からかいあったり
愉快な職場の仲間達 

両親や ....
いくつかの橋が
思い出せないでいる
名前を覚えなかった川の
こちらとあちらを
思い出せないかたちで
きっといまもつないでいる

完全なものが美しいと
君は言うけれど
不完全なものは
 ....
このアパートに住み着いている猫の話では
世界はすでに終わってしまったらしい
猫は目を細めて悲しそうにしているが
世界がいつ始まったのかまでは教えてくれなかった

仕方がないさ、と猫は言う
 ....
りんろ
 りんろ

あなたが はなしてくれた

ちいちゃいころ

りんろ
 りんろって

云ってたって


かわいいな

 りんろ

すてきだな

 りんろ

 ....
{引用=


一、ヘヴンズ・ヒル

枯れることなく
花の咲きみだれても
それは
開くことをしない
閉じられたままの
かなしみの
すそ

風が
つねに優しいならば
怯えるこ ....
あらしの余波だろうか
はたまた 世間のしがらみだろうか
木枯らしが 落ち葉といっしょに
チリと涙 芥とおもいまで まきあげて
足早に歩いていくコートをくすぐっていった
そして 今 スコー ....
わたしのくびれを
無数の星砂がくぐりぬけ
今か今かと
あの人からの着信を待つ
動脈に溜まり過ぎた
星砂で
浮腫んだ下半身は辛いから
壁際でくるり
倒立でもしてみる
静脈を辿る星砂の勢 ....
銀色の風が
大地を鳴らしながら
通り過ぎてゆく

その音は
眠っていた自分の何かを
覚まさせ
体内を駆け巡る

灰色の雲が
大空を渡りながら
広がってゆく

その塊は
横た ....
どんなに難しい本を読んでいたとしても
喜怒哀楽
たった4文字に人のこころは捕われて
(それってほんとだよ
いつになったら大人になれるのかな
つまらないことに腹を立て
投げつけたことばの痛み ....
{ルビ滑稽=こっけい}な自分の姿を{ルビ罵=ののし}られ 
哀しい気持で歩いてた 

帰って来た家の門の 
足元に置かれた 
ハロウィンの{ルビ南瓜=かぼちゃ} 

皮をくりぬいて 
 ....
その指先から
放たれた熱に
目眩して
浮遊する

私もまた
ひとつの
季節なのだと

いずれは
白く
凍ってしまう

冬枯れの木のように
紅葉が近づく{ルビ樗谿=おうちだに}は
とうめいなたくさんの蛍が
言葉だけつまった
名前だけの思い出を
夕暮れにかえそうとする

いろだけになってしまう
ぬくもりを失うと
とうめいにな ....
銀猫さんのおすすめリスト(3217)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
真夜中の発電風車- たりぽん ...自由詩6*06-11-5
「_千手観音_」_- 服部 剛自由詩10*06-11-4
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でたらめな星の水族館- たりぽん ...自由詩17*06-11-4
*唇によだれ*- かおる自由詩10*06-11-3
今が悲しくて- ぽえむ君自由詩12*06-11-2
星と礼- こしごえ自由詩20*06-11-2
僕たちはあの頃にいない- たりぽん ...自由詩906-11-2
冬の蜃気楼- 恋月 ぴ ...自由詩28*06-11-1
所感- 吉田ぐん ...自由詩1806-11-1
Kiss- ふるる自由詩7*06-10-31
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一夏_(side_A)- まほし短歌13*06-10-30
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わすれもの- とうどう ...自由詩14*06-10-30
「人」- 服部 剛自由詩11*06-10-29
*イノシシが知事公邸の裏庭を駆け回る*- かおる自由詩8*06-10-28
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沈下橋- たりぽん ...自由詩17*06-10-27
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銀色の風- ぽえむ君自由詩7*06-10-23
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環流する季節- LEO携帯写真+ ...23*06-10-20
砂丘で蛍を見たあいつ- たりぽん ...自由詩1506-10-19

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