ラジオをつけたまま
テレビを見ている
悲しみを集めて結晶を作ったらキレイだなと思う
一日が終わる

ラジオは喋りながら
人を殺す
朝からそれを数えている
今日も僕の名前は読みあげら ....
そのひとは腕時計を見る
そのひとの腕時計は1分1秒狂ってはいない

そのひとにもなんのためかは分からない
でもそのひとは腕時計を見る

そのひとにもなぜ正確に時刻を合わせるのか
でもその ....
駅でたくさんの人が下りたあとの座席に
包みが置かれている
忘れ物だ
ぼくはあわてて取って
フォームを歩いて
事務室にいって
遺失物の届出をしようとしたのだが
形のあるものでないと受け取れ ....
「もも色の風だよ もも色の風だよ」
と誰かが言った
そんなはずはない 
冬の真っ只中なのだ

「もも色の風だよ もも色の風だよ」
とまた誰かが言う
窓を開け のぞいてみると
確かにもも ....
わたしには、
嫌いなものがある
それは自動ドアに映るわたしの姿だ
内股歩きの巨体が
いくら進んでも前に行かない
こ ....
     


水路沿いにある病院を
服薬をもらって出た
六番目だった
先生は機械のように診察した
わたしは それにふさわしく
死人のように応えた
道路では 
駅からくる通行人がま ....
 島は一年中寒さに震えていた

 そのかわり
 言葉と微笑が薪であった

 古い柵を壊すことなく
 海岸で流木を拾うことなく
 ストーブの火は言葉と微笑を
 のみ込んだ

 我々が ....
一日
ハレルヤ
ハレルヤ
金とステータスが廃止され
彼の人間性はちっちゃくなる
頭を掛けた洗濯バサミ
柱にきらきらと光る
高慢で嫌な[空気]だった
あなたはいくらみたいな海の生き物?
 ....
部屋の灯りを消して
几帳面にいれたドリップコーヒーのカップの上に
角砂糖を置いた匙を手で支え
ショットグラスのブランデーで砂糖を濡らす
柄の長いライターで砂糖に灯をともし
青い炎を見つめる
 ....
ゲーム--スタート
--"-"(2)いいえ。
--"---->-->「--10 --いいえ
--"-"(1つ)いいえ
回転するボー ....
月曜日に食べた寂しさは
水曜日辺りにはすっかり消化されて
金曜日にはうんちとして出てしまった
うんちが出ると
お腹が減るので
土曜日に楽しさを食べた
だけど、楽しさは消化が早くて
日曜日 ....
2012/10/23 16:00

外は雨。風が強く吹いている。
低気圧の発達。
積乱雲。現在は流動していく。
どこまでも好きに。
窓から見える風景が滲む。
遠い記憶が滲み。
石田衣良 ....
私が人を喰らう時
人は塩っぱい汗の味がした

道行く人を喰らう時
人は泥と草との味がした

私が隣人を喰らう時
人は木を噛るような味がした

私が父を喰らう時
父は魚のはらわたのよ ....
兎はほっとしたが、問題は収束していなかった。



長湯のあとの、立ちくらみの、喪失感。
一瞬だけ、私は自分の名前よりも、単純な問いに頓着した。
概念を越え、超え、頭蓋を突き破り、およその ....
夏と秋の間に線が引かれる
夏の空気と秋の空気が入れ替わったのだと言う

若い頃に
紙に縦線を引いて
左側にはできたことと
右側にはできなかったことを
書き出す男の話に夢中になった

 ....
松の根元に
腕を組んで眠る彼女である

彼女はここいらの生まれではない
こんなにも湿った(朝の)あぜ道のそばでは
彼女は豊穣なる火の国の生まれだ
だからよくしゃべりもするし
燃えたりする ....
風を脱がされた雨が淋しげに
吶吶と落ちている
かなしみだ
わたしのかなしみのうつしみだ

晒されて
ほら聴こえる
よおく聴こえる
嘲笑い

わたし、宛て





風 ....
 耳鳴りがする、ずっと遠い。

 静かになったと思い、見渡すと、島国は無くなっていた。

 鳥がやっと一羽、乗ることができるくらいの岩礁が、
 まだゆっくりとした白煙を上げている。

 ....
一日に関して
使用される時間の箔は
旅人の首筋に降りかかり
その歩みを止める

魅惑される獲得は
馬の口への旅
正しく終了した
多くの古代文明


海岸
通過

クモの ....
我が家では去年の秋から
家電品が壊れるという【 連鎖 】が始まっている

最初に洗濯機が壊れた
スイッチを入れても作動しなくなった
もう7年は使っている 
そろそろ寿命だったのかな
洗濯 ....
寝息を立てる背中に心の中で呼びかける
世にも優しい人
ベニヤ板で塞がれた窓に蒼い月の光を描こう
今は夜中、外は涼しいはず
都会も眠り、時の歩みも止まったよう
月光と小さな鉢植が要る(習慣化の ....
積乱雲が雨を降らせる。
空が好きだな。雲が好きだな。それを映す
水面が好きだな。言い出したら霧を見つけた。靄も好きだ。
雲の根源は地上に流れる水にある。
葉の裏から出た水蒸気にある。
空が私 ....
木々の緑を水面に映す静かな湖のほとり
子どもたちが乗るボートが1艘
桟橋の近くのサンドイッチ屋に到着しました

「いらっしゃい、みんなおなか減った?」

女店主が言うと

「減った。」 ....
想像してごらん
額に猫を載せて歩いてゆく人を

想像してごらん
通りを横切る犬の大きな糞を

想像してごらん
派手なミニスカートをはいた金持ちの貴婦人を

想像してごらん
パレード ....
吐息だけが白く昇って
何を祈るでもない
ただ
彼女はちょっとした暇潰しに
空き地にどこからか
降ってきた神様が
お配りになられた
愛についての本を開いたのだ
何にせよ説教じゃん
明け ....
純白に広がった眩しき光の画用紙に
身を震わせながら生ぬるいみずを垂らした
祈りに悶えるおんなの吐息を筆にふくませ
なぞりはじめてみた
何故だか気怠い何故だか
満ち溢れてくる月の情緒の沸騰のよ ....
マカロンをもらった
もらいたくもない奴からもらった
カラフルでやわらかくてかわいらしいマカロン
もらいたくもない奴からもらったのに
カラフルでやわらかくてかわいらしいマカロン
そして俺は負か ....
サンデーバザールのあと
あらしが何度か通りすぎ
片腕の乞食が食いっぱぐれ
捨て猫みたいに骨と皮だけになって


水気で頬をいっぱいに膨らませた雲は
策略的なハンターの目つ ....
「遍ねきもの」
         木の若芽


世の中で起こっている一切の事は
まさに自分の心の中でも起こっている
同時に進んでいる
遍ねき時間
ああ また
わたしに台風が発生した
 ....
河田町のランチ時
ショートカットの急坂を
曙橋へと下りる時
おとこ社員を従えて
登って来たのはお地味なあの顔
あべちよ
羽織ったカーデのあいだから
堂々お山の五合目見せて
やっぱ露出度 ....
松岡宮さんのおすすめリスト(1292)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
電気でできた賢者- 竜門勇気自由詩2*12-12-6
そのひとは腕時計を見る- HAL自由詩6*12-12-3
箱詰め電車- 殿岡秀秋自由詩912-12-1
もも色の風- 凪 ちひ ...自由詩10*12-11-29
『すがたみ』- あおい満 ...自由詩7*12-11-28
一月の空—デッサン_- 前田ふむ ...自由詩512-11-26
島の火- 綾野蒼希自由詩5*12-11-23
一日- 和田カマ ...自由詩1*12-11-21
誰の為でもない儀式ばった振る舞い- 深水遊脚自由詩6*12-11-17
デッドボール- 和田カマ ...自由詩2*12-11-13
きれいな落ち葉をひろって- 小原あき自由詩7*12-11-6
16:00から17:00- かんな自由詩2*12-11-3
私が人を喰らう時- 水瀬游自由詩412-10-27
the_small_world- とりかご自由詩212-10-26
バビロン再訪- N.K.自由詩3*12-10-22
彼女の来歴- オイタル自由詩5*12-10-20
とつとつと- もっぷ自由詩812-10-17
耳鳴り- Ohatu自由詩2*12-10-16
- 和田カマ ...自由詩3*12-10-15
【_連鎖_】- 泡沫恋歌自由詩11*12-10-14
世にも優しい人- salco自由詩13*12-10-13
一昨日の私は明後日の空を想像できない- かんな自由詩12*12-10-12
パスコ- 和田カマ ...自由詩4*12-10-11
想像してごらんイマジンをージョンの誕生日によせて- ……とあ ...自由詩18*12-10-10
誰も知らない- ブルーベ ...自由詩1*12-10-8
火の粉のようになりたい- マーブル自由詩412-10-4
マカロンにまかされて- 新守山ダ ...自由詩812-9-29
街角で簡潔に詰め込んだ食事のあとで- ホロウ・ ...自由詩7*12-9-25
遍ねきもの- 木の若芽自由詩512-9-24
がんばれあべちよ- salco自由詩8+*12-9-20

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44