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時折
窓の外にやってくる
小さな鳥
カーテンごしのシルエット
じっと佇んでいる

窓を開け放って
歌っていると
鳴き声が聞こえる
歌うのをやめると
静かになる
再び歌うと囀りはじ ....
わたしは見た
立葵がゆれるのを
風の仕草を想いながら

わたしは見ている
だが今のものとは違う
ずっとむかし
でこぼこ道の端
夏草から抜きん出て
こちらを向いた
斜陽のせいか
ど ....
未だ幼木の胡桃の木の後ろには籾乾燥施設があって
霧はそれらを囲むように包んでいる

疲労という疲労は
体のあちこちに固形物のようにしこりとなってとどまり続け
筋肉や腱を蝕んでいるような気がす ....
(妻を忘れるため、父は随分前に出かけた、)

水分をかんじなくなったという母は、
乾燥を終えて、洗濯機から飛び出すとうめいな犬たちを、
外へ放ちつづけている、
犬たちは、夜中に作られて、朝に ....
掲示板
 イタコです。週に二度、ジムに通って身体を鍛えています。特技は容易に憑依状態になれることです。しかも、一度に三人まで憑依することができます。こんなわたしでよかったら、ぜひ、メールください。ま ....
幼い頃から私は
ガラクタ集めが趣味の父に連れられ
世界中を回った
楽しいことなんてなかった
とは言えないけど
概ねひどい生活だった

カステポー空港からバスを乗り継ぎ
見覚えのない ....
十四時をすぎて、
雨が上がった午後には
きっとわたしでもどこかへ行けると思ったし
もう少女でもなかったし
切符を買うこともできると思った

長い階段を降ってから昇って
手のひらの ....
わたしの気持が愛に近づくごとに
あなたの精神がつめたく枯れていきます
でもそれはとめどない欲求で
近づきはするけれども
決して愛にはならなかった

つめたい土に眠っている
こごえ ....
 あの原稿を送った後のことだ。ジュネの『葬儀』を読んでいたら、こんなことが書いてあって、驚かされた。


 とつぜん私は孤独におそわれる、なぜなら空は青く、樹々は緑で、街路は静まりかえり、そして ....
『イル ポスティーノ』という映画を見ていたら、パブロ・ネルーダの詩の一節が引用されていた。


俺は人間であることにうんざりしている
俺が洋服屋に寄ったり映画館にはいるのは
始原と灰の海に漂 ....
もうすぐ夢が終わるってときに
あなたは顔を洗おうとしている
集めた虹が泡になって消えていくときに

世界は痙攣して
わたしは吐き出される
あなたは顏を洗っている
洗面台に残った泡たち ....
ぎゅっとにぎった手のひらに伝わる金属の鎖の冷たさ
そっけない硬い木の座面
離してはだめだよ と降ってくる、声
靴底で蹴るとざらっとして土埃
膝で漕ぐたびに
行ったり来たり
ふりこはゆっくり ....
銀行へ行った日、自転車で坂を下ると、急に夏の顔になった道がひらけて、水色の画用紙を引き裂いたように、夏空が目の前にせまる。ああ、もう夏か。

それで私は小学生の頃を思い出す

なんだかちょうど ....
管理職になった
能力を評価されたというよりも
年齢による玉突きだろう
毎日重たい案件がのしかかり
説明に口ごもる
左肩がしびれて
物事は進まない


秋葉原で電車が停まると
エ ....
生身のひとが
都市に残っている噂とは逆に
鉄路を踏んでゆくと
霊とすれ違った

稀にたたずむ
かつてのひとの家宅は
いま わたしの背丈を遥かに超える蔓草が
幾世紀の愛憎を晴らすように
 ....
涙のような夜があけていく
かたく結んだ祈りが破られていく
君のまぶたに塗られた祈りだ

本当に愛するつもりなんてなかったのに
ただ風が強く吹いただけなの
一匹のイワシが大海の中で、何かを思考しながら泳いでいる
あまりにも複雑な海の水はとても塩辛くて、飲んでは吐き
体内をおどるように走る塩辛さに眉をひそめながら
それでも彼は泳ぎ続けるのだ
まがい ....
汚れた衣服をいくつか籠に放り込んで、そうしてぼくたちはカラフルな影を選んで家路についた、どの日めくりにもあった日焼けの跡のことを、反射する屋根の眩しさ、室外機の低い振動、五月は水色のタイト .... ゆるゆるとながれている
今もながれつづけている時間を
ふいにとめた とある春の庭がふたつ
となりあっている
ひとつは住人によってよく手入れされていて
赤いチューリップが笑い
黄色のパンジー ....
 二両電車のシートから
 真向かう窓 で
 連なる民家の軒と緑の蔭

 物皆の息吹き
 重々しくもあり
 閑かなる虚しさに堕ち行く
 薄暮のとき

 欠伸を殺し盗み見る
 斜め向か ....
あなたを好きでいることは
光のなかにおちるくらやみを
しずかに見つめることでした

あふれ出そうな言葉が
皮膚のうらでさかむけに流れ

光にのまれるのか
くらやみがのみ込むのか ....
わたしたちの夜、わたしたちの朝、そしてもちろんわたしたちの昼間も、キーワードによって圧迫される。AIが整える意味の上を歩き、見上げる空は検索窓の細長さ、いいのさ、だってどちら側も同じだもの。夜には .... 読点でできた蛙


なのか
蛙でできた読点なのか
文章のなかで
勝手に
あっちこっち
跳び廻る





読点でできたお酒


ヨッパになればなるほ ....
<1>

Pop pop pop pop
Gonna make the asphalt boil
Pop pop pop pop pop pop... sizzzzzzle
Go ....
あなたは長い間わたしの神様だったように思う。たまに来て笑って、ちょっと触ってくれる神様。見るたびに薄く透けるようになって、最後には滴る水になった。いまは、そして「あなた」という言葉になった。
ど ....
どのような一日にも正しく夜が訪れること、真新しい傷にも沈黙の色が塗られていくこと、手続きを終えることなくありのままに申し送りをしていく、例えられた光、覚えたままの足取り、省略や .... つぶれるような思いで
たどりつくと
あなたはすでに
水になってしまっていた
流れていくので
じきに川になり
いつかは海にもなるだろう

ここはまだ高いのだ
流れていく先がある ....
音楽のせせらぎ
跳ねまろぶ輝き
クスクス笑いを隠すように
去っていった
あの永い一瞬
瞼の裏にホチキスで留めたまま
耳をふさぐ風
風のふところ
雲のにおい
クジャクチョウは目を覚まし ....
耳をすませたことがある
遠い宇宙のささやきだった気がして
ふと星々が混雑した夜空は
まるでにぎやかな物の怪のいない屋台村のようで
深々と夜はふけ
いたずらに星々はふるえていた

家の傍に ....
わーい春のさかさま
黄色い花を摘む
卵を買いに行って
転んで帰ってくる

いつかまたここに来ようねって
言ったそばから消えて行った
ちいさく、ずるい人たち

どんな歌も届かないよ ....
七さんの自由詩おすすめリスト(1322)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
鳥と歌う- 自由詩524-7-16
見つめる声- ただのみ ...自由詩6*24-7-14
霧の朝- 山人自由詩11*24-7-2
水分をかんじない- パンジー ...自由詩624-6-30
Supper’s_Ready。- 田中宏輔自由詩9*24-6-24
sister's_side- mizunomadoka自由詩624-6-20
十四時- はるな自由詩424-6-19
たね- はるな自由詩324-6-16
Sat_In_Your_Lap。II- 田中宏輔自由詩6*24-6-8
Sat_In_Your_Lap。I- 田中宏輔自由詩6*24-6-8
夢が終わるとき- はるな自由詩424-5-27
小さな冒険者- そらの珊 ...自由詩13*24-5-26
銀行と自転車、空- うめバア自由詩1124-5-24
痺れる肩でつり皮を- はだいろ自由詩424-5-21
後年- 形代 律自由詩824-5-17
- はるな自由詩624-5-13
群れ- 山人自由詩9*24-5-11
水色のタイトルとまばらな座席- ねことら自由詩624-5-4
にわくらべ- そらの珊 ...自由詩15*24-4-29
車窓- リリー自由詩9*24-4-27
逆流- はるな自由詩524-4-26
メモ(検索窓)- はるな自由詩124-4-22
読点。- 田中宏輔自由詩11*24-4-19
Summer_Skin- 投稿者自由詩1*24-4-15
メモ(呪文)- はるな自由詩524-4-12
毎日に夜があること- ねことら自由詩424-4-6
水になってしまっていた- はるな自由詩424-4-4
春偏愛- ただのみ ...自由詩4*24-3-31
黄砂の朝に- 山人自由詩5*24-3-30
さかさま- はるな自由詩524-3-26

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