すべてのおすすめ
熱風吹く光の午後、
女の子が木に登って
何かを夢中で取っている

何を取っているの?

思わず私がそう問い掛けると
女の子は秘密を見られた顔をして
突然姿を消してしまう

木の下に ....
タイムループのあなたは

何度も私に会いにきてくれた

いつも結末は違ったけれど

その度に、私は

あなたのいない6月28日の朝を迎えた




「なぜ記憶は遺伝し ....
〇一日目
お盆には帰ってくる? と聞けば
コロナ次第かな、と答える息子
じゃあね、と手を振る
新幹線の改札口
人はこんなにもさみしくなれる
胃袋までさみしさでいっぱい

白薔薇
花言 ....
午前四時と五時の間で世界は更新されている

深夜帯を泳ぐ
腹の膨れた子供たちの
ざわめきが 液晶越しに
蜃気楼のように 揺れている

更新ボタンをクリックしても
残像はどんどん ....
あなむにしす αναμνήσεις


 すべて無くしてしまった
 その記憶だけが積もって
 ふたりはひとつになって
 ひとつはみんなになって
 そんな頃のあなむにしす

 ....
まいにち鉛筆を削る
一本でいいんだ無心に削る

まいにち本を読む
一頁でもよくてジャンルも問わない

カレンダーがひとつづつ塗りつぶされてゆく
でも鉛筆を削らないと本を読まないと墜ちてゆ ....
 祖父の無線アンテナが世界中から不幸を手繰り寄せていた
朝はもう昔だ。ツユクサやイヌノフグリに覆われたあの土の
盛り上がった一角、あそこが祖父を埋めた場所だと、誰から
教えられた訳でもなくずっと ....
夜明けの太ももは
物事を知りすぎて
動く気配もない
左よ、流れろ

真夜中のフラッシュバックに
首筋が次々と
反応したからなのか

カーテンの隙間に殺菌される
右脚が
あきらめ半 ....
その蜜をかけて
わたしのすきなバニラの
エッセルスーパーカップに
全部にかけたいけれど
大きいので
内の蓋を少し開けて
半分ね


地面を舐めている
落とした自分のを
命にな ....
今日高曇りの空の下、
肉を引き摺り歩いていた
春という大切を
明るみながら覚えていく
妙に浮わついた魂を
押し留めながら、押し留めながら

離れていかないように
剥がれていかないように ....
木曜日
オーブンからだされた
スフレが
しぼんでくのを
みてました

色色な声のするのを
きいたり
きかなかったり
している
木曜日が
金曜日になろうと
している
幼 ....
名を与える。
それは魔法。
そのもののかたちをあらわし、いつでも呼び出すことができるようになる。
ひとに伝えることができるようになる。
口から口へ、文字から文字へ
なにもかも、どこまでも伝播 ....
空間に
手を差し出し
ゆっくりと
上下左右にかき混ぜる 
けれども
存在する
はずのグラスは
見つからない
空間は
次第に重く澱んでいき
だらんと開いた手のひらに
粘りつくように ....
イタドリ
への呼び掛け
イタドリ
からの応答

脳内に再現を試みる
すると現れる
囚われる
熟語
観念

繁茂
群生
侵攻
旺盛な生命力
厄介者

文字を消去して ....
君は正座をしながら
アイロンをかけている
脂っこいものや甘いものを
食べ過ぎてはだめ
そうやってしわを伸ばしていく
部屋を出るときは
必ず鍵をかけてね
そうやって生地を裏返す
平積みに ....
手のひらに乗るような今日
ニュース垂れ流し
季節はずれの雪
できなかったお花見
デリートキーが消耗
立ち止まれない、
色とりどりのマスク
冬物十割引
道ゆく手荒れ
傷のないランド ....
家に帰ってきたお父ちゃんが
おまんこしか言わなくなった
昨日まで真面目な人だったのに
でもそういうこともあるのかなと思った
人間いろんな面があるし
急に別の面が顔を出してもおかしくはない
 ....
花が咲いていた
透明な花だった
不安げに 宙を見つめて
静かに淡く咲いていた


その花を殺すために
私は今も生き続けている
毎日を 拾い集めて
私は今も生き続けている


音 ....
話して 話しつづけて
話しても仕方の無いことを
病院の屋上から見えるもの
遊ぶ犬たちのことや
食べられてしまった飼い兎のこと
売薬の無駄遣いで喧嘩しても すぐにほぐれて
直らない足の痛痺れ ....
じっと海中を見つめ
掴み上げるその指先から
海があふれ
魚が泳いでいく

じっと海中を見つめ
掴みかかるその魚の輪郭に
無数の影が拡がる
走っていく
指先が輪郭に触れ ....
    *

芝生の上で
むっくり起き上がる
一枚の落ち葉

長い間のしかかっていた重しが消え
身体も乾いた

深呼吸すると
葉脈の透けた胸にも
風が流れ込んでくる

もう一 ....
風、が
向こうの山から降りてきて
体を抜けて
そしてまたあっちに流れてく

風の粒、のなかに
きっかけは無かった

駅も、バス停もない
親だけが、年を取ってる気がしていた ....
兵隊蟻の隊列
ポテトチップスの欠片

吹く風、生暖かく

蹴散らせ!踏み潰せ!

整然とした生の営み
獰猛な死への傾き

俺は天を仰ぐ
二本の巨人の足となり
口だけじゃんと言われても、何度も、何度でも





祈りを忘れてしまう夜がいくつもあります
誰かが亡くなったことを耳にしない日はないというのに

ハンバーガーを食べながら
我が ....
 
 
水に濡れたまま
雨にうたれている
妻が傘の下からタオルをくれる
いくら拭いても
濡れタオルだけが増えていく
妻は可愛い人
こんな時でも傘には入れてくれない
濡れタオル屋でもや ....
 
 
窓の外に友人がいた
多分、窓などなかったのだ
お茶菓子も随分と出さなかったが
窓がなかったのだから
とても気は楽になっていく
何がそんなに友人なのだろう
適度なりに酒を酌み交わ ....
消え入りそうだったんだ
夜明け前に
悪夢で目覚めると
孤立に窒息して
消え入りそうだったんだ

そんなとき
何気なく手を差し伸べてくれる隣人が居た

「水が欲しいんだろ」
って、ト ....
小学校にうさぎ小屋があった時代、少女していた。
アニメーションキャラクターに似せた前髪、宝箱で溶けてく紙せっけん。
春生まれは生まれつき体が咲いている。蕾んでる時間もなく滲んでて、体はいそ ....
引き出しの中にも眠る
掬われないまりうすの舵
印影の消えた朱肉をいつまでもはなさない
無駄に広がる玄関の扉開けば山河原の礎石が
角松と放置されたここには誰も居ないという証なのだ
盥いっぱ ....
{引用=
どうすればいいのか
わからない

貝の中で
泣いていた


それから

いちど海がかれて
空がおちて
ながくもないとしつきを
二億年と少しへだてて
 ....
七さんの自由詩おすすめリスト(1187)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
木の実(改訂)- ひだかた ...自由詩720-6-17
to_you_(to_me)- mizunomadoka自由詩220-6-17
花言葉ダイアリー- そらの珊 ...自由詩15*20-6-15
明け方のフォルテ- ゆるこ自由詩520-6-9
あとごふいおん- AB(な ...自由詩520-6-7
間伐- 梅昆布茶自由詩1020-6-2
帰郷- ただのみ ...自由詩4*20-5-31
代謝- 木葉 揺自由詩820-5-25
グッバイ、バニラ- 唐草フウ自由詩9*20-5-25
春の意志- ひだかた ...自由詩720-5-22
スフレ- はるな自由詩320-5-2
名を与える- 凍湖(と ...自由詩320-5-1
空と盲目- ひだかた ...自由詩920-4-25
イタドリ- Lucy自由詩8*20-4-21
アイロン- 葉leaf自由詩320-4-19
今日_デリートキー_今日- はるな自由詩220-4-16
変わった- えぴろ自由詩420-4-10
水やり- 自由詩520-4-6
話しつづけて- 大村 浩 ...自由詩14*20-4-5
- ぱーちゃ ...自由詩3*20-4-2
雪が解けて・・- Lucy自由詩5+*20-3-28
起源の色を操ることもできる。- うわの空 ...自由詩1220-3-20
巨人の足- ひだかた ...自由詩520-3-20
口だけじゃんと言われても、何度も- AB(な ...自由詩13*20-3-9
濡れタオル屋- たもつ自由詩13*20-2-21
友人- たもつ自由詩220-2-20
隣人(改訂再録)- ひだかた ...自由詩420-2-20
うさぎ- はるな自由詩4*20-2-19
葉牡丹の枯れる- アラガイ ...自由詩8*20-2-9
てのひら- 羽衣なつ ...自由詩720-2-7

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40