すべてのおすすめ
二〇一七年八月一日 「カサのなか」
いま、きみやから帰った。ラーメン食べて寝る。おやすみ。
文学極道の詩投稿掲示板に、作品「カサのなか」を投稿しました。よろしければ、ごらんください。 ....
二〇一七年七月一日 「双生児」
いま日知庵から帰ってきた。きょうもヨッパである。寝るまえの読書は、ここ数日間、読みつづけている、クリストファー・プリーストの『双生児』である。いま、ちょ ....
わんは、ててんなかでもう気の腐るほど暮らしとぅ。いやんな、そいなことがいくつの年の繰り返しだか。何かが過ぎるということは、どうもわからんね。そいは猫がわんの前を何回で通って、ぐるぐる回ってを数える気も ....
この胸から一枚の
夏の風景をとりだしてひろげよう
青い湖 まわりは緑の森
そのむこうになだらかな丘々
湖には小さな桟橋 つながれている幾叟かの小舟
ほとりに小さく白い館
そこで僕らは
....
泣きぬらしたガラス
とり乱す樹木
細く引きよせて
下着の中へ誘いこむ
風とむつみ合い
あお向けに沈んでゆく
せせらぎも微かな
時の河底
陰影に食まれながら
缶ビールを開けて
....
失われつつある夏の日差しをむさぼるように
虫はうるさく徘徊し最後の狂いに没頭する
夏の影は次第にゆがみながら背骨を伸ばし
次の季節の形を決めてゆく
夏、それは誰もが少年であり、少女であった ....
二〇一七年六月一日 「擬態」
ジョー・ホールドマンの『さらば ふるさとの惑星』ちょっと読んだ。ちょっと読んでも、ヴォクトの2冊の本よりはよいことがわかる。ヴォクト、非Aシリーズが傑作だった ....
夏の夕暮れに躓いた
石ころがあったわけじゃない
何もないからこそ躓いた
すぐに起き上がったが
膝を痛めた
夕焼けが眩しかったの ....
ちいさな蕎麦屋の片隅で
夏の忘れ物が色褪せていく
ときには本を片手に行儀悪く
あるいは昼間から日本酒を肴に
天ざるふたつを頼みながら
....
長い長い光のすじを
たどる気持であるいていた
だれかが声をあげる
これはただの線だ
白く書かれた 一本の ただの
もう少しいけばわかる
別のだれかが言う
のろのろと足はうごいてい ....
部屋の灯りを消し カーテンの隙間を覗いたら
霧に滲んで電線にひっかかっている
ミカンの房のような月がいた
おやすみ 泣き虫の月
夜の周縁を震わせて
電車が横切ってゆく
....
眼下の川では子供たちが裸ではしゃぎ
遠く茶褐色の岩峰が冷たい灰色の空を背景に連なっている
僕はゆらゆら揺れる色褪せた肌色の廃棄バスの屋根の上
何とかバランスを取りながら何度も落ちかけ
終に ....
二〇一七年四月一日 「ある注」
ディラン・トマスの268ページの全詩集のページ数に驚いている。こんなけしか書いてないんやと。散文はのぞいてね。こんなけなんや。ぼくはたくさん書いてるし、これ ....
蝉の鳴き声と赤ん坊の泣き声がこだます 夏の朝に
いくつめかの台風の いくつもの風が小さく渦巻いている
まだ
窓辺の風鈴を鳴らすこともなく
起き抜けの肌を
割れた鏡のような朝の破片に
....
人がいなくなった庭は
草がぐんぐん伸びて
かつてその地に眠った心臓のありかを隠した
もう探し出せないし
探そうとする人もいない
よく見ればブルーベリーが細々と実り
小鳥が集う楽園になった
....
二〇一七年三月一日 「ツイット・コラージュ詩」
ブックオフで、ぼくの持っている状態よりよい状態のカヴァーで、フランク・ハーバートの『神皇帝』第一巻から第三巻までが、1冊108円で売っていた ....
ぱちん、ぱちんと
爪を切る
飛んだ爪を拾ってみたら
さびしさだった
腰をかがめ
切りにくくなった
足の爪を切る
....
海水浴場でバイトしている
七月の偶数日と
八月の奇数日が出勤日
つまり、各日ってこと
主な仕事は
海水浴場のトイレ掃除と
浜辺のゴミ拾い
朝八時から午後三時まで
三十分仕事して、三十分 ....
二〇一七年一月一日 「なんちゅうことやろ。」
きょうはコンビニで買ったものしか食べていない。
二〇一七年一月二日 「恩情」
なにが世界を支配しているのだろう。お金だろう ....
{引用=墓地と少女と蝶と}
墓地を巡って柵を越え
黄色い蝶が迷い込んだ
少女の額にそっと
押し当てられる口形
珠になってこぼれて落ちた
奏できれない音色のしみ
{引用=*}
夏の墓 ....
山域は乳白色となり、雨粒が地面を叩く音が、朝未明から始まった。決まって七月は、雨が多いと、誰彼なく言うのだった。
雨が満ちてくる。体の中にも脳内にも、まるで人体は海のように静まり、宇宙のように孤 ....
二〇一六年十三月一日 「廃語霊。」
な~んてね。
二〇一六年十三月二日 「こんな科目がある。」
幸福の幾何学
倫理代数学
匿名歴史学
抒情保健体育
愛憎化 ....
クソつまらない日常
クソダメの中に埋もれて
息も絶え絶えだ
少しの快楽に頼るか
見え見えの偽善に頼るしかない
俺たちはもうとっくのとうに
終わっているんだぜ
生きているってのは
....
二〇一六年十二月一日 「不安課。」
きょうは、朝から調子が悪くて、右京区役所に行った。
なぜ、調子が悪いのか、わからなかったので、とても不安だった。
入り口に一番近いところにいた職員 ....
境目が淘汰されて
すべてはグラデーションになる
曖昧さは受け入れられ
器は広く広く浅くなる
明るくなりすぎた夜のように
影はぼんやりと甘く
この輪郭を脱ぐ術を
探している
....
二〇一六年十一月一日 「いやならいやって言えばいいのに。」
えっ
まだ高校生なの
そういえば
なんだか
高校生のときに好きだった
友だちに似てる
あんにゃん
って ....
夏の夕暮れの
そこは片隅
母の白い指のすきまから
転がり落ちた
ひとかけらの氷のゆくえを追った
蝉の声が遠のく
逃げていく蟻の触覚
氷は崩れ、いつか傾く
音もなく
あとかたの水
....
面倒くさがればいいんだろうと投げやりに思っても、眠れるかどうかはきりんの首が長くなってしまった偶然と同じくらいきらめいている。眠れませんでした、って日記に書いたとしても、それでもじゃあいつかは寝ている ....
風や街、ビル、文字、感情はあり、
選ばれたものと、選ばれていないものが
ひと筋の線で隔てられる今日、
たしかに時間も空間も存在し、
ざらざらと触れることさえ出来る
空の自動販売機、乾 ....
二〇一六年十月一日 「至福の二日間」
きのうと、きょうと、ずっと横になって寝てた。お茶をひと缶のんだだけ。いっさい食事せず。ただ眠っていただけ。しかし、まだ眠い。睡眠導入剤が強くなって、し ....
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