閉じた目をあけたとき
私は一個の月となり
孤独な三日月の
寒さに凍えたのでした

ふるふる震える
突き刺さった星の旗は
悲しみから遠く離れて
無関心なあの丘の上で
風に吹かれ ....
ゆび伸ばし
綺麗な三日月触ってみたら
遠く魚の跳ね跳ぶ湖



月ひとつ
孤独な顔している空は
やさしいくせに哀しい闇色





そんな目で
わたしのな ....
チューリップ咲くも笑うもお上手ね


花冷えにパチンコ屋めとホゾを噛む

外干しでテンション上がる風光る

春眠を終えると君のいない部屋



缶ビール片手に憂いの花を見て
 ....
犬や猫、人間たちのいる駅の
自販機の前で
え?別れてって?


ラーメンを
食べる姿が醜いと
言っただけでしょ、嘘じゃないからッ!



あんなにもすべてを許してくれるから
て ....
さかなのひれが走り
海はのどかに青い石をのみこむ
くじらのせなかに白い
かげがえんえんと生えている

むろん海だけじゃ
生きていけないから
あたたかなほうようをおこなうのは
水平線 ....
夜になると

いちにち恋をひとつ

棄てようと思って

田んぼの畦道で夜風に

洗われています

やることがほかにないから

しかたがないのです



ここ ....
運命と
目と目があうのはさくら降る
まだ肌寒い4月馬鹿の日



泣くのなら
いつもの棒つきキャンディが
溶けて流れた黄昏にしな


目は優しい
口は軽くてほどほどに
好きっ ....
船はいつものように鎖でつながれるだろう

青い月あかりが尖った夜の冷たさで
恋人たちを未来へと追い立てるだろう

ビルの上を飛ぶアホウドリの
啼き声がなにを求めているのか
大空を ....
公園のベンチで寝ている女を

小学校三年生の女の子は汚いと言う

ずっとそう教えられて来たから

口をとんがらせて泣きそうになって

汚い汚いとかん高い気分が滅入る大声で叫ぶ ....
そんな日常なんてと
彼女はいうけれど
じっさいのところ

甘いビニールの匂いがする
黄色いラバーダックが
キッチン洗い場で
逆さになって溺れている

小さな白いビー玉みたいに
勢い ....
はるかぜの
はるか野山に吹くときの
おなじチカラでビル風は吹く

笑う声
じっとして聴く月を見て
ウサギの声ってブタ猫のよう?

ゆうれいの
フリをしている月を見る
指さし、し ....
この忌々しい
憎しみに満ちた
いつも苛立っている
人生を棄てたい夜もある。

そっと、だ。

人も、仔猫も、眠るコタツで
ここからはじまる春の風に寂しさが
青ざめていくのだと ....
この古くからある
閉ざされた小さな町で
いつからこんなに人がたくさん
人生を過ごそうとするのかしら。

仲良しも、子よしも、休みの日
ここにも私に与えている気持ちを
800回の青ざめた嘘 ....
小さな神様は二人いて、一度現れて
そして影となり、二度と現れなくなった



とてもむかしから飼っている犬がいる
夜は犬小屋で静かにしている

死んだような影を落として
鳴 ....
(自覚は棄てるから、かまわないで)


爪を刺す
その心臓に艶めかしい
傷つけてから別れてあげるよ

手を出したい
憧れの人にはお酒より
大事な愛があったのでしたよ

凍りつ ....
(自覚はしているから、かまわないで)



爪を研ぎ
嫌いな人に従わない
決意を固めて川べり歩くし

断つ言葉
憧れをこめ好ましい
十や百の方便を断つ

凍らせた
世界が広が ....
月あかりの降り注ぐ庭
馴染まない舞踏の催しはいつまでも続くのだろうと
諦めていたのに
私は彼女の踊りに
心を撃ち抜かれてしまった

生まれて初めて私の瞳に私の光が映った
瞬間だっ ....
逢いに、飢えているのか。

冬の間、まるで導火線の火花を撒き散らし
恋心を待ち続ける歌を歌うのか。

水平線の朝日の静かだがゴシックで
低く刻まれる音がゆらぎながら、ゴゴゴゴゴ ....
蛇が好き
でも鰐も好き牙を剥き
言葉をかじる不気味な青さが


飛び上がる
急にお尻を抓られて
同性ですけどセクハラだからね


記念日に
安いイミテーションをして
買う気 ....
その深き夜
ぼくたちは
この世界に巣食う
この世界の地の底を這いまわる
ふたりっきりの
蛇なのだと自覚した



それからぼくたちは
かつてよりよく知っていた幸せを
 ....
心の優しさのなかに
針を浮かべていたら
痛いでしょう?

覗き込んだ闇色の影の人は
でも届かない特別な鳶色の瞳をしていた

諦めないと
何度も何度も繰り返し
握りしめた ....
あなたが好きなのに
あなたの姿をみながら
交差点で右折するバスに乗ってるみたいに、
永遠に逢えない。


整えられた本棚のなか
しょくぶつ、と、てんたい、の
あいだにはさまれ ....
タブレットを口へ
冷たい柑橘の匂いが鼻腔を満たす
雪の爪が
空の扉に描く

生まれ故郷の風景、あのころの
笑顔………

オレンジ色の陽射しが
寒くて寒くて震えているこころを
 ....
蛇がいる
君の微笑む裏切りを
しんじず毒牙で首すじを吸う


キラキラと
瀬戸内海の橋である
入り日を吸い込み赤い息はく

音も無く
飛んで火に入る蜂の羽
そして泣いてるみ ....
いままさに
鬼を優しく撫でながら
やまい蹴散らす詩を詠む俺だし


いまという
黄金色の幸せを
気づかず毒づく者なら殺すし


羽根を捥ぐ
痛みをとめる気もなくて
俺 ....
冬野過ぎゆく風、

冬枯れのしろい空
痩せた私のこいびとが
その空をみあげて武器を振りあげる

冬野過ぎゆく風、

どんな性にとっても
哀しい事故も受け入れる
力を持たない空っぽの ....
林檎の木からは
そこに巣食う虫どもを
怯えさせる匂いしかしない

空気も甘酸っぱいまま凍りついた
林檎園の丘の上に転がるように
あたしの脱け殻は
星の下で眠るんだ

陽だまりの ....
顔ゆがむ
酸っぱい
季節の嵐に巻き込まれた
大渦巻きのなれの果て
に耐えかねて
心の隙間に手を入れてみた


ポツンと、誰からも
理解されない
細くてか弱い
アドレスがあった
 ....
まだ生きる
蜜柑の香りのする居間で
ふたりに夜なし、死の絆なし


新月に
聴こえる星降る歌の声
赤い少女の唇にも似せ


羽根のない
詩人の傷は恋となり
ふた ....
浮き輪を
投げてあげたい無数の暗い努力の腕
アデューって挨拶を
輝く笑顔で友のためにする
好きなだけ
好きだから。


一番最初のまだ青い石榴の実は
眠るための大人の詩に
し ....
秋葉竹(857)
タイトル カテゴリ Point 日付
ハムエッグの月自由詩1019/4/11 23:33
光のガラクタ短歌519/4/11 1:33
春本番俳句319/4/9 0:33
失恋詩ました短歌719/4/6 12:56
すなはま自由詩719/4/6 12:06
せんたく自由詩819/4/3 5:21
こころを濡らす4月馬鹿の日短歌619/3/30 5:50
春の花の夢見自由詩819/3/26 0:20
3月の終わりに自由詩719/3/23 11:05
青色吐息の彼女の日常自由詩719/3/17 14:53
しんげつ、しんげつ、短歌319/3/16 16:10
ありえない、くそったれの夜にも自由詩1219/3/7 23:32
古い小さな町の天使の舞を魅せて?自由詩619/3/5 23:07
こらえる犬自由詩919/2/28 23:49
よわい嘘つき短歌519/2/27 22:41
まるで遊園地の迷子たちのようだ短歌419/2/26 23:11
女神が春雷自由詩519/2/24 21:39
最後の夢の架け橋自由詩619/2/22 23:11
藍の空短歌619/2/19 7:48
ある『愛』の詩(ミッドナイト・スネーク)自由詩519/2/17 11:56
冬の花火自由詩719/2/16 23:13
だいじなことはそこにあること自由詩519/2/15 3:31
ハチミツ自由詩519/2/9 8:36
瀬戸の蝶々短歌719/2/5 23:57
サンキュー神さま短歌419/2/2 9:36
冬野過ぎゆく時、死す自由詩519/2/1 22:38
雪の歌《改》自由詩619/1/31 4:22
掌のロック。自由詩619/1/29 4:49
口紅に、雪短歌519/1/26 17:25
サヨナラは、好きだから自由詩1019/1/25 21:52

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 
0.07sec.