あおいブランコが
艶めかしい金髪みたいな
風の中
閉ざされた午後の公園で
ゆうらりと
ゆうらりと
ゆらされていた
目にみえる
死人に
いのちはあるのだろうか? ....
淡い陽が君の横から降る朝のわたしに向けるまなざしは青
凍る髪のままでいたのはあの夜の吐息が今も溶けないからだ
髪を撫でその罪を知る限りある時間の無駄を知る ....
からだ汚れて帰る家には
やくそくなどなく
ひとの影もない
が
花が一輪、咲いています
ひとの影が肉なのだと
あるいは水分なのだと
あるいは血、なのだと
絶えるこ ....
渋滞の車の窓から顔を出す子犬の野生がこぼれる唸りよ
朝焼けの赤い空気に立つ不死の人工建造物の寒さよ
好きというただ言の葉が突っ立って電気も消 ....
桜木の下の子猫の鳴き声を日向ぼっこをして聴く風吹く
瀬戸内に秒針みたいに沈む陽の最後に伸ばした指先の朱よ
《永遠》という言葉だけは知っている 今はおそら ....
冷えたお水をちょうだい
胸に沁み入るような
キンキンに冷えた、痛いほどの正しいヤツを
熱いお手紙をちょうだい
読めば君を嫌いにならずにいられなくなる
レトリック無用で、心に突き刺 ....
ラーメンになまたまごを入れかき混ぜる君の食癖だけ嫌いかな
日本一長いと誇る滑り台その丘に立つ初夏星月夜
一部屋にみんな雑魚寝の飲みのあと目は合わせずに手をつなぐ ....
彼女のことは雪が降る夜に知った
罪を飲みこんだ白い獣の子が
すがるみたいな小さな鳴き声で鳴き
だれも好きになれない自分のことを
お手上げだから、と、足下の
黒い砂あたりを蹴り上 ....
ねぇ、想い描いてみて?
言葉がまったく通じない世界、
彷徨いたどり着いた
行き倒れの『私』だから、
じゃなくて。
この国で、
同じ言葉を話す人々と、
話しても話 ....
街の灯が、ダイヤモンドの高潔を
つらぬきとおせばカッコ良いのに。
飛んで虫。ふところに入る、ちょっと待て、
虫は嫌い!てか怖いんだよォー!
遊びでね、大大阪(だいおおさか)のミ ....
たそがれよいときこころも濡れる
あおぞらゆく春みあげて歩く
うたをうたって笑うあなたの
しあわせいろのみらいが視える
この街いっぱいおれんじそまった
空からき ....
あおはるの紙飛行機が飛ぶ海辺、はるかにイルカと人魚がお遊戯
風も舞う、街が守ってくれるのは砂漠の白砂に埋もれた歌声
死ぬのなら死ぬまでに二度夢をみて一度はかならず失う純血
....
夜に、心が、透けた。
僕らはいつだって泳ぐ魚のように、
自由に青い空間を跳ね回るんだって、
べつに日々の暮らしを守るなかで、
そんな風でいることがあたりまえだと思っていたよ。
....
(教会のまえで佇みうたう歌)
寂しいから、
満月の夜、吠えてみる
このバカヤローとじぶんに向かって
懺悔って
なんだか値打ちがあるみたい
その小部屋では罪さえ消える
....
ホロホロと
春の花が散って
守られるための約束を
してくれたひとだけがまだ来ません
折り紙のような階段が
雲の中までつづく白昼夢
勇気を振り絞って昇るから
総てを忘れがちにな ....
下手くそな歌を
歌う喜びがあった
手に入らない美しいため息を
言葉に変える人に憧れた
悲しいけど窓を叩く風の音が怖くて
震えながらもう歌はうたいませんと
そう誓わされてし ....
ぬくもり、棄てて、傷つき
消えゆく、生活に、怯える
唇、かみしめて、涙、こらえる、
過去、忘れようとする
無かったものにしたい、想い
愛が、その時、立ち止まってく ....
あたま撫で
られて頰そめ微笑むわ
あたしの心をみないで眼をみて
あたたかい
愛がそろそろ終わりそう
お願い冬には切り出さないでね
ふもとには
雪解け水が走 ....
ワイシャツの前ボタンに指を掛ける
ワイシャツって、Yシャツ、じゃなくて
ホワイトシャツの略なんだって、知ってる?
とか聴きながら、ちょうど耳元に
息を吐きだす関係を維持したままで
....
声が、
汚くて、
歌うことを諦めたのに、
こどものころに。
今になって、
歌、歌いたく、なってしまうなんて。
水面に、
やすっぽい宝石が浮いている、
ので、
やす ....
青空に吸い込まれたいという希(のぞみ)さえ
ただの嘘さと言い放ちたい
僕はひとりで生きてるみたいに
そんなひとりが
いいと思ってた
すぐに汚れていた日々。
新しい道 ....
目を、
合わせなかったのは、
嫌いって言われるのが
怖かったからではない、
ただ、あなたの瞳をみるのが
恥ずかしく………
時は流れ、
想い出は、
その優しさに連れ去 ....
右の頬を打たれたから
左の頬を差し出したら
あの悲しい大統領は
病気だったと謝って
誤りだったと謝って
涙を流してくれるのだろうか?
どこまで許してあげれば
あの人の心の深い ....
心がみえない
鏡の中にも
どこにもみえない
心がみえない
じぶんの心が
どこにもみえない
心を知りたいのか
心を知ってほしいのか
心を知ってほしくもないのか
かすかにでも ....
夜あるく
桜の木の下つなぐ手に
困る優しい横顔が好き
恋したら
天使になれると聴いていた
大人になんかなりたくなかった
あたたかい
恋の調べがこの部 ....
幻の虹をみた夜、
好きすぎた昔を求めた
ほろ酔いの君の瞳は
幻の虹をみた夜、
叶わないよこしまな夢を
叶えたいとだれに祈ればいいのか
それさえも忘れてしまったという
びし ....
朝焼けに
まだ消えてないうすい月
小さな花の
香りがしたよ
いつまでも片恋なのは切なくて
好きを飾って
リボンにします
バカヤロォと
酔って泣いちゃう春の夜
もっとい ....
その泣き声に驚いて、振り返ると
君はその夜も眠りながら泣いていた
生きることが辛い正しさが
瞳のはしから耐えきれず
冷たい透明な水になって
ひとすじツーって流れてしまったんだ ....
春風は
千年前も吹いていた
桜を散らしてビル風は吹く
悲しみを
じっとして聴き耐えている
時間よもっと速く流れて
ゆうれいの
フリをしている月を見て
指さし ....
漂うみどりの匂い
空の色まで降り落ちるような
雨の上がった小高い丘の春は
草の上に寝転んで
新緑
の匂いにむせかえる
むずかしく
考える必要はない
夕焼けの空、夕 ....
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