見たくないという私の叫びが

みたくないよぅ  

と小さく響き

カーン
カーン

となにかの外れる音がした
それは世界のずれる音
背負った苦しみはきっともう
なくなっている ....
静寂のリズム
小さなわたしが震えている
手を差し伸べた
貴方の温もりに
あの頃の私は目を閉じて
身を委ねた小波は
浄化する
醜い私を剥がしていった

星を散りばめた夜空には
言葉な ....
せかいは思っていたよりせまく
水中は人肌のあたたかさをたたえる

くちをひらけばアルトの悲鳴と二酸化炭素がもれて
よじれていく
それは意識なのか 上っ面の社会性なのか

・・・どうでもい ....
進行の遅い病気みたいに
じわじわと夕暮れは迫りくる

真っ赤な空に鳴り響く危険信号
私がどんなにもがいても
「たいよう」は水平線の向こう側に
沈むでしょう

そう決まっているのなら
 ....
私は貴方を想い続ける。

どんなに苦しくても、

たとえ叶わない恋だとしても、

私は貴方を望み続ける。


貴方を知って、強く惹かれて、

貴方の為に生きたいと ....
雨上がりの濡れた空気に
しっとり染み込む芳香は
垣根の向こうの金木犀


乾き始めたアスファルトに
規則正しくむちを打つのは
子どもが回す赤いなわとび


吸い込みすぎて重たくなっ ....
{引用=眠れよい子よ
月がほしいと泣く君よ
闇夜の空に手を伸ばし
きつくきつく握っても
月はその手をすり抜けて
君の心を絞めつける。
ほしいほしいと泣けば泣くほど
月は君を支配して
 ....
影響

少しだけの賞賛が
少しだけの満足が
少しだけの尊敬が
少しだけの裕福が

それが人生の全てだ

と気づくのに人生の大半を費やしてしまった。

少しばかりの賞賛と
少しば ....
私は目を閉じる
下瞼のほうへ意識を集中させる
まるで世界を下へ押しやりたいみたいに
あえいでも泳ぎきれない波のように
なんやかやが迫って息もできない
やっと
口をひらいたときに出てきたもの ....
ゆうがた 河川敷でキャッチボールをする
おじさんとの日課だった
しばしば深い草むらにボールを見失う
ボールは地球の卵だからな
すぐに地球のふところに帰りたがるのさ
おじさんの口ぐせだった
 ....
 誰かに呼ばれた気がして
 振り向くと
 イチョウの木が灰色に
 ざわめいている
 その名前で呼ぶ人は
 もういない
 私は誰にも
 愛されていない

 駆けっぱなしのパーマは
  ....
苔むした
石段をのぼっていく
息遣いを見守る
樹陰を、切るのは
ひからびた花を背負うおもい出した耳

頭髪も
白く(みずからの足音を聞きながら、
 零れる光の中を冷えていく舌が
しず ....
 くぐもるようなにおいはそのまま
 3年ぶりの東京
 深い深い地下鉄の 駅へと深く
 
 あなたの後姿 必死で追いかけてた
 手を伸ばせば届きそうなのに
 邪魔をしたのは 買ったばかりのハ ....
この十字路は侵されない
土を敷き詰めた箱庭
べろを食みながら、本を読む
スミレを植えて、季節を待つ

栞を挟んで、雨を待つ
町が沈むたびに誰か来るから
スミレは枯れていく
叫ぶ人を庭に ....
{ルビ嘗=かつ}ての僕は頼りなく 
些細なことで今にも崩れ落ちそうな 
不安な、不安な
青白い魂でした・・・ 

今の僕は 
昔の服を脱ぎ棄て 
無明の闇に、瞳を閉じ 
高まる胸に、手 ....
きいた風な言い回し、
人にそれを突きつけて
ああだこうだのお節介
誰も見向きもしないもの
書いてみたって白々しい
自己満足にもなりゃしない。

イメージ不能な自由律
人を小バカにす ....
夜の始まりの冷めた月から
白い涙が零れ落ちるように
白鷺が降下する



静かな寝息を立てて眠る彼女は
広いベッドの左側で三日月になる
睡眠不足の瞼はぎゅっと閉じられて
月明かり ....
彼女は まだ眠りを欲しがらなかった
寝室を暗くして 何も無い空ばかり見ていた


私は 彼女の束ねられた黒髪を解き
指で梳かしては 滑らかな別夜に
星を探し 月を探した


私達 ....
*
ぬくい雨とつめたい雨が交互に降る
六月とジューンのあいだの青い溝
雨が上がった朝
夏至の朝、光について考える

前を歩く女が引く
空のキャリーバッグのキャスター音が低く響く道
その ....
  ぼくは髭を剃ることが好きだ
  冬の朝の洗面所で
  鏡に向って
  そのとき空が晴れていて
  死にたいぐらいに青ければもっといい
  もしもそれが
  洗面所から見えない空でも
 ....
The light is a shadow,…




ひらけた視界の先には広大な芝生の丘
所々禿げた剥き出しの地面の上を歩いた




だだっ広いその真ん中に二台のブランコ
 ....
長月の夜に
細かく降り注ぐ秋の雨
人も街も月でさえも
水煙で霞んでいる
そんな中
大地を真っ赤にできそうな
目一杯の彼岸花の花の群れに
小さな
水滴が
つく
時 ....
夜の帳がおり
夕焼けが冷めて
世界が暗くなってゆく
傾きかけた三日月の
先端のあまりの鋭さが
薄い刃のようで
闇をちぎっている
今宵もまた新しい夜が誕生したのだ
やがて月はビル群に紛れ ....
鎖骨のくぼみにわずかに溜まる
水を求めて鳥が来る

町が沈む
のを、眺めていた
ついばまれながら

むき出しの乳房には、どの子も手を触れなかった

割れたくちばし
こわばった翼
 ....
秋風が心を浚う 冷たい風の行方を追う
ポケットに入れた携帯電話 着信音はメールマガジン
気付いたらあなたとは疎遠になって
気付いたら学生で居られるのは残り僅かで
借りっぱなしの漫画 伝えたかっ ....
俺の腐った幹の上に
枝葉が伸びて花が咲く

俺の腐った幹の下に
根っこが伸びて瘤になる。

俺の腐った幹の中
殻に包まれた自分がいて
自分の匂いに吐き気を催し

俺の腐った幹の中
 ....
サイダーみたいに爽やかじゃなくて
もっとまどろっこしい
ラムネみたいな


あの記憶がラムネ瓶の中のビー玉だとすれば
今もまだ胸の中で栓をしているんだ。

『いい思い出だったね』
な ....
夕陽が照らす
散歩道
道沿いのコスモスは
風に揺れて
とんぼが帰ろうと
飛んでいく

柔らかな秋風
胸一杯に吸い込めば
自然と笑みが溢れて
昔の記憶が蘇る

ぽかぽかと
心を ....
玄関は春です
別れと出会いが
毎日
飽きることなく
繰り返されるから
わたしは
いつでも花を飾ります
薄紅色の花が
一番似合うと思います



浴室は梅雨です
温かい雨が降る ....
ひっそりと音を立てず
忍者のように
背後を歩いてゆく
ぼくはそれを見ることが出来ないし、気付くこともない
知ってはいるのだけれど

砂を掬い、放り投げる、
風が分散させる、
見えなくな ....
中原 那由多さんのおすすめリスト(877)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
世界のずれる音- 朧月自由詩309-10-19
月明かりのリズム- ミツバチ自由詩5*09-10-18
蘭鋳- みつめ自由詩4*09-10-18
- 三奈自由詩9*09-10-17
アイ。- aokage自由詩1*09-10-17
芳香- あ。自由詩22*09-10-17
月の子守唄- 夏嶋 真 ...自由詩22*09-10-17
精算書- ……とあ ...自由詩17*09-10-17
世界は下瞼に押しやって- 朧月自由詩609-10-16
オーロラ- yo-yo自由詩6*09-10-16
- 伊那 果自由詩209-10-16
昇華- こしごえ自由詩3*09-10-15
東京の月- 伊那 果自由詩309-10-14
交差点には白い箱- しゅう自由詩209-10-13
炎の鳥_ー雪の降る、家持の庭と夜空に響く、コルトレーンー_- 服部 剛自由詩609-10-13
二級品- ……とあ ...自由詩11*09-10-12
覗き見る月- 千月 話 ...自由詩3*09-10-12
忘れられた馬- 千月 話 ...自由詩3*09-10-12
ガーデニア_Co.- カワグチ ...自由詩609-10-12
洗面所から見えない空- 草野春心自由詩209-10-12
『光る翳と翳る光〜The_light_is_a_shadow ...- Leaf携帯写真+ ...1*09-10-11
彼岸花- 麻生ゆり自由詩7*09-10-10
或る街の一夜- 麻生ゆり自由詩1*09-10-10
鉄塔にて- しゅう自由詩309-10-10
The_end_of_the_dream- 相羽 柚 ...自由詩2*09-10-10
- ……とあ ...自由詩8*09-10-9
ラムネに贈る- 空都自由詩2*09-10-9
散歩道- ミツバチ自由詩3*09-10-9
家と季節- 小原あき自由詩12*09-10-8
無題- 高橋魚自由詩1*09-10-8

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