新しい日
未来は浮かんでこない
過去はまた遠ざかって
一人戸惑っている

悪い予感
いつもより夜が濃くて
ぎこちなさが肌に触れる
半分の月
変わることはない

変わらないもの 変 ....
蝉の鳴き声が静まる頃
ふと窓際から君の香りが
香った

赤色で部屋を染めたのは
君が好きな色だったから

あの海が恋しいのは
そこに君が居たから

きっと君を思い出したのは
薬が ....
 
 
落書きが欲しくて
お金を渡すと
気軽に売ってくれた
壁のような人が
また何かを遮るため
無表情のまま立っている
それを見ている
人のような壁が
落書きの中にいた
壁のよ ....
投げ捨てるように

陽がしずむ

衝動さながらに性急な 紅く去る欣求

栓をときはなち、器に受けとめれば 波は

ぞめき うねりとなり

すべての陽と海の 混交体は、

鮮 ....
雨の降る日のフランスの外気のような湿った匂いのする君
アンドレくんにはもう言ってあげた?
もう私アンドレのこと嫌いって
ノートもう見せてあげないって
リサ先生とのこと教室のみんなにばらしちゃう ....
星の写真を燃やす朝焼け
太陽が
世界でたった一人の友達のように
わたしに朝の挨拶をする


金曜日の新聞はおもい
そこにいた
それだけの理由で
人は殺せる
すてきな目をしてるの ....
朝起きて具合が悪いといったら
「休みなさい」
と母がいう
ぼくよりいつも遅く出かける父は
今日は会社に行ってすでにいない

うまくいった
とぼくはおもった
普段なら熱をはかられて
「 ....
飛翔する鳥は駝鳥を馬鹿にしていた。
飛べない鳥は鳥では無いという彼らの傲慢さ

飛翔する鳥は自由だという。
飛翔すること自体が美だと。
彼らは美を体現していると自ら誇る。
それを群れの中の ....
繭の中身を確かめに
ヴェランダからするんと
カーテンを伝って降り
君の夢へ移動する

月無き夜のこと
君の小さな体に
無数に穿たれた
秘密の森のこと

心に生い茂る銀色の
すすき ....
ふと目に映る風景の
心と言葉の間に
いつでもその姿を見る
夢とも違う
記憶とも違う
しかし既に現実でもなく

雨よ降れ
気の違うほどの激しさで
全てを押し流す濁流となれ
河岸に寄る ....
眩しい朝日に目を覚まして
窓を開けると
冷たく澄んだ空気が
まだ開けきらない
僕の目を
優しく撫でていきました

外の町は
少し霧に覆われていて
近くの山は
かかる霧に朝日が反射し ....
真夏の太陽の残り香が
まだ消え残る夕闇に
風は少しだけ湿り気を帯びて
僕たちの間をすり抜ける

蒼いドレスの裳裾を翻し
両手いっぱいに抱えた
星の雫に照らされて
君の瞳が輝く時

 ....
海沿いに並ぶ発電風車をくぐり抜けて
海風が膝を抱えている

吹かれて揺れる磯の花が
太陽の傾きを数えている

ぼろ布のように絡みつく
影の正体をゴム底に貼り付けたまま

そらを見上げ ....
思い出が劣化する

音も色も失った浜辺

貝殻に耳をつけて

波音が聞こえたことなんか

ただの一度もなかった
軽快なピアノの音にのって
人の優しさが風に舞う
海辺の部屋は明るい光と
鼻をくすぐる潮の匂い
遠く望める水平線に
白いヨットといかついコンテナ
そのまま外海に流れるのか
二艘とも海の彼方 ....
ものがたる 星から ふってくる
はねのおと
ほろんだ鳥族の 夢が はかなく
僕の部屋の 窓辺に
ながれ つく

星をねがう
走鳥類のまつえいが
ねむる
広げた灰色の つばさが
 ....
 
 
港のにおいがする
海ではなく
人間くさい
暮らしがあるところに
海ちゃんがいる
死んだはずなのに
どうしているのだろう
首をかしげると
首がないことに気づく
わたしの耳に ....
親が小さくなると
大きかった頃を忘れ
煩わしさに
腹をたててしまう



だけど、
遺影の前で
すんなりと思い出すのは
大きかった親の影



ありがとうより
ごめんなさ ....
遠く名も知らぬ国の山頂で

待ち焦がれた炎は消え

緑立つ少年の波は

今や金色の秋にもえ

激情は嵐を忘れ

ただ ただ思い出を吹きすさぶ

燐光は空たかく

せいのび  ....
どこか遠くを見つめてる
それは未来か
絶望なのか

最終列車は
いろんな感情
載せては降ろす

ホームを抜けると
孤独か
安らぎなのか

無機質な光に
優しく包まれたり
影 ....
まにまに

君の背中に空を見上げてた
決着はすでに着いている
失うよりずっと前に君は
僕の心を連れて旅に出た

知らない街の懐かしい場所も
懐かしい街の知らない場所も
素敵なものに出 ....
こんなとこで
一人暮らししてる女の
アパートはめちゃくちゃ質素で
内装がどうとか
隣の空き地が草ぼうぼうとか
それ以前に
とても悲しい

おれが帰るときに
また絶対来てや、とか言う
 ....
改札を通った瞬間に
ゼロに戻ったデジタル時計

家路をいそぐ私鉄線
大通り流れるクルマの川
人は町の闇へと消える

今日も一日お疲れさま
自転車は南へ走る
信号無視するネクタイ横目に ....
何を言ったところで、
地平線まで埋まった
人類の群れは
いっこうに減る気配など無く
眼の前に蠢いている。

こんな気配を感じたとき
我々は目を見開こうとはせず、
もちろん、目を瞑ってい ....
この腕に
守れるものなど少なくて
そのくせなにかを
守ってみたくて
だから
たとえば
波打ち際で
きれいな貝殻を
探してる

きみは
きれいな貝殻を
よろこぶだろうから ....
気が付くと、空は秋になってた。

これから、暑さの名残が消えたら。

寒くなっていくんだろう。
日没を追い越したくて海岸線
灯台よ、まだ闇を告げるな




たき火して語り合う手の缶ビール
温んでいくのはだれのしわざか


まっさきに真っ赤に落ちてしまうのも
 ....
それは
地上のものではない
空にも夜空にも宇宙にもないもの
かたちの留まらないもの

それは雨でもなく
雪でもないそれは雷でもなく
彼方の蜃気楼にも
此方の胸の内にも浮かばれない

 ....
幸せな振りして
何気ない事に驚く仕草をする
無邪気を装って
全てを知っていたんだ

ニンゲンは醜いから
ニンゲンは不潔だから
ニンゲンは悪だから
私もニンゲンだから

罵倒する為の ....
橋の袂から川に沿って伸びる灯り
向こうは賑やかだね、と言う
川は此方から彼方へ
花火の焼けた火薬の匂い
炎に揺れる小な提灯あかり
再び鳴き始めた虫

るりり、るりり、るりり、

ばあ ....
中原 那由多さんのおすすめリスト(878)
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長い休み- 殿岡秀秋自由詩1209-9-2
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星の雫- ネット詩 ...自由詩309-8-31
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忘れられた浜辺- 衿野果歩自由詩609-8-30
黄昏のラグタイム- ……とあ ...自由詩12*09-8-30
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デイドリーム・ビリーバー- 小川 葉自由詩7*09-8-30
大きかった親の影- 小原あき自由詩3*09-8-29
遠く名も知らぬ国の山頂で- 瑠王自由詩5*09-8-28
『素晴らしき未来』- 海 猫自由詩209-8-28
まにまに- 瀬崎 虎 ...自由詩8*09-8-27
アパート- 捨て彦自由詩409-8-27
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秋空。- 狠志携帯写真+ ...109-8-25
◆夏占い- 千波 一 ...短歌4+*09-8-25
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くらやみ- AKiHiCo自由詩109-8-25
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