萼には永劫の接吻を
際どかった昼間の送り仮名には微笑み二乗の反語法を
埋もれかけた墓標には遠い遠い潮騒を

聖なる人よ
二十一世紀初頭のこんな夜にもまた
星は星をちぎりながら
生まれ来る ....
三次会のあと
はなれがたくて
鉄路にふたりツレションをした

メリークリスマス、

メリークリスマス、ミスターローレンス、

アラスカの凍る林で
奇跡たちが
ガシガシと音を立ててい ....
遥かに遠い昔 
すでに 
バベルの塔は、崩壊していた 

一九九九年 
世界の中心に建っていた 
N・Yのビルの幻は 
黒煙の中に、姿を消した 

二〇〇九年 
未だに人々はバーチ ....
煉瓦も煙突の梯子も
宵に馴染まない
うっすらと蜜の匂いで
遠くの空は、山猫みたいだ

人が通り
加湿器が見え隠れする
冷たい錆がべっこうの窓を往来する

心細い釘に守られて
行灯は ....
降りしきる雪に
運命を委ね
去って行くのですね
白い肌は
景色に吸い込まれ
後ろ姿が美しいから
何時までも見ていた

触れあった
指先の温もり
覚えてますか
手渡しで与えあった
 ....
いつも踏んでいる
カゲ、自分の暗闇
それを許すことは

ひなたとひかげの境界線
いつもひかげの側で
忘れてしまおうとする

冷たい金属にひたいを当てる
なにかに熱を伝えたくて
 ....
「満月に吠える」

夜中眠りに就いて初めて裸を曝す
歪んだ時系列を跳ね跳び
活きた清涼水を次から次へと浴びる
そして吠える
自分の闇に悲しく浮かぶ
黄色い満月に



「手紙」
 ....
お葬式に行った。
友達のお母さんの。


泣いてる人は沢山いて、
あたしのお母さんも、その隣の知らないおじさんも
こぼれる涙をハンカチでぬぐっていた。

あたしは何故か泣けなかった。
 ....
君のために奏でたい旋律
風に吹かれ 運ばれ行け

重い鞄を負って、身動きとれずにいたね
君はいつも悲しそうで
何かあったの?なんて聞けずにいたんだ
君の心を砕きそうで

あれから何年の ....
お囃子が始まる
和太鼓/篠笛/摺鉦が
絡み合って

今日は表彰式のアトラクション
小さなホールに響く音は
ことのほか大きく力強い

お囃子の調子に乗って
繰り広げられる足踊りは
艶 ....
刃零れ落ちたらサヨウナラ

片目瞑った砥石、仕舞ったままではただの物質
尚更、問い質したい頑なな意志


尖り続けようとすればするほど
肩に力ばかりが入ってしまって
鈍る切っ先、僕らの ....
雪に落ちた足跡を辿り
君を追いかけた
延々と歩きふと気がつけば
足跡は途絶えて消えて

羽ばたきが聞こえた気がして見上げた空から
雪に混じって一片の羽が降る
そう
君は手の届か ....
倦怠に縁取られた
無垢な黒い瞳

その瞳は
高い空を見上げることが無い

足元に絡んで踊る枯葉を
鼻先で弄びながら

右足と左足を交互に休ませ
歩き出す合図をただ待つ

広 ....
そのうち通り過ぎるだろう
ほんの気まぐれな天気雨


一面の田んぼだったこの辺りは
ほんの少しの間に住宅街になった
たくさんの家が整然と並べられ
目線を上に持っていけば
規則的に並ぶ青 ....
同時代をおなじ言語圏で生きているって
夜を宇宙からながめるような感じだな
いっしょうけんめい光っているよ
列島のうえにのる日本の詩人たち
人工も自然も判別なんてつかないよ

おまえたちはな ....
おどけたピエロ
みんなに笑われても
おどけたピエロ
踊り続けるだけ

おいらは嫌われ者の道化役
いつも誰かの尻拭い
おもしろおかしく踊って見せて
愚か者の拍手を得るのさ

おどけた ....
息を吐くと
白い揺らめきが目の前に生まれ
灰色に少し混じる冬の匂いを
肺へ入れる。


心に溜め込んだ
あの日々の想いとか
全て白い揺らめきへ込めて
吐き出したなら

わたし ....
{引用=
まるでそれは、
やってくる 物質の
そんな重さや たしかさがある

―――――――【 night 】――――――――――――――

逃れようもなく
完璧に閉じられる
空 ....
僕たちが狩りをするのは
生き残るためだったはず
いつのまに
狩りをするために
生きていることになったのだろう
などと僕たちが
思うはずもない
僕たちは今まさに
狩りをしているのだか ....
果てしない空の彼方に、光を見た。
果てしない時の片隅に、安らぎを見た。
果てしない海の奥底に、宝石を見た。
果てしない大地の果てに、無を見出だした…。


きっと幸せだった。
 ....
流れ星が消えるまえに
願いごとをすると
夢が叶うとかいうけれど

そんなこと可能ですか

流れ星が消えるまえに
あんな一瞬(※)に
願いごとをするなんて


夢のことばかり考えて ....
一晩中
瞬き続けた星たちが
あんまり淋しいものだから
朝になると
雪になって降るんだよ

一日中
降り続けた雪たちが
母さん恋しいものだから
夜になると
星になって瞬くんだよ ....
クリスマスの精霊
セイント・ニコラスへ、

へいぼんな親の 
どこにでもある 
ありふれた願い

今年もまた、
クリスマスをいわえることに
感謝しながら

誰もが請う、だから ....
{画像=110126124855.jpg}

小さな南の島の
星砂の浜に
小さな青海亀が生まれました
波の泡のように柔らかな水色の甲羅を背負った
たくさんの子海亀たち
まあるいお月さ ....
いつか
この空に
熱い虹をかけよう
お前には
手紙をあげよう
いつかお前が
書くはずだった手紙を

銃口が
火を吹くと
我々は喋りだす
いつか
この空に
熱い虹をかけよう
 ....
ひとの明かりが照らす夜から
星の光を洗い出して
空を見る

冷たい空気に頬を浸して
昔覚えた星の名を
思い出そう と

{引用=ベテルギウス リデル
カストル ポルックス
シリウス ....
たとえば君が
太陽や月でなくとも
シリウスようなきらめきで
夜空に祝福を与えてくれる

たとえば君が
笑顔を失ったとしても
僕がお道化になって
気付かれないように
君の元へ駈けつけよ ....
沁みる言葉が在るよ
優しい言葉の
その裏側
秘められた暗号が在るよ

独りで積み上げた城には
誰も住んで居ないんだ
軋む廊下の音に

どうして誰も気付かないのかな
誰も居ないから
 ....
駄菓子屋の側に置かれた自動販売機は
存在を知ったときからもうおんぼろで
お金を入れてボタンを押しても
蹴っても叩いても何も出てこなかった


お店を切り盛りしていた女主人は
存在を知った ....
何かを欲しがったり手放したりする
背負える荷物の量は決まっている
用意された荷物は尽きない、神様

子どもだろうが
愚かだろうが
どれだけ打ちのめされようと
僕はまだ明日に夢を見る

 ....
中原 那由多さんのおすすめリスト(877)
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