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誰でも救われる訳では無いけど。
でも救ってくれたあなたは、
あと少しで炎が消えそうに
揺らいでいます。
幼いわたしは坂に向かって開かれた窓から
あなたの名前を呼びました。
親があな ....
忘れられた小さな空がある。
初夏の風を受けて
駅に続くなだらかな坂道を
歩く途中にある
金網のフェンス越しに
名も知らない花の群生
赤紫の小さな花を
背の高い茎にたくさんつけなが ....
駅前に丈高く伸びた
雑草の海
風にそよぐ波の向こうに
マンションが一棟
真新しいコンクリートの
白っぽい剥き出しのグレー
に風がそよぐ
ポークパイハットを被ったような雲の
ぽっかり ....
新緑の季節
五月の朝の陽光を浴びた
ニコライ堂 緑青に覆われたドーム屋根
明るい陽光に
くっきりとした陰影を残した
コンドルの遺産は
一二〇年経った今日も
聖橋から靖国通りに向かう坂 ....
成り成りして成り会わないところと
成り成りして成り余っているところを
刺しふさぎて
霧に包まれた丘の上に浮かぶ洋館
その二階の出窓は開け放たれ
類人猿の咆哮が丘の下まで響き渡る
す ....
1
霧に包まれた類人猿の咆哮は
全ての言葉を包み込んだ
異様な振動を部屋の中に持ち込む
全ての言葉は何の目的で語られているのか
不明
類人猿は苛立 ....
土塊(つちくれ)から縄文人は捻り(ひねり)出す
土器という名の地球の欠片(かけら)
それを手に取る我々には
単なる食器か容れ物か
想像できるは手の感触
己れが理解の範疇で勘違い
無 ....
歩き疲れて立ち止まり
雨がしとしと降り出して
静かに静かに降り出して
道に敷かれた石畳
次第に次第に濡れてゆく
並木の青いプラタナス
静かに静かに濡れてくる
歯を食いしばり空を見 ....
またぞろ、首都に恐竜の骨が現れた。
しかも泡の抜け殻で
唸りを上げて
ブロントザウルスの首の骨は
子供達の学んだ校舎を
子供達の遊んだ公園を
今は髭の生えている
今は化粧の香 ....
バイバイ カザルスホール
最初は静々と
自信のない歌声は
旋律の迷いを消すだけの声で
他人の声は聴こえない
自分の声も聴こえない
歌に詞(ことば)はなく
声に魂はない
次に粛々 ....
三月の飛鳥山
王子駅から望むと
厳冬時とさほど変わらぬ
枝振りの樹々が
何の衣も纏わず
剥き出しではあるが
陽光に透けて
半月後の桜色の
淡い期待を靄のように
纏っている
穏や ....
夕陽の傾きかけた街の一角に
何人もの成人した人間の列が歩く
皆一様に下を向き黙ったまま歩き続ける。
歩いている間は生きていられる。
立ち尽くした人間は片っ端から
列最後尾をのろのろ走って ....
雪ん子 一人 顔 見せた
ピンクのネンネコ羽織ってる
ほっぺの赤い雪ん子一人
外は吹雪で氷点下
何を目当てで顔見せた。
雪ん子 一人 顔 見せた
おまえの目と目は細すぎて
どこを見て ....
使い切れないほどの金はどこへ消えたのか
使い切れないほどの人間はどこに消えたのか
抱えきれないほどの食べ物はどこに消えたのか
ウンザリするくらいの笑顔はどこに消えたのか
この国には ....
生まれたときから
屈託のある顔をした君は
赤ん坊のくせに徹底していて
怒り出すと
……いやっ
興奮し出すと
顔が赤黒くなるまで興奮して
泣いているのか怒っているのか
とんと僕には分から ....
真っ昼間
駿河台から坂下りて
神田で飲んだその後で
鯛焼き片手にぶら歩き
仕事も無い
家族もない
まして、恋人もなければ
金も無い
おまけに今日も
予定が無い
だから酒 ....
思考の中の四次元空間
風と雨の中に
滲んだ映像の竜が
思考の中心から紡ぎ出される。
雲間に光る胴体は
蛇のようにくねり青色で
雨に塗れた鱗は
鈍い光を一枚一枚が放ち
珠玉を掴む前足 ....
ラーメン屋の湯気の中で
二人で未来を語っていた時から
おまえは何時(いつ)も ずれた視線をしていた。
駿河台の坂を上って行く途中
ヒラヒラと雪が降り始め
俺には寒かったが
おまえは ....
痩せて行く月を眺めながら
君はにこやかな笑みを魅せ
二人っきりの時間はそんなに無いはずなのに
黒猫は二人の間を取り持つように
しっぽを足に絡み付け媚を売り
君はそれににこやかな顔で応 ....
神田小川町から靖国通を歩く四人の詩人
一人は青い顔をして健康の大事さを説きぶつぶつ食べ物の名を呟く
一人は赤い顔をして声高に愛を語る
一人は黄色い顔をして金の儲け話を話す
そして、一人は黒 ....
生まれた季節は冬の冬
年の最後のどん詰まり
暮れ行く年の落し胤
雪もはらはら降るような
生まれた街は底の街
上の街のとなり街
違っているのは人の色
違っているのは家の ....
大きな夕日の線状に放射される
赤い光線の先に
黒いシルエットに変わるまばらな家並みが
山並みにより既に陰っている
表面のうねっている畑の中にあった。
その中を疾走する人影一つ
帰るので ....
始めは静々と歩み始めた恥掻きっ子は、
獣道を中腰で歩き続けて、
水のある川岸まで
キョロキョロしながらたどり着いた。
川岸の潅木は少し腐りかけていたが、
得意の木登りで川岸に張り ....
鬱蒼とした樹木の間から
黒い月が煌々と光る
青い空が見える。
しかし、決して昼間ではない。
ここで飛ぶ鳥は梟であるし、
地面には野鼠どもが
異様に光る目をこちらに向けている。
自 ....
僕は夢想する
雲一つ無い青空に
ぽっかり浮かぶ黒い月を
僕は夢想する
鬱蒼としたジャングルに
飛来する原色の鳥達を
僕は夢想する
ジャングルの樹々の間を
悠然と歩む ....
最近朝早く目が覚めてしまう?なぜ??
僕が朝早く目が覚めるのは
顔を洗い歯を磨き、朝飯をたらふく食べるためです。
僕が朝早く目が覚めるのは
黒猫のトイレの砂を換え、黒猫に食事 ....
一
筆を持つ腕の無い僕は
口で絵筆をくわえ
カンバスに向かって
朱色を引いた
引いた朱色赤は次第に濃くなり
カンバスの中央で丸くなった
カンバスの下には申し訳 ....
最近詩を書いていることを女房に嗅ぎつけられていると感じてきた。
この間もDSIでログなんかチェックしていて、女房が部屋に入る直前あわててDSIの電源を落としたりした。
女房曰く「なにこそこそやって ....
その日、僕は仕事を置き去りにして
青山墓地に向かった。
そして、
その日、僕の何かが壊れた。
さよなら神様
神様は本当に死んでしまったのだ。
五歳の僕は
毎月現れる本屋から
月 ....
ふと君と出会ったので
なにを思ったのか
結婚する気になってしまい
程なくして言葉に出してしまい
ふと言葉に出してしまったため
なにを思ったのか
結婚することが現実的に思え
程なくして ....
中原 那由多さんの……とある蛙さんおすすめリスト
(40)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
姉弟(してい)
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……とあ ...
自由詩
19*
13-7-17
小さな空
-
……とあ ...
自由詩
20+*
10-6-11
駅前再開発
-
……とあ ...
自由詩
6*
10-6-7
ニコライ堂_ー五月の朝ー
-
……とあ ...
自由詩
14+*
10-5-22
月の嗤うさき7
-
……とあ ...
自由詩
7*
10-5-2
月の嗤うさき1〜2
-
……とあ ...
自由詩
9*
10-4-27
縄文2
-
……とあ ...
自由詩
5*
10-4-16
雨上がりの歌
-
……とあ ...
自由詩
5*
10-4-15
ブロントザウルスの骸骨
-
……とあ ...
自由詩
11*
10-4-10
合唱を_さらに合唱を_ーバイバイ_カザルスホールー
-
……とあ ...
自由詩
9*
10-3-30
花見直前
-
……とあ ...
自由詩
10*
10-3-25
馬銜(はみ)
-
……とあ ...
自由詩
14*
10-3-17
雪ん子
-
……とあ ...
自由詩
9*
10-3-9
堕落論
-
……とあ ...
自由詩
11*
10-2-27
娘へ_−だめ親父の伝言−
-
……とあ ...
自由詩
16*
10-2-24
ぶらり一人歩き
-
……とあ ...
自由詩
11*
10-2-18
コマと竜
-
……とあ ...
自由詩
6*
10-2-13
名残雪
-
……とあ ...
自由詩
13*
10-2-8
魔法
-
……とあ ...
自由詩
19+*
10-2-4
四人の詩人
-
……とあ ...
自由詩
9*
10-1-29
はじまり
-
……とあ ...
自由詩
16*
09-12-28
彷徨ー黄褐色の月−
-
……とあ ...
自由詩
9*
09-12-26
ピテカントロプス
-
……とあ ...
自由詩
7*
09-12-25
もう一つの黒い月ーメタフォルモーゼ・怒・寂
-
……とあ ...
自由詩
7*
09-11-27
黒い月ー序
-
……とあ ...
自由詩
12*
09-11-26
僕が朝早く目が覚める理由
-
……とあ ...
自由詩
12*
09-11-20
赤い月__(全)
-
……とあ ...
自由詩
6*
09-11-13
カミングアウト
-
……とあ ...
散文(批評 ...
10*
09-11-1
マイ・バック・ページズーさよなら神様ー
-
……とあ ...
自由詩
18*
09-10-30
情歌(ジョーカー)ー中二階の六畳間ー
-
……とあ ...
自由詩
26*
09-10-25
1
2
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