花眠り
肌透きとおる
独りわれ
蒼き午後の
はぐれ子となりて
過ぎてしまったことだけど
聞いてもいいかい

君にとって愛ってなに

僕にとって優しさってなに

微笑が愛を知る道しるべなら
君も僕も見落としたね

涙は悲しみの印だけど
君も僕 ....
14:34発

皐月のシャツ着た
ゆふいんの森5号
水平線を描く
電線を
斜め下から
追ってゆく
風景も
ゆったりと
融けて
車窓の後ろへと
帯びてゆく

電車の中は
か ....
その日の雨が
今でも時々僕の肩を濡らす

廃園の木下闇に
置き忘れられたブリキのバケツ
松葉を伝い落ちる雫が
想いおこさせる
もうひとつの心臓

眠れぬ夜毎
消え残る雫がほのかに光 ....
雨あがりの
見えない水に仕切られた通りを
たくさんの人
静かな人
離れることを疑わずに
歩いてゆく



ずっとひとりで吠えるとき
震えがどこまでものびてゆくとき ....
影と
影が
重なり合うので
夜でなくても
うずくまりながら

なにかしらの気配が
ぐるぐると周回する
忘れられたまま
中心もないのに

ライカ
私の声が聞こえますか
 ....
風が私の輪郭をなぞる
私は風によって顕れる
その刹那
私は世界だ

世界が終わるとも
声は続く
風の意志は続く
世界は風によって名付けられ
名は風に隠されている
声は名 ....
はじめはわからなかった
仏舎利塔なのか
噴水なのか
生き物なのか
ひと足ごとにみえてくる
どうやら人らしい それ
まばらな街のあかりでは
まだ 性別はわからない
声をかけれるほど近づく ....
ああ今日も夜がふけていくよ
風がびょうびょう吹いて
トタン屋根に映る雲がごうごう流れて
乗りそこなった月の船は地平線の向こうです

星のない空は
なんだかとっても寂しくって
電信柱を伝わ ....
ビルの非常階段の裏に

人影がみえた

また

ぶっそうなことかと見ると

青い瞳の

美しいサイボーグが

瞬きもせず

捨てられていた

俺は

白いシーツを彼 ....
転がりしボール追う子の一本道暗く並んだ家々静まり

門出だよ四つ角十字に薄光り死神呼ばれ手招きをする

死神は鋼鉄殺人兵器なれど利便性ゆえ責められずおり

空に吠え天駆けぬける命の価値ブー ....
君と歩いてゆきたいと思わない日々はなく
昨日歩いてきた道を今朝も歩いてきたのに
何も思い出せない
花びらの調べを思い出せない
時は僕をとっくに投げ出す
枕元に横転するラジカセ
真夏のサンフ ....
幻の終わりと塩の光を抱き
鳥はひとり 海にたたずむ
波に重なり ゆらめく陰
待つもののない午後の陰



船を終えた船の列が
小さな声に照らされている
空をゆく声 落ちる ....
春のある日
緑の窓に
映るように出会う
ふたつの音楽



応え以上の応えを浴びて
昨日は突然消え去って
今日と明日は行き来する



花の手をとり まわる声
声の手を ....
ジャブジャブ歩いていける
砂浜から続く海
うすい砂色の皿に
浅い海の色のスープをそそぐ
(鶴は飲めない狐のスープ)

ふかい空から
ひたむきに
飛び込む姿勢で
(ウミネコの視線で)
 ....
「はじめまして よろしく」と

「さようなら」の数は

イコールじゃないぜ

「幸せ」と「不幸せ」の数も

イコールじゃない

どちらが多いか少ないか

それは

運 不運 ....
輪郭の街が
徐々に織りをなし
時計はだらりと腕をさげ
ほぅい ほぅい と歌う
海にでると
肌がちりちりと
焼ける心地よさが
足跡にたまって
潮に吹かれた
8mmフィルムが
からくり ....
何処かにおとしたの わからないわ
天使なんて誰がいったの?
落ちたハネは踏まれて沈んだ
太陽の花が咲いた日に。

赤いそら見上げてながれて
アナタがたいせつにしてた蔓きった
もうもどらな ....
巨大な石版にきざまれた
柘榴石の星座がきしむ
西の方に5分ほど
かちりと音を立てて静止していた時が進む

一億光年の夜が流れ
廃棄物処理場に水たまりのような鏡
割れた月が赤々と燃えている ....
冷ややかな朝に
渡る風の行方を見つめていると
どこかで古いレコードが回りだす
草原の朝もやの中から
湿った石の階段が現れる
五段ばかりで
他には何もないのだが
時を経て少し苔むしたまま
 ....
この先
いきどまりです


木陰の看板を
すぎてゆく雲


誰かの何かが持ち去られ
小さなものひとつ分だけ足りない世界の
午後のガラスの路を歩む


春は銀 ....
空に標識がないのに
飛行機がぶつからないのは不思議だ
と母がつぶやく

風のはじまりはどこなんだろうねえ
風はどこで終わるんだろうねえ

お母さん
あなたと同じように
私も
いつの ....
俺は

謝られても

許せなかったり

かなり

勝気で戦闘的だった

もう

そういう

重たい鎧は脱ぎ捨てる

役にたたないからさ

もっと

大きな懐と
 ....
隣の部屋から

大きな笑い声が聞こえる

俺は

ここ1週間で本当に笑ったか

テレビもボォーっと見ていて

面白いものなんてなかった

友達にも会わなかった

俺は

 ....
うるせえなそれでも僕のたましいはゴムタイヤに詰めた散らし寿司なのだ

もてたくてもてるふりしてもてまくりもててもててもててもててもてて

一日に一本限りのタバコのような君のスマイルのためなら
 ....
ふぞろいな前髪の
整列にかかる
風のみちゆきを
ぢなりのようなうたをうたい
散らしていった
まるくとがった あの唇

おしあたった瞬間の
確かな熱の重さも すい と
運び


 ....
そうか、空中ブランコに乗って
カカオの木を観てみたいか

そうか、朝日に立って
アラスカの夏を巡ってみたいか

そうね、仙人の寺屋みたいな
どこまでも一望できる遙へ

真 ....
空家が
売りに出されてる
もうずっと長く

庭に
小さな
池がある

いつもお散歩をする
通り道にあるので
毎日のように
のぞく

その小さな池には
金魚がたくさんいるから ....
風がやけに冷たく感じる

隣の女の子は

花柄のワンピースだっていうのに

俺の指先は冷たい

隣のお兄さんは

青いシャツ1枚だっていうのに

俺は

迷いもあるし

 ....
真夜中を支配する

何者かが

竪琴を弾く

坊や

早く寝な

俺は坊やじゃないぜ

お嬢さん

早く夢の世界へ

俺はお嬢さんじゃないぜ

その竪琴の音色

 ....
和泉 輪さんのおすすめリスト(1215)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
春午睡- 青色銀河 ...短歌304-4-29
★74_カナシキギモン- 貴水 水 ...自由詩4*04-4-28
14:34発- 湾鶴自由詩704-4-28
光る野- ダーザイ ...自由詩21*04-4-28
ノート(夜通)- 木立 悟自由詩204-4-28
ライカ- いとう未詩・独白11*04-4-28
かぜ・こえ・かくれな- いとう自由詩1704-4-27
孤灯- 湾鶴自由詩404-4-26
蛍石- ダーザイ ...自由詩13*04-4-26
☆118_ウツクシキ…サイボーグ- 貴水 水 ...自由詩504-4-25
交通事故- 紀ノ川つ ...短歌404-4-25
陽炎- バンブー ...自由詩204-4-24
隔花- 木立 悟自由詩404-4-24
ノート(ふたつの音楽)- 木立 悟自由詩404-4-23
浅い海の色- まんぼう自由詩6*04-4-23
☆115_デアイ…ワカレ- 貴水 水 ...自由詩3*04-4-23
潮風- 湾鶴自由詩804-4-23
猛禽。- 花田春菜自由詩304-4-22
フォーマルハウト- ダーザイ ...自由詩15*04-4-22
階段- 岡村明子自由詩904-4-22
凹光路- 木立 悟自由詩804-4-21
標識_2- 岡村明子自由詩8*04-4-19
☆114_トレンチコート- 貴水 水 ...自由詩304-4-19
☆113_0・5ホ- 貴水 水 ...自由詩3*04-4-19
腹の七糞- 石原大介短歌16*04-4-18
予感- 自由詩304-4-17
遙へ- 湾鶴自由詩404-4-17
泳ぐ金魚- チアーヌ自由詩304-4-16
☆112_ツメタイカゼ- 貴水 水 ...自由詩204-4-16
☆111_タテゴトノネイロ- 貴水 水 ...自由詩204-4-16

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41