浅い海の色
まんぼう

ジャブジャブ歩いていける
砂浜から続く海
うすい砂色の皿に
浅い海の色のスープをそそぐ
(鶴は飲めない狐のスープ)

ふかい空から
ひたむきに
飛び込む姿勢で
(ウミネコの視線で)
そーっと
口を寄せる
(青いハッカ水)

舌先に塩の匂い
やわらかく凍える想い
波と砂の音が
聞こえる
白い雲が
浮かんでいる

いつか年老いて
二人で海に来よう
数少ない祈り
初夏の空の下で
繰り返し存在する
浅い海の色


自由詩 浅い海の色 Copyright まんぼう 2004-04-23 10:03:37
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