鳴り止まない犬吠埼
海の声を聞いているのは少女、麦藁帽子
岩に砕ける波の飛沫を数えながら
降りていくのは
坂道

道はいつまでも道で
道は今までも道だった
通り過ぎる国道409号線
 ....
あまった あかり で
つくった おにぎりは

ちいさくて
ぽろぽろ

つめたくても
でも

だれ

すこしだけ でも
おいしいよ
花火は落ちて
どこへいくんだろ

涙は涸れて
どこへいくんだろ

夢の続きは
どこへいくんだろ

想いは鎮まり
どこへいくんだろ

過ぎ去った時は
どこへいくんだろ
 ....
零れ夜の
ざわめき

ほっと
息をする

倦怠たちの
集い

さよなら街よ
さよなら時よ

僕はもう
眠ります

ただ
眠ります

夏の陰に
窓際の席はまぶしくて
わたしはかるく目を細める

活字の上に落ちる 白い光を
見つめているといつのまにか
目の前にみどりが踊る 紫が舞う あぁ
それをさえぎる薄い影がふくすう

穏やか ....
雲の傷を見つめ
花の傷を見つめ
夜の風に会う
川と光
野をさする指



草に埋もれた門のまわりを
月の光が
何度も何度も踊り巡り
いつまでもいつまでもやめないので
誰 ....
風鈴

縁側に転がる西瓜
金魚鉢に氷

染の団扇に
夕涼みの風に揺れる簾
懐かしいキミの裸足

髪を結い上げる細い指
藍の浴衣に紅い帯
藤の枕でうたた寝の
遠く聞こえる祭太鼓に ....
ある窓があって
その窓は生まれつき北向きなのに、あちら側では
目を開いたまま湛えられた池の水面が光になり
崩れそうに傾きながら何かを守る強い屋根瓦が光になり
駐車場に並ぶ誰もいない ....
なんてゆるゆると
今が歌う

カタチを持たない
雲に向かって

メロディーを忘れた
僕に向かって


そうさゆるゆると
今は歌う

分かりやすい
寂しさに向けて
 ....
赤茶けた街のほとりに
くぐもった電飾が舞い
砂めいた波の{ルビ間=ま}の{ルビ音=ね}に
荒れた手の女が遊ぶ

草臥れた解体現場
風の吹く
干物の匂い

上り行く老若の唄に
焼き魚 ....
覗き込むと
少年時代だった
手頃な石を落としてみても
いつまでも帰着しない
頭上では飛行機雲と交差する記憶
不意に飛んできた雲から雨粒が落ちていくと
からーん、からんと
遠くで跳ね返る音 ....
涙をこらえて

壊れかけたつり橋を

ひとりで渡ろう

そうしないと

僕は前に進めない

涙をこらえて

激流を渡ろう

そうしないと

僕は君の幻から離れられない
 ....
雨垂れが髪を伝う 芝刈り機の音は止んでしまった
体に吸い付く服  空に高く抜ける声・声・声・止んでしまった

時はすでに遅く 軒下で震える鼓動は早まり
足止めの靴先で よれる砂利の音と重なる
 ....
空から降ってきた

ちいさな星に

空飛ぶ舟をかしたっけ

ちいさな星は

お礼を言って

ぼくに

ちいさな箱を

くれました

ちいさな星が去った後

そっ ....
縁側で闇を見ている妹の白いうなじが僕を呼んでる


夏野山汗ばみながら駆けてゆくゆくえふめいの妹の兄


鉄塔の錆びた階段昇りゆく100階したから姉とは呼べづ


鏡台に映る妹べにを ....
錆びれた雨が
まとわりついて

カサの中まで
ぼくの中まで



薄情なまなざしで
憧憬の隙間に入り込んで
ぼくを湿らせる



だけどね
これも通り過ぎるよ
 ....
ひとつのからだが
草の夜を重ね着て
水の夜に浮かんでいる
舞はとどく
舞はすぎる
喉を 胸を 腹を 脚を
声はおりる
声はのぼる



知るはずもない見知った森を
わ ....
千本 の 針を
つないだ 蒔絵

朝焼け に溶け出す
真っ暗 な朝

骨 の 隙間に宿る
鈴 の 声

つながれて
つながって

心 に まみれた 
火傷 のよう ....
空の色がじんじんしていた
夕暮れ烏の渡りなど誰も彼も無視してた
こんなことってない
彷徨う影は蝙蝠ではなく烏だった

本当は真っ白なはずだった
染みなどただの一点もなかったはずだった
嘘 ....
空の鋭角
小鳥は啼く
野の終わりのしるし
小鳥は啼く



碧のようで
碧ではなく
ひろびろと
緑に傾く石



路から空まで
はばたきは水から離れない
 ....
残された言葉は 過ぎ去った花束
 夢見るように 色とりどりの
 風にゆれる やわらかな花びらの

残された言葉は なつかしい鉱石の輝き
 深く沈む 青色の
 さまざまな 空色の

残さ ....
地蔵菩薩の前に 立った
声がする
私のものでもあり 私のものでない
声がする

聞こえてくる声と
聞こえない声と

地蔵菩薩の前に 立った
私は
目の前に立つ人に 気づく
手 ....
寄せては返す
波の中で

僕の足は柔らかく
砂に沈む


ひっそりと
息をする貝殻たちの

その世界に少しでもと
寄り添いながら


報われなかったことよりも
望める ....
霧の森をぬけると
朝朱の陽が射し
湖はゼリーで
きらきらと波打っていた

向こう側へ行きたいの
今がたぶんその時だって わかるから

手をつないでね
ほら、
標識だって あるわ
 ....
  


  葉ずれから
  名前のしらない時間を思い出した
  さて、君はだれなんだろう
  隙間からみえる
  青い流れは遠い
いま僕の
肩に降るこの雨が

いま君の

心を潤していたら
いいな


もし君が
いまこの雨に
渇くなら

僕はカタチを失くして
君を真っ赤にしたいのに

そん ....
街から海まで
飛びました


ポチャンと海へ
落ちました


底まで
潜っていきました


底には
空がありました


ボクは
空に浮かびます


それは
 ....
こはるびよりのひだまりで
つりをしながらあくびをすると
ぽろっとくびがころげおち
ついでにうでもころげおち
なかよくはりぼてけりながら
うみのうえをかけていった。


いそにのこされた ....
俺の 眠れない夜は いつまで続く

闇よりも暗い 闇かもしれないぜ

夜は 融けない氷のような壁

俺が ぬくもりを感じるのはいつだ

逃げていく 闇の中を
駆け抜ける 僅かな光を探 ....
広がる上空を囲むように
その日は 曇り空だったのですね

ゆるく波打つ 水面は
際に立つ 私達の少し後ろで
薄暗く 揺れていました

かと言って 私の心が
景色と 同調していた訳ではな ....
和泉 輪さんのおすすめリスト(1215)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
交差点、遠い空- 霜天自由詩304-7-17
て_の_なか_に- 砂木自由詩5*04-7-17
さがしもの- 松本 涼自由詩6*04-7-17
こぼれよ- 松本 涼自由詩4*04-7-17
窓際- anne自由詩3*04-7-16
夜野指- 木立 悟自由詩604-7-16
懐夏- mac自由詩3*04-7-16
何処にでもある窓- A道化自由詩404-7-16
ゆるゆる- 松本 涼自由詩3*04-7-16
洗われる街のほとりで- まつお自由詩7*04-7-15
井戸- 霜天自由詩404-7-15
★98_ナミダ- 貴水 水 ...自由詩704-7-14
夕立を巡る想い- 千月 話 ...自由詩4*04-7-14
ちいさな星- 玉兎自由詩5*04-7-14
夜光中- 本木はじ ...短歌3504-7-14
スローな雨- 松本 涼自由詩6*04-7-13
土と鏡(わたしとけだもの)- 木立 悟自由詩304-7-13
生きる- 砂木自由詩9*04-7-13
- 花田春菜自由詩304-7-13
緑宇_Ⅱ- 木立 悟自由詩404-7-12
残された言葉- こむ自由詩304-7-12
断片的な世界の中で- まつお自由詩304-7-12
貝殻- 松本 涼自由詩7*04-7-12
シュガースポット(2)- 望月 ゆ ...自由詩6*04-7-11
葉ずれから- バンブー ...自由詩504-7-11
甘い奇跡- 松本 涼自由詩4*04-7-10
- 松本 涼自由詩6*04-7-10
こはるびよりの- 草野大悟自由詩11*04-7-10
☆152_GLEAM_ー微光ー- 貴水 水 ...自由詩4*04-7-10
曖昧な情景の中で- 千月 話 ...自由詩3*04-7-10

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