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日が落ちたら
手をつないで出かけよう
この世のきれいなものはみんなだれかのもの
まだだれのものにもなっていない一日を
この世でいちばんさいしょにみて
それを宝物みたいに抱いて別れよう
 ....
ある日、届いた封筒から取り出した紙は 
「わんニャン展」のお知らせで 
三日後にみなとみらいの地区センターの 
展示会場に入るや否や 
平日の人もまばらな空間に 
{ルビ木霊=こだま}する… ....
(鼓膜裂ける、言っ笑った違う、切れ切れぬ)

境界湾曲だと言われた
蝶は鳴いている
処女の亡霊が止まり木にたばこ
ハートなものかしましい
ラッキーストライク!

ヘッドフォンスピー ....
さかのぼる 水晶のような 水滴が
高速バスは雨の中を走ると フロントガラスの水滴が
同じスピードで のぼってゆく
静かな行列が たゆまなく のぼってゆく
そんな様子を何時間 見続けてい ....
 誰か歌にしておくれ
 どうか、どうか、この苦しみか何かを
 誰か歌にしておくれ
 俺にはメロディが無いんだ
 誰か歌にしておくれ
 ATMに駆け込む俺の気持ちを
 誰か歌って作り話に変え ....
 
 
滑走路に正座をして
ブリの刺身を食べている

月明かりに照らされた横顔
あれはかつて
誰の養子だったろう

軍用機が静かに着陸する
花びら一枚
散らすことなく
 
 
黒髪にだってひっきりなしに雨は降る
墨の中で踊る粒子が枯らした手と手の隙間
微妙な距離を詰められずにドーナツのこじんまりとした完結
温度を失ったものの粒子をかき回す電子の波のうねりのようなものの ....
しあわせか
ふしあわせなのかなんて
かんたんにけつろんづけないでほしい

ふゆが
とうめいなしっとをかかえて
こいがしたいなんてまだいえない

だれかがきみに
らしさをのぞんでいるよ ....
一年の内に どの位の季節を好きになれるか
と考えれば
春夏秋冬 四つに区切られるから 
だいたい 四分の一の確率になってしまうこと
請け合い

一年を 各月に区切って 考えれば 
1 ....
何もないところから生まれて
ふりそそぐ雪片
その結晶の
ひとつひとつを確かめたい
純粋で
静かな構成に
私は憧れる

かつて卵だったころ
なにも知らなかった
幸せも、不幸も
ただ ....
雨で濡れた制服を物干しにかけると
お気に入りのセーターと
向かい合ってゆらゆらとダンスを踊った

優しい雨のなか
口ずさんだのはジーン・ケリーの“雨に唄えば”

これは何処からきた雨 ....
湿った砂の温度
掘るほどに水が滲んで
肌で感じて頬に触れる
潮風の温い感触
乾ききれない海草の匂い
思っていたよりも
生々しい身の回りのすべて
ひりひりと目に沁みるあれこれが
頭を取 ....
しらないことを
データベースに問いかける
もうそんなふるくさいことは止して
問題は解決しない
それは人生だもの

はやく踊りに行きましょう
雨は
嘆きを代弁しない

風は
怒りを
代弁しない

おまえを語れる
他者はない



星は
だれをも照らさない

花は
だれをも誘わない

おまえは
 ....
何かをのこしておきたくて
つづりたい指がかじかんで
きもちごとポケットの中
くしゃっとしたままだ

あきらめることがたくさん?
しかたないに変換
かなしいことを冬の海の底へしずめるの ....
二00一年十月

白い骨になった祖母が
熱気の中に横たわっていた
八歳の息子が私を見上げる
「お母さん、人ってこうやって焼かれるんだね。」
君に答える言葉がない
だって私も今初めて
焼 ....
オバサン オバサンって ウルサイ!
今は若いアンタたちも
いずれはオバサンになるんだ
その時のために
オバサンの心得を教えておくよ

まず オバサンは
“ 絶対に負けを認めない ”
何 ....
日記詩

(一)
真昼の銀行、キャッシュコーナーの長い列は
金にまつわる一喜一憂を分かち合うかのように寒いほど静かだ
これはまさに近代の儀式
笑っても泣いてもいけない参列者たちは
残酷な ....
冬の薄暗い回廊を
渡ったところに教室があって
頭痛を抱えたままの君は
そこをめざして歩いていく

壁にはたくさんのテレビがついていて
音もなく瞬きながら
世界中のつらいニュースを
さか ....
人からたまに言われるさ。

「いつも楽しそうですね」

「ちゃんとしててすごいですね」

「きれいにしてて素敵ですね」

・・・etc.



もうちょっと近づいて、よく見てご ....
ほころびを縫う
小さな欠落をたぐりよせながら
そのひとつひとつを
確かめるように埋めていく

ほころびのない人生など
ない

冬の夜にほころびを縫って
いる

母さんにもらった針 ....
ふわふわとか
たっぷりとか
ふざけるな
切実さが足りない

相応しさとか
ぬくもりとか
真実とか
いい加減にしてくれ
せつないんだよ

コンビニエンスストアの
陳列棚に
 ....
小さなスミ子さんは
短く刈り込んだ髪で
不安気に
わたしの隣に立っていた。

「今日から働いてもらうスミ子さん。いろいろ教えてあげてね」

ナースから少し離れて
私たちは長い廊下を歩い ....
みえない森の方角から
霧を纏い
しなやかな足どりで
私の窓の下に来る
ひかる夜露に足を濡らし
銀色のうぶげを欹て
耳をすましている
胸を刺す
たしかな気配
明かりとり窓のはるか下
 ....
 
父が釣りをしている
何を釣っているのか聞くと
忘れたと言う
僕も隣に座って糸を垂れる
息子とよくいっしょに釣りに行ったもんだ
という話を皮切りに
父が息子の自慢を始める
小さいころ ....
私は

空に浮かぶあの太陽が輝くのを見て言葉をはく
言葉から自由になる私がいる

自由になる私もいれば
言葉は私を自由にしているとも

そうではなくて

私を思いから解き放つこ ....
おわりに腰をかけて
せなか側の世界をのぞいた

おわりに腰をかけて
いったいどちら側へゆけばいいだろう

いま
星がわずかに降っている
主婦が三日寝込んだだけで
高く高く それは高く
見事に築き上げられた
お皿の山
洗濯物の山
子供が引っ張り出したガラクタの山
塵・埃・ゴミの山…

実家を離れて初めて知った
美味しい ....
大学時代、サークルや下宿やバイト先など、様々なところでトラブルを起こし、神経衰弱になって実家に帰ってきたことがあった。私は、冷帯に生えたヤシの木のように、自らの組成と環境との調和を図ることに失敗した。 .... あの子は大人になってしまった


彼女は虹のたもとで
まだ
じょうろを握り締めている



***



鈍色のカーテンを引いて
人々は眠りについた ....
深水遊脚さんの自由詩おすすめリスト(913)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
宝物- はるな自由詩813-3-12
遠吼え_- 服部 剛自由詩313-3-8
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塩を_少々- るるりら自由詩29*13-3-5
それが救いの手ってぇもんだろう- あさなぎ自由詩213-3-5
月夜の寓話- たもつ自由詩413-3-4
コーラの泡が弾けてる- 木屋 亞 ...自由詩4*13-3-2
とうめいなしっと- かんな自由詩4*13-2-24
三分の一の人生- 藤鈴呼自由詩3*13-2-19
雪片- 佐野権太自由詩11*13-2-16
優しい雨- 川上凌自由詩17*13-2-16
涙の落ちるところ- 木屋 亞 ...自由詩7*13-2-16
金曜日- はるな自由詩513-2-13
恥知らず- 千波 一 ...自由詩10*13-2-6
すぎてゆくこと- 唐草フウ自由詩14*13-1-29
火葬場で_- Lucy自由詩11*13-1-21
【_オバサンの心得_】- 泡沫恋歌自由詩17*13-1-21
日記詩- 月形半分 ...自由詩513-1-20
冬の回廊- Lucy自由詩21+*13-1-17
ハリボテ。- 元親 ミ ...自由詩14*13-1-16
ほころびを縫う- そらの珊 ...自由詩1713-1-15
陳列棚- はるな自由詩413-1-15
スミ子さん- 初代ドリ ...自由詩14*13-1-8
誘惑- Lucy自由詩7*13-1-4
正月- たもつ自由詩2313-1-3
私と空- 吉澤 未 ...自由詩6*13-1-1
星がわずかに降っている- はるな自由詩512-12-31
私の前にある…- 夏美かを ...自由詩25*12-12-31
花火- 葉leaf自由詩512-12-27
リバース- 山中 烏 ...自由詩4*12-12-25

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