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初めて幻を見つけたのは
君が歪んだ空を息に含ませて
その吐息で僕を掻き消した頃だった
遠のく景色の奥の方で
誰かが僕を呼んだ気がした

何も知らないふりをして
君のコートを腕に巻いた
 ....
僕がいままで忘れ去った人々と
僕がいま思い出せる人々
その数を数え終わった夜
祖父が遺した辞書を 僕は開いた

僕はひいた
《忍耐》という言葉を
僕はひいた
《永遠》という言葉を
僕 ....
空白は皿の上に在る
私はパンを籠から取り
ナイフで割る
そして
硬く焼きあがった皮を千切り
ワインを飲む

空白はやはり空白のままで
給仕が皿を下げ
新しい皿を私の前に据えた

 ....
大学時代
教授が授業中に言った
「600万個丸を書けばそのすごさがわかる」


家に帰ってやってみた
1つ、2つ、3つ、・・・・・・・・・
700個くらいで音をあげた
その時初 ....
厭なコトが明日あると判ったぼくはずっと
駄々を捏ね 打開策をねっていたけど…

けれど、皆は厭なコトが有ると知っていても
ひた向きに一生懸命に乗り越え、死に物狂いで働いて居る事
それが彼等に ....
{引用=
のそり。枝垂れすぎた桜が、穴開きブロック塀の上を跨ぐようにして、地面に口づけをしている。ような格好で、あたしの方にお辞儀をしている。薄桃色の、明るい、花色。雨上がりの陽に触れてそれは、どこ ....
 
 
しあわせな
人が書く詩は
どことなくわかる

役に立たないことを
知ってるから

しあわせな
人が書く詩は
少しだけせつない
たりないものが
少しだけ
残ってしまう ....
蝋燭の火で煙草に火をつけた。その蝋燭には赤い薔薇と黄色や青の花が散りばめられ、それらの花々の茎や枝は金色だった。母親の一人を弔うために、小さな町の教会で買い求めたものだ。教会の中庭には薔薇のアーチをく .... 決戦に臨む君たちへ
伝えたいことはたくさんある
でも今隣で見守ってやることも
行ってこいと背中を叩くことも
おかえりと肩を抱いてやることも
もはや出来ないわたしが
君たちに伝えられることな ....
眼の前にやるべきことを作る、

面倒でも作って、それをこなす。

ま、言ってみれば毎朝のラジオ体操のようなものだ。

乗り越えるというほど大げさなものでなく、

身の丈よりやや大きめの ....
花屋の店先で
鉢植えのコスモス
どっさり、こんもり寄り添いあって
何をか囁き交わしてる

耳を澄ませてみたところ
コスモスたちこう申しております
サインコスコスサイン
サインコスコスサ ....
放課後、屋上に呼び出され
どこにいるのかと見渡したら
彼女はコンクリートにうつ伏せていた
近づくと、目を閉じた横顔のまま
私の輪郭を引いてくれないか、と
きっぱりと言った

よく解ら ....
 
 
 
【追憶のアリア】



 こんなにも冷たい闇の中では
 少しだけ記憶の扉をあけて貴方の夢を見ます
 月の調べが聴こえたなら両手をひろげ
 胸の苦しみも高鳴りもすべて受け ....
陰鬱な雨音が窓辺に滲みて
低くつづく唸り声と
さかんな水飛沫とともに
霧中に奔り去る夢の銀輪たち

仄暗い部屋で
目覚めると
突如、
胸に激しい痛みを覚えた

良くない
一日の訪 ....
自然体で生きられぬ 朝露も消えて

暁を覚えず穢土から浄土へ心焦がれて春の眠り

喩え乞食道のような身となれど満天の星

少子化の国家の空にたなびく鯉幟

愚かさに潜む賢さの種を見つけ ....
砕けた星が
スウィング・バイしていく
いまにも
純潔は窒息しそうで
そのうえ
日記は白紙で
小説も空白で
そのことにきづけなかったひとびとは
拡散するすんぜんだった



天体 ....
頭上に無数の血管が走っている
赤と紫色と灰色の線が網目状の影をアスファルトに落とす
空は脈打つ彩りに覆われていくつにも分断され
そのどれかひとつすら私のものではない

都会は大きな卵型をして ....
「ここにいたんですか」

濡れた髪を乾かすことなく、彼はあの空間にいた。
馬車部屋と私は呼んでいる。
重い木の扉を開けるとそこはいつも馬車の中だった。
開いた扉に背を向けて、彼は馬車の向かう ....
紫煙で満たされた部屋
それこそが僕の思考そのもの
何かに満たされたい
そんな考えはもう已めた
今宵も睫に真珠が
幾つも刺さり煌き踊る

腕を伸ばして掴もうとする
逃げてゆく紫煙を追うで ....
週末の夜 
目の前に
しろい女のゆれるのを 
眺めている 

( 何故、こうして新たな命は生まれる・・・? ) 

ふいに思い 
自らの内に仕組まれた欲望も 
馬鹿らしく 

目 ....
このままじゃきっとダメになる
このままじゃきっとダメになる
そういう感覚を利用して
何よりもスピードを大事にしてみなよ
畑を耕して
種を撒くことから始めてみるべきだ
乾いた ....
今日まで読み続けた 僕という本
毎日1ページしかめくれないこの本だが
最近、なんとなくラストが見えてきたようで

また歳を重ねた僕の
本の読み方に本の中の太陽が尻を叩く
そして僕の息が数百 ....
(ゆっくりと わらった)



螺旋系に抱き合う
全てが終わった後のくらやみのなかで
遠くにいる小さな影が僕に向かって手を振るのが見える
生まれることさえ許されなかった無数の ....
 「お味噌汁を下さいな」

 真っ赤なお味噌汁が出てきます
 赤いじゃないか 豆腐はどうした

 あ、へぇ
 豆腐も味噌も微細な菌の死肉を元に育った大豆という豆を
 見事きれいに潰し ....
わたしは研ぎつづけた

おんなを描く絵心を

おんなを纏めるスカートを

のこるはおとこ、一刀両断!

もはや敵なし過去よさらば
図書館の本は
公務員みたいに黙って
読まれる、という役目を
少し怠そうに待っている

田舎の図書館は
どうも品揃えが悪くて
本にも覇気が無い

手に取ってみても
抵抗はしないけれど ....
昨日のゴミ置き場で 
幸せそうに日向ぼっこしていた 
白い便器の蓋が 
今日は無い 

腰を痛めて十日間 
介護の仕事を休んでいたら 

先月の誕生会で 
目尻の皺を下げていた 
 ....
スプーン
十杯ぶんの芝居を
カーテンの外へ
放り出した
金魚や
うさぎが
ひっかかる
月も出ていて
とても明るい街灯だ
君は強いね

同僚の男性社員にそう言われた日

ハイヒールのかかとが折れた

折れたかかとを拾い上げ

折れたままのハイヒールを履いて

電車に乗った

折れたほうのハイヒール ....
我ガ大日本帝国ハ戦争ヲ永久ニ放棄スル。
国ノ交戦権ハ、コレヲ認メナイ。
他国ニヨル攻撃ニ対シ、武力ヲ以テ当タル行為ハ全テ禁ズル。
ソレニ依ル国土ノ喪失、又ハ国民ノ生命ノ喪失ヲ、国民ハ甘受セヨ。
 ....
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