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かなしい雨
細糸の雫を見つめる双生の水晶体
いつか止むのだろうか
あの鈴の音が空へ駆け上がったなら
乾きは喉に集約され
無上の必然を照らし出す
許されること その贖罪を見据えなければ
無 ....
暗い残暑が滴ってくる

百日紅の花から
蝉時雨から
空を斑に彩る不穏な雲たちから
遠雷から

幾重にも重なる過去の記憶から……

暗い残暑が滴ってくる
そうして私の底に
暗い染み ....
のばした爪に 皮をゆだねても
みかんは 指を求めていないのです
力ですか 許しですか
欲しいものを求めていますか

甘い実にも捨てる場所がある
どうしても受け入れられない
どこか ままな ....
わたしたちが集めていたのは
瓶ビールのふただった

父の晩酌のたびにそれは
どちらかの手に入る

栓抜きでこじ開けられた痕は
同じ方向にひしゃげて
それは何かを証明するように
ひとつ ....
物憂い季節の飴玉を
煙る眼で舐めていた

 「印象かもしれない
 塗り潰された貝のように

破れたレースの隙間から
凝らす朝が射竦める

 「人形かもしれない
 あるいは蒼 誰かに ....
昨日の嵐で砂浜に投げ出された流木
それと
古釘を踏み抜いて駄目になった俺の靴
クラブハウスサンドイッチの奇妙な後味と
昨夜の残骸が浄化される海岸線


約束は ....
        150822

あの山越えて、野を越えて
芳子先生が好い気分で歌いだす
平均律の授業の時の楽しみだ
先生はオペラ歌手を目指してた
美声だったので
声域が広かったので
少 ....
時代には風がある
水色の風
赤い風
青い風
黒い風
白い風

黒い風は戦争の風
死の風 不幸の風
こんな風は二度と
吹かせてはならない

白い風は
爽やかな風
平和の風
 ....
時を放って
昇っていく夕日について思考する
青くときに淡い時代の切れはしのよう
葉が呼吸をする間に語り合う
そっと息を止めたりして
手紙に書くように丁寧に話をして
愛はとくべつ
 ....
きみの夢は軽いけれどもきみは重い
人間ひとりってたいそうな荷物だ

きみを背負うには僕がかぎりなくかるくなければならない

すべてのものをかかえて吊り橋は容易には渡れないものだろう

僕 ....
きみ、おちた



黒いひとみだけが さいごまでしずかだった
河の底、四月は冷えて
瞑っていなければ 声がでないのであれば
こわくないところへ連れていって

深い水音が ずっとずっと ....
西瓜の産地が
北上していく

夏が通り過ぎるのを
毎年スーパーで見かける

多分、今年最後の
西瓜を食べながら
高校野球の
決勝を見ていた

季節というのは
うまく出来ていて
 ....
誰かがポケットに手を突っ込んで
枕元を通りすぎてった
灰に染まって焦げた声が
何度も胸に染み込んでく

誰かの言葉が混在している
夜明けと夕暮れは
一瞬だけ同じ

誰かを好きにな ....
風の強い日にも蝶は飛ぶ

気流に乗って巡り

波を越えたり潜ったり

泳ぐようにすり抜けては

喉を潤す 揺れるクローバーに佇んで

ヨットのバーでカクテルでも飲むように

洒 ....
送別会の帰りにみた満開の桜の樹をおぼえている
というよりそれしかおぼえていない
その日にぼくはケータイをなくした
いわゆる静かな生活がはじまった

目を覚ましてもとくにやることはなく ....
世界のはずれの藁葺きのコテッジで
遠く草原にかかる月をのぞむ
( かつてこの月をめでた青年達が不毛なたたかいで旅立ったことも )

フィヨルドと火山を巡り
カレワラの世界にあそび
シベリウ ....
世界には
無数のルールがあって
その
ルールの狭間で
私たちは生きている

お愛想、お願いします
そういったら
友人にたしなめられた

それは違うらしいよ
お愛想は 
お店の人 ....
バスに揺られて教会に着いた

教会のそばに咲くタンポポに

虫の影が

まぼろしの縁取りのように過ぎていった


駅舎で見知らぬひとと待ち合わせるようにバスを待った

髭を生やし ....
超現代詩は 聞かせるようにつぶやけば出来ます
下手に表現技法とか 文法とかにこだわると
情(こころ)がそがれます

超現代…
はて 現代を超えると何時の時代になるのでしょう
近頃 宇宙 ....
 心はいつも籠の中。
 苦しさ紛れの言葉遊び。
 朝方の霧雨に煙る旅情。
 夜はまだ先。

 渓流の流れに似たひと時。
 我が腰の辺りを啄ばむ猛禽。
 湖でもがく 浮上の兆し。
  ....
君を守って
傷つく獣でありたい

愛されるかどうかなど
考えない獣でいたい

たまに毛並みをなでられ
一生愛を信じるような

たまに風に吹かれ
一生幸せ感じるような

自由で無 ....
――皿が割れた!
まわす皿はもうない
みんな落として割ってしまった
誰かのせいにしたくても
皿を落として割ったのは自分
落として割れたのは自分の皿
何事も寸分変わらない
仕方がなく
架 ....
銀色で騒がしい電車の
独りごとが
さっきまで飛び抜けて上手だと思っていたハードルの越え方を変えてしまい

帰ったら
わたしたちはうちたたねを
する予定
来週やさ来週には
新しく駅ができ ....
蝉がひっくり返り動かなくなっていた
マンションエレベータ前のコンクリート床の上で
僕は危うく踏みつけるところだった
何もこんな殺風景な所で死ななくても
僕はそう思いながら摘まみ上げようとした
 ....
街路樹の緑が色濃くなる刻
敷き詰められた赤い煉瓦に
バイオレットの紗が降りる

黒いヒールがコッコッと音を立て
街路に照らし出されて
白いコントラバスが歩いて行く

コントラバスから延 ....
 時代を超えて鳴り響く鐘の音よ。
 この夏の盛りにやって来る荘厳の響き。
 この身を何度委ねたか分からない魔性の響きよ。
 乳飲み子の眠りを妨げるのはやめておくれ。

 閑散とした町の中 ....
 静かな平日の図書館に人の気配はない。
 幾千幾万の蕾たちが花開くのを今か今かと待ち望んでいる。
 私の手の中で花開いた詩集は遠い昔の魂の叫びだ。
 私は今日もまた本の森へと足を運ぶ。

 ....
なにもしていない。
けれどこの手は何かを求めている。
白昼夢のなかで、
この右手は、
人混みを漁る。

ぶつかった誰かの
心臓に手をのばし ....
ユニットバスの水平さの隅で 
私は猫の目になる前の棒っ切れ
コンドームたちの密会を
五秒の使用と三分で決定させる 
男と女の待ち合わせ

不在の子の存在を 赤い視線で映してみせて ....
あなたのいいたいことはわかる。
何が必要なのかもわかる。
けれど必要なものばかりを探しまわると、
本当に必要なものがみえなくなる。
あなたのいいたいことはわかる。
なにがたのしみな ....
りゅうのあくびさんの自由詩おすすめリスト(2167)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
楕円を描く雨- 由木名緒 ...自由詩15*15-8-23
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はじまり- かんな自由詩10*15-8-22
半魚人の夜- 梅昆布茶自由詩1615-8-22
.- 4/u自由詩515-8-22
西瓜- ガト自由詩16*15-8-22
シグナル結晶- 竜門勇気自由詩4*15-8-21
風の強い日にも蝶は飛ぶ- ただのみ ...自由詩16*15-8-21
揺れやすいまち- 末下りょ ...自由詩6*15-8-21
世界のはずれのコテッジで- 梅昆布茶自由詩1615-8-21
横断歩道を斜めに渡る_- umineko自由詩15*15-8-21
教会のタンポポ- 吉岡ペペ ...自由詩615-8-21
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火花- あおい満 ...自由詩1115-8-16
判定- 為平 澪自由詩1215-8-15
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