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だきあうとき
ぱずるがはまったように
わたしはかれのなかにおさまる
しんぞうのおとがきこえる
せっけんのにおいがする

きすやせっくすはしていても
こんなにしっかりと
「だきあう」こと ....
全てを飲み込んで許し
傷つけ吐き出す


片足がほろんでいる男の
肘にぶら下がる女

際限なくせばまり風にうずまく砂は
常に何かを形作ろうとし瞬間
走るように崩れ去り
うめきすら ....
本当の入り口はどこだったのか
わかったのは
いつだったろう

どこまで上昇しても
融点はなく
波はひきかえしてゆく
そうやって
のまれても、のまれても
打ち上げられるしか
なか ....
一面に広がる花畑
真ん中に大きな木があって
枝には天使が座っている
そんな柄の描かれたマグカップ
同じものを二つ持っている理由は
多分君と僕しか知らない

見飽きるほど溢れて ....
桔梗の匂いです
ほんのりぼかした地平線は
花のうねりが続いています
その上をすべる
乳白色 あおい月
輪郭はまだうすい


   夜はさらさら
   風はさやさや


月は花の ....
放蕩のあとで
俺はまた女を抱く
女は女で 俺を抱いている

俺は抱きかかえられている


夕凪にかき消された
誰かの名前


 *


白い肩の揺れる姿が
つめ ....
あ、が悪意で
い、が意地悪で
う、が疑い深くて
え、が怨恨で
お、が汚染で

そんな世界じゃなくて

あ、がひろいひろい「アイ」で
い、が色鮮やかで
う、歌声で
え、が笑顔で
 ....
あるお腹が空いた日
しょうがなく戸棚を開けた
何もなかった
幸せすら
見当たらなかった


あるお腹が空いた日
雨粒を一掴み口に入れた
なんの感情もなかった
ただ
冷たくなった雨 ....
海が海であるように


空が空であるように


私は私らしくありたい
夜更け
流れ星がみたくて
窓をあけた

見上げれば
夜空は雲に覆われて

街は静かに
眠りについていた

雲は
晴れることなく
夜空を守り続け

あの雲の上では
きっと
 ....
今日は静かな雨
君と焚き火をしよう
やさしいぬくもりでは
凍えてしまう夜だから
黒松の薪なら
煙は雲まで届くだろう
そしたら湿り気の凝集で
雨が雲から
絞り出される

だから焚き火 ....
 出会ったのは夏のこと。それから、秋になるまで歩きつづけた。何も持たずに僕らは歩いた。夕暮れから夜になるまで。砂を踏む足音はやがて、乾いた枯葉色に染まっていった。 

 荷物を持たずに歩く僕ら。足 ....
  中学生の想像力は
  万物を強姦している
  おさまるべき枠組みを求め
  有機的な快楽を知りたがり
  夕暮れの廊下を絶え間なく這い回る



  古惚けた水族館に
  佇む  ....
小さな旅をした
友人の見舞いに

体の力が入らない休日の午後の旅

特別快速で2時間 
刈り取られた田畑が続くぼんやりとした旅程

痩せた友人が微笑んだ
もう大丈夫だと

目 ....
明日は
晴れるかな

あなたに
会えるかな
しっばれる 初冬の朝

まだ寝ている良人の顔を 覗き込む
ねこちゃんみたいな目をして
まだ根室の夢みてる

わたしは えい と起きあがり
つめたい水で顔をあらう


と ....
わたしがまだずっと若くて
恋を信じていた頃のこと
大好きな恋人に
捨てられて
それでもしつこくして
嫌われて
あんなに好きだって言ってくれた人が
変わってしまったのが
どうしても信じら ....
    冬の夜の
    何もない一本道を
    包帯だらけの山羊が
    針金でできた自転車に乗って走る
    かたりかたりと
    暗闇に音を染み込ませていた

   ....
その未来に大いなる夢を抱きこの世に生まれ出た
ゴキブリ
いかなる困難にもめげず
常に前向きなきみは
誰もが羨むほどに輝いている

失敗を糧にし
鍛え上げてきた精神力と
逞しく黒光りする ....


死ぬほど嫌いと女が言った
死ぬのは誰かと男は問うた



いやはや 二人を照らした蛍光灯は
チカチカとまたたきはじめて
そろそろ取り替えなければならないのです

あなたの ....
やわらかなシーツに包まれて
そっと盗み見る

ゆるやかなウエーブの髪に指を絡ませて
唇を寄せる

幸せそうに眠る
起こさないようにベッドから降りようとして
冷たい床に足が触れる前に
 ....
夕焼けなんてなくなってしまえばいいとおもう。昼と夜
をへだてるものをなんとなくつないでしまう、そんなち
ゅうとはんぱな橋は、星からやってきたぬすっとにくれ
てやるか、三日月のくらいぶぶんになげこ ....
菱がたの声が地に灯り
空にも海にも届きながら
誰も呼ばずにまたたいていた


夜の鳥
飛べないのだと
想いたい鳥


水をざくりと斬る光
動かない縦の水紋
熟れた灯 ....
胸は
すぐに
いっぱいになります
それゆえわたしは
多くを連れて
行けません


あなたを
はじめて呼んだ日に
こころの底から呼んだ日に
海は向こうになりました

永 ....
空がこんなにも 開けて
甘い曇天が ひっそりと退くと

天空から秋の雲が垣間見え
私は視線もろとも 空へ 飛び込んでいる

空中を滑空する 夢
この秋空のなみなみとした 胸

陽光の ....
小石がはねた
みっつめのところで
沈んでいった
それはそれは
穏やかに
すこし左右にゆれながら
底を目指して
落ちてゆく
水面に
たくさんの輪を残して


さような ....
血がでてるよ

言われて気付いた


そういえば痛い
なでるような叩くような信号が破壊されてるような
感覚
いつ配線を傷つけたのか
正常のなかの異常な部分がむきだしになる ....
僕の
頭の上で

機嫌を損ねた
灰色の空が

意地悪そうに
雨を降らせる瞬間を
見計らっている

僕は
被った帽子を
顔の半分まで引き下ろして
小さく
舌打ちをしたけれど
 ....
宙を覆う草木のすべてが
さかさまのかたちを描いている
雨は流れ
音は流れず
影は分かれ
影は流れる


短い煙の端々が
長い煙を折ってゆく
煙を生む火はなくならず
煙 ....
灰色のコンクリートには
ない、ない
としか書かれていなくて

薄紫色の夕暮れには
さあ、さあ
としか書かれていなくて

茶色の地面には
まあ、まあ
としか書かれていなくて

青 ....
りゅうのあくびさんの自由詩おすすめリスト(2167)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
だきあう- コトリ自由詩5*07-10-19
砂丘- ふるる自由詩21*07-10-18
- 石畑由紀 ...自由詩1207-10-17
マグカップ- 1486 106自由詩3*07-10-16
月は花の海を漕ぎながら- 石瀬琳々自由詩25*07-10-16
夕凪- 黒田人柱自由詩807-10-16
あいうえお- 風音自由詩8*07-10-15
あるお腹が空いた日- 小原あき自由詩27*07-10-15
私らしく- 結華自由詩5*07-10-15
流れ星、見えない- 風音自由詩5*07-10-15
焚き火をしよう- たりぽん ...自由詩1107-10-15
無題(出会ったのは夏のこと〜)- カワグチ ...自由詩507-10-14
鯨のペニス- 草野春心自由詩307-10-14
旅の思い出に- いねむり ...自由詩407-10-14
明日は晴れるかな- 風音自由詩4*07-10-14
朝の香り- 池中茉莉 ...自由詩5*07-10-14
幸せの土壌- チアーヌ自由詩507-10-14
童話の山羊の夜のみち- 紫乃自由詩8*07-10-14
光を抱くもの- 悠詩自由詩2+*07-10-14
架空恋歌- 鳥獲自由詩2*07-10-13
シーツ- 暗闇れも ...自由詩607-10-13
かんかく- 岡部淳太 ...自由詩5*07-10-12
夜へ_鉄へ- 木立 悟自由詩607-10-12
肺呼吸- 千波 一 ...自由詩27+*07-10-10
朝に空を見上げて- アハウ自由詩807-10-10
無題- 石畑由紀 ...自由詩14*07-10-10
十四歳- アオゾラ ...自由詩15*07-10-9
気ままな散歩- Porter自由詩2007-10-9
午後と火- 木立 悟自由詩307-10-8
人生ノート- 小原あき自由詩24*07-10-7

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