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 掠れた息をつくように
 ベッドにそっと
 言葉にならないものを吐いたとき
 その言葉にならないものはすぐ露のように朝の陽にきえた

 あの日のあの雲にはもうであえな ....
夕焼け空の下、線路沿いの道を歩いてると、金網の向こう電車が物凄いスピードで通る度に「嗚呼、こんなのに轢かれたら堪ったもんじゃねーな…」とつくづく思ってしまう

幼少の頃から絡まれてた家の事件のせい ....
いわれの無い 悲しみは
こどもの頃の 押入れの匂いがするから
布団のすきまに押しこんだ
この目は きっと赤

ともだち
と いう響きの電話の声が
「いまから 出かけない?」と ....
真夜中
娘の背中をさすりながら
ただ一心に祈る

他に何も要らない
何も要らないから
ただこの子の咳を治して下さい

今この瞬間にも
地球上のどこかで
同じように子を抱きながら
 ....
夕暮れの淋しさひとつ風に乗せ
揺れるススキを追いかけて
ひとりで道を歩いてた
さよならさよならまた明日
ひとりぼっちもたまにはいいさ

夕暮れのせつなさひとつ風に乗せ
暮れなずむ空を見上 ....
きっかけは女の子がいれた一杯のコーヒーだった

「エスプレッソが苦いって誰が決めたの?」
その余韻は記憶となり小生意気な声で
私を侵食して何かを変えた
その時感じたフルーツのような新鮮な酸味 ....
深い傷 浅い傷
大きい傷 小さい傷
ずきずき痛む傷、甘酸っぱい傷・・・・

どれもこれも、私の体に残っているものならば
全て抱いて生きていこう
ひとつひとつが 生きてきた証だから
失いた ....
読みかけの本を閉じて結んだ髪をほどく
夜は音もなくすべってゆくベルベット
やわらかに{ルビ項=うなじ}にまとわりつき


わたしは旅に出る 夜の時間に分け入り
夢の中で出会ったあなたに会い ....
今年も帰って来ないか。
と、隣り その隣りの家の 墓掃除に来たと言う。

ボトルの水滴を拭き取り
口に含み微笑む

恋しくて
無言のままに 人恋しくて
老いたその指で 草を抜く
とんぼが にげない すこしも
とんぼの 目の中に わたしが
たくさん いるというのに

あぶらぜみが にげない すこしも
目線のたかさ で    なきはじめた
あぶらぜみ わたし ....
爪先に何かを察知する
 見上げれば
 呼ばれては
 また 満ち足りる月

夏の夜空の国の太陽
 いつも 満ち足りている月
 見下ろせば
 呼びかけては
 静けさに 照らす 夏の夜空の ....
先に
想いが渡る

次に
鼓動が渡る

最後に
身体と車輪が
ついていく

川面は
曇り空の下で
もっそりと
黙りこくったまま
10両編成の
小癪なリズムに
渡られ ....
泳ぐ風 太陽の粉を砂鉄の様にくっつけて

煌くの

雨天に割り込んだ泳ぐ風 まるで子供

ケラケラ ケセラケラ笑う 

痛みを泳がし癒すの 子供のくせに

何を悟っているのさ

 ....
雨季時間は妊婦の安定期に似ている

穏やかに 目を細めて微笑みを

何日も繰り返す

 雨に傘を持たす
 優しい妖精は
 紫陽花の葉をつたう
 雫のかたまりの様に
 儚く 役目を終 ....
 初夏

少年の頃
お話の木の絵を見た

広葉樹の木陰で
子供達が
眼を輝かせ
耳を傾けている
お婆さんのことば
森や草原を漂い
風に運ばれて
村や町や港や
海や諸国を巡り
 ....
アイスコーヒーがそそがれようと スタンバイに光る五月

雨季までの浮き沈みのない 涼やかな丈の長い 影法師の欠伸

万能なまでに普くを招く 煌びやかな夜の スタンバイに心躍るかぼちゃの馬車
 ....
海のひし形 マンタ
波を揺らすマンタの先の 梵字の語尾の様な揺らめき

   ダイアモンド散りばめ
   灼熱のティーダを柔らかく 撫でる

 南の島の底をくぐり 界上は描かれた弧の丸み和 ....
客観的なまなざしで見つめてくる
霧に日があたり 乾燥を加えた
チューブから煙を立ち上げ

 瞳の笑わない中に 安心感を示し
   まなざしを 浴びせてくる 客観的に


 同性の皮膚が ....
まっさらな光の空間でも 輝きたい

対極の色彩に支えられるのではなく

白の中でも 極める白さを放ちたい

特殊カメラでも拾えない 光 眩しさを
可能な限り 歯を喰いしばり
結び目まで ....
戦い終えた 親愛なるR
苦しみは もう売りさばいて ブラックホールの中に消え

二度と帰って来ない

    それでいいのさ

戦い終えた 親愛なる 戦士R
真剣を交える 言葉の投げあ ....
あなたが仮に
桃色が好きだとして
桃色の服や靴
桃色の家具と桃色の壁
すべてを桃色に塗りつくしたとして
それでも気がおさまらず
全人類を
全世界を
空も海も
存在するものの全てを桃色 ....
短歌を超える詩が、あってもいい
詩を超える短歌が、あってもいい
詩人も、歌人も夜はおなじ寝床で肌をよせあって
眠るのだとおもう

今日はもうなにも書けなくて
はやくお風呂にはいってあし ....
とんでもないものを見たと思った
町の灯りなんてほとんどなくて
月だけが半弧を描く
ステージ奥では雲がバックダンスしてるしまるでいつもそうしてるかのように

時がこのまま止まればいいと
一夜 ....
起きると二時
ああ、夜中に目が覚めてしもうた
と、思いきや、昼の二時である
よく寝たな
と、テレビをつけるとサスペンスドラマの再放送
うむ。
面白いではないか
と、それから寝転がってテレ ....
みえるひとって
苦しくはないのかな

あらゆる人の悲しみ
あらゆる人の痛み
すべて 引き受けてしまうのに


みえるひとの痛みは
どこへ行くのだろう

月のない夜に紛れて
そっ ....
リサイクルショップで
セイコー5の古いのを買った
お値段は1000円だった
いい買い物をして嬉しかったが
2時間で5分遅れるという
時計としてあるまじき怠慢さに
業を煮やした僕はJRに乗っ ....
満たされない心は本能に支配される。
理性など知ったことか。
一体何の為に苦しむのだ。
別れた子供の為、迷惑ばかりかけている両親の為、同棲中の女の為、しばらく会っていない友人の為、積もった借金の為 ....
見るからにヤバそうなのが キた そんなのは 見なくてもわかる プンプン臭うぜ ピンヒールの か細い 金網を張った あれは 床というべきか 屋根とでもいうべきか 足音からして 宙に響く 長い髪が 歯車の .... 黒猫は廊下に佇んで、
じっとこちらを観ている。

部屋の中にいても落ち着かない
餌をくれてもあまり食べない

探し回る 探し回る
自分の目が開く前から
抱いてくれた母親を

不 ....
隣のビルに向かって叫ぶ

レモン!

酸味を含んだ飛沫が
届くといいと思って

レモン!

屋上で
柵に手をかけて
 
レモン!

箱詰めにしたレモンを
宅急便で送ってお ....
りゅうのあくびさんの自由詩おすすめリスト(2167)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
失語症から- 石川敬大自由詩28*12-9-12
友達になろうよ- TASKE自由詩3+12-9-12
つじつまの虹- るるりら自由詩24+*12-9-12
天使の祈り- 夏美かを ...自由詩28*12-9-11
夕暮れの淋しさひとつ風に乗せ- 未有花自由詩18*12-9-3
海の記憶とコーヒーと- 深水遊脚自由詩10+*12-8-24
- 夏美かを ...自由詩13*12-8-23
瓶詰の夜- 石瀬琳々自由詩9*12-8-23
盆花- ぎへいじ自由詩5*12-8-15
すこし- るるりら自由詩25*12-8-6
その国の太陽- 朝焼彩茜 ...自由詩7*12-7-31
鉄橋- nonya自由詩25*12-7-9
泳ぐ無邪気- 朝焼彩茜 ...自由詩6*12-6-14
雨季の知らせ- 朝焼彩茜 ...自由詩11*12-6-12
初夏- 壮佑自由詩26*12-5-12
スタンバイに踊る- 朝焼彩茜 ...自由詩10+*12-5-12
琉神- 朝焼彩茜 ...自由詩9*12-5-10
性のまなざし- 朝焼彩茜 ...自由詩5*12-4-25
接吻- 朝焼彩茜 ...自由詩8+*12-4-20
親愛なる_R- 朝焼彩茜 ...自由詩2*12-3-23
それほど悩むことではない- ただのみ ...自由詩9*12-2-11
このわたしを超えていくもの_2012- たま自由詩47*12-2-6
- 真坂木自由詩10*11-7-15
安宿ごろごろ- 真山義一 ...自由詩2111-7-2
みえるひと- 伊織自由詩8*11-6-8
性交- セガール ...自由詩611-4-20
錯乱- ヒヤシン ...自由詩4*11-1-13
師走- 光井 新自由詩210-12-12
入院- ……とあ ...自由詩11*10-10-28
雑事のレモン- 木葉 揺自由詩810-5-22

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