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無私の愛が
人の魂の病を癒し
魂浸透した肉の病すら和らげる

冷える秋夜の森の静謐に
天使たちは降りて来るのだろうか
自愛に充ち病んで倒れる己の魂の許に

あの遠い日の海の夜明け
靄 ....
つかのまの休日に天使がやってきてしばし話をすると
迷走する天界のことやいま抱えている天使間の軋轢のこと

ほんとうのリベラリズムや偽物のプロパガンダの見分け方や
彼?にもいるらしい兄弟姉妹や縁 ....
舌先で像を結ばない
時代の陰りの不安漠然とした
――漏出か
灰に灰よりも濃く灰を溶き混ぜた
ような雲
 も 時折 
    裂 け
息苦しい断絶の青さ遠くかもめのように過る
無垢のまま ....
色の無い花が咲きました

香りも無ければ
命を繋ぐ力も持たない
少しだけ
孤独に見える花です


  花はただ
  『生きられたらそれで十分だ』と
  私につぶやきます ....
いつか(あした)ミカってひとと
お友達になるかもしれない
電話番号を
交換し合うかもしれない
そしたら正直に
わたしお友達がすくなくて
だから携帯がうれしいなって
そこまでは言う、あとも ....
息をしている
すべてのものたちが
息という名の
うたをうたう
うたという名の
命を

深く
息を吸いこみ
ふくらんだ分だけの
息を吐く
そのあと
わたしのうたは
誰かの肺の中 ....
 ピアノの音色が白く輝いている。
 僕はその中を歩いている。
 この先に何が待っているのか。
 初冬の風が厳しく吹いている。

 孤独とは。
 僕はピアノの音色に包まれている。
 ほ ....
「ひとはなぜ生きているのかなぁー?」
「うまれたからさ」
まつりごともかみさまも
しんじないあなたはそういった

戦争に反対するお父さんとお母さん
こどものわたしは
ベトナム帰還兵とおな ....
「疼痛発作の周期が短くなっているんですが」

私がそう言えば

「疼痛発作で死ぬことは
前から言っている通りあり得ません」

カルテを見ながら無表情に応える医者

死んで新例作ってや ....
脳の誤作動だったのだ
満月がこんなにも喝采されるのは
月は暦を変えられないことの杭を打ち込まれているかのようで
好きになれなかった

あなたの中に住まう狩人は
おぼろげな兎の陰に矢を放 ....
光を打つものの影が
空に映り揺らめいている
二本の穂の墓
影が影に寄り添ううた


切り落とされても切り落とされても
見えない部位は羽ばたきつづけ
音の無い風が生ま ....
知らないことばかりの世界のなかで、それでもわたしは知っています
ことばには美しいものも汚いものもあるということ。散歩すると気が紛れるということ。善と悪が混ざり合いながら人は生きていくということ。知ら ....
好きが頬っぺに突き刺さる

授業中肩を叩かれ振り返り

君の指先が突き刺さる



  好きが悪戯心をくすぐった

  前の席の肩を叩く手の指先は

  振り返る頬をへこま ....
東京にゴジラが現れたとしても
北の国ではいつものように雪が深々と降る
明日は猛烈な突風も予想されるからと
二日分の食料品を備蓄して下さいと報道されたが
それは遠くアルゼンチン沖のせいなのだ ....
いやになっちゃうであろうが
きらいになっちゃうであろうが
見映えも聞き映えもあまり良くない

ここは一応いやになっちゃうにさせてもらう

嫌になっちゃうと聞くのは嫌になっちゃうし
嫌にな ....
心は 残る心に寄り添う
いつもいつも 残したい心しか残らない

思い出すと 幸せだったのだ
そんな心風を

吹かせて ふかして 
とけないものだけ 心にする
骨のはら、平らかにひろがってゆく
りと、たってしまう。そよぐ音が、声が
あることの根をふるわせよ、ふるえ、よ、と
しきいにふれるか否かの下方でなる

よよ繰りかえす「ことのね」のれつ
おん ....
ぼ~と日が暮れていく
西のお空を真っ赤に染め上げ
暮れて行く

澄んだお空に星が瞬き
東のお空にお月さまが昇る

恋しいよ
あったか団欒恋しいよ

烏もお宿に帰るころ
家路へ急ぐ ....
とある探検隊が砂漠に調査に行った時の話

教授と学生からなるチーム

水は少ない

一人の学生が水筒に口をつけて水を含んでいると

教授が怒って言った

 おい、なんでそんなに水あ ....
踏み付けられた
つぶされた
わたしはそれでも
生きている


揉みくちゃになり
みっともない
姿になっても
生きている


茎が折れて
羽根のような葉もちぎれ ....
詩作においては
私今とても
低迷しております
気取ってそう書いて
自問
低迷・・って わかる?
低く迷うって書くんだよ
たしかに
では
高くまっすぐ行きたいのか
青空を横切る
戦 ....
むかし
凍えて死にかけた野良猫を
お風呂で温めて助けた

その猫はそれから
私がお風呂に入ると
いつもお風呂場にやってきた

洗面器にお湯を入れてやると
自分からお湯に浸かり
静か ....
厳しい寒さに身を縮めるようにして
霜月 雪の降る街の道路に
ころがっていた 逆さまの傘紅葉


少し前まで
鮮やかに開かれていたその手の平を
突然の寒さに襲われた今は ....
以下は、文字と音の実験詩です。
詩を朗読しています。宜しければこちらもどうぞです。
https://youtu.be/3R5yliaT0bs




ひらひらひらひら
蝶のよに飛び散っ ....
さようならアメリカ
たぶんぼくはアメリカが好きだった
ジーンズが好きだった
コーラが好きだった
ポテトチップスも好きだった
さようならアメリカ
自由と平等と人種差別の国よ
民主的で覇権的 ....
いつのまにか
ぼやけてしまった
染みが
もう存在が消えようとする、その瞬間に
ようやくこころの片隅に
いろを
発生させて
 
うまれるよ
うまれるよ、と
存在を主張し始める

 ....
 
昔、{ルビ通=かよ}っていた中学校の屋上に
天体観測の丸いドームがあった


天体望遠鏡を覗き込むと
こころの暗がりがみえた


こころはどの星だろうと
それから何十年も探 ....
ナンデーナンデーが増殖する頭をかかえ
森の中をさまよっておりますとパトカーの
音が谷あいに響いて山に反響して 谷の
町々のどこに パトカーがいるようだか
さっぱり分からないの 心の中はそんなか ....
西から夜(よ)が来て ざわめく森
乞食たちは騒いで 気狂いは遠吠え
丘の教会で鳴った時計の音
緑に木霊してゆっくりと消えてく

どれだけ 生きれば

狂いそうなもどかしい 呼び声は
昨 ....
りゅうのあくびさんの自由詩おすすめリスト(2167)
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