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暗闇が押し寄せて
冷たい驟雨は街を灰色に染めた
ミッドナイトを巡る 静かな宵
闇 深く 真実の時は流れ始めている
嘘をついたような蛍光灯の下で
折口信夫 読み止さしのページ ....
時雨れて 灯る
電飾の街に
密かに流れている 音楽
それぞれの想いに
灰にむせぶ
軒の低い 並びに
人 人は傘に身を寄せて 通り過ぎ
雨足に歩道は すっかり
足音と ....
そんなふうに
春が眠り 寝息が聞こえて
やすらって いたなら
霞むんだ
高雲の桜色の空に やってきた
風にほんのりと
春の靄は大きな体を
この地にあずけきって
眠っている
....
地平の果てまでも
永遠に続くような 街並み
今日も 曇天は目配せする
低い土地に
風はゆっくり 堆積して 吹きだまる
喫茶の二階から
試掘のパイプを繋ぐ
今 過ぎていった ....
曇天の雲に
仄かに薫る
白梅
眺め
その古木の苔むした幹に軽く触れると
肌寒い風に 早春の息吹
たたえて たたえて 尚たたえつつ
梅花から 溢れている
(花びらが散る ....
棚の上を 覗く
踏み台をしつらえて 登る
確か 神棚があったように思う
古めかしい 品々が出てくるのか
その事は 成りゆきまかせ
棚の上を背伸びして
覗くのだ
手探りで
....
明るみが つぶやく
影が出来ていて
潅木に 優しい陽光が
密かに 染み渡って
今日 静かな作業を編む
コスモスを風は包み
清涼な空気は
明るさを溶かし込む
ソーダ水の輝きで ....
都市は
石と風のコントラスト
開けきった 窓から
円形の空のしりぞき
視線は永遠を求め
白い雲を追う
近くに目を落とせば
中層住宅・オフィスビル
ガラスが日に輝き
祝祭の ....
空がこんなにも 開けて
甘い曇天が ひっそりと退くと
天空から秋の雲が垣間見え
私は視線もろとも 空へ 飛び込んでいる
空中を滑空する 夢
この秋空のなみなみとした 胸
陽光の ....